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あの恋の物語。

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あのとき私は、たしかに恋をしていた。 届くことのなかった、忘れたくない恋の記憶。
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#小説

「いい人」と「悪い人」の矛盾を抱えた彼を好きになったから、分かった。

この時期になると、毎年思い出してしまう人がいる。 社会人になりたての頃、好きだった先輩の…

あのバレンタインの夜に、わたしはずっと救われている

「バレンタイン」と聞いていちばんに思い出すのは、甘いチョコレートでも、恋人との楽しいデー…

午前零時の安全地帯

そこは、今のわたしにとって、 この世界で最後の安全地帯地だった。 いつからだろう。 その…

春の空気を連れてきて

春の空気のような人。 それが、彼の最初の印象だった。 「あ、おつかれさまです」 そう言っ…

闇夜の梅とあの記憶

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