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バックパッカーって修行みたいだ

どうしようもない部分は諦めて、気持ちを切り替えることの重要性を、バックパッカー旅で痛感する。

ルアンパバーンのドミトリーに泊まって1日目のことだ。ドミトリーの部屋が狭かったり、トイレやシャワーが日本の基準で言えば汚かったりしてショックが大きかった。翌日は個室に予約し直した。

しかしそのドミトリーはgoogleでもアゴダでも評価が高かったので、おそらくラオス基準だときれいなのだろう。それも私にとってショックだった。

たまに個室なら良いけれど、ずっとその調子だと費用がかさむし、今後の旅行先の選択肢も狭まる。そこで、個室ホテルの次は最初の一泊500円のドミトリーより400円高い、一泊900円のドミトリーに泊まってみた。

ベッドとシャワー室が少し広く、これが値段の違いかと実感した。それでもまだ、完全には慣れなかったけれど。その後はドミトリーに疲れたら個室にしたりと、色々なタイプの宿に泊まってみた。次第にラオス基準の清潔さに妥協できるようになって、旅の終盤に最初の宿に戻ってくると、確かにそう悪くないなと思えた。

いつか、バックパッカーの友人が、バックパッカースタイルで世界各国のドミトリーを泊まってみれば、車中泊も避難所生活も大してストレスにならないと言っていたけれど、それはその通りだなと思う。

贅沢さ、清潔さを一旦諦めて、色んな場所で暮らせるような耐性をつけると、滅多に愚痴を言わないし、弱音を吐かないようになる。

日常を無事平穏に送れることのありがたさに気付く。……これってまるで修行みたいだ。


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