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正教会と雨と箱根駅伝

カトリックとプロテスタントの教会に行ったので正教会に行きたいと思った。プロテスタント回をまだnoteに書けてないが、先にこちらを書きたくなったので優先する。

日本でのキリスト教の信者数は1%程度(120万人位)と言われているが大体がカトリックとプロテスタントの信者である。正教会の信者数は1万から3万程度だそうだ。

故に教会は少なく行くことが難しい。そのため日程があった正月に神奈川県西部にある正教会の教会行くことにした。

正教会の教会へ

最寄りの駅に着くと思ったよりも人がたくさんいるなと思った。箱根駅伝のコースに近く観覧に行こうとしている人達であろう。レインコートを着込んでいる人たちが目についた。

ここから10分程度の初めていく場所を目指すが途中まで駅伝目当ての様な大学の旗やタオルを持った人達がいっぱい居た。雨がシトシト降る中元気だなとか一緒にしないで欲しいな(こんな事を内心思っているがこのあと筆者も見に行く)と考えながら、最短経路からコースアウトし、迷子になっていた。

なんとか到着するもあと5分くらいになっていた。そっと中に入ると年末に行った教会よりかは田舎にあるのもあってか、こじんまりとした人数の会であった。

また内装はカトリックの様な美麗な物やプロテスタントの様な堅実な空気とは全く違うものであった。美術品には詳しくないが、少しエキゾチックにも感じる独特の雰囲気で小さめの装飾品も沢山あった。絵や十字架などがあり、内装だけでも一線を画す場所であるのが分かる。

スタッフの方が筆者の前に今回の流れが書いてある10ページ位の紙をあけましておめでとうございますと言いながら渡してくれた。司祭の方が昨日は地震があり大変な始まりとなりましたがとお話されたあと会が始まる。

今まで行った教会と違ったのは渡された紙に全ての流れが書いてあった部分である。これは日曜日の礼拝ではなく、新年の特別な集まりだったからかもしれないが初参戦組としてはとても有り難かった。

いくつか気になった点があった。第一に司祭の方の喋り方がキリスト教的というよりもお坊さんの喋り方に近く感じた。この司祭の特有のものかもしれないが、日本人としては親しみやすい話し方だなとなった。

また和訳の問題かもしれないが、カトリックとプロテスタントはアーメンであったが、こちらはアミンとなっていた。アミンとかアフリカの独裁者かなと思った。

最大の特徴かと思ったが、司祭の話の中で「我が国の天皇、及び国を司るものの為に祈る」という文が出てきた所だ。キリスト教は一神教であるし天皇は神道だ。日本独自に迎合するためかも知れないがカトリック、プロテスタントとは違う価値観を持っていてとても驚いた。

会は30分で終わり終了後甘酒が振る舞われた。甘酒というのもキリスト教というより日本ぽい物と感じるのでとても不思議な気分だった。

甘酒を飲みながら少し関係者の方々とお話をするが、元々はプロテスタントで大人になるまで正教会を知らなかったと話していた。日本での正教の勢力の小ささを表すエピソードだなと思う。

流れで駅伝を見る

教会を後にし少し大きな通りにでると人ざかりが出来ていた。まだ駅伝来てないんだなと思い近寄ってみると、あと少しで来ると係の人が話している。少しなら観るかと思い、さっきは一緒にするなと思っていたが列に並ぶ。現地で見るのは小学生以来だ。

筆者のいる場所は選手が走っている道路とは逆方向だった。しかし眼の前の横断歩道はずっと赤信号の交通規制がされていて、少し先の歩道橋を渡れとアナウンスされていた。それは面倒くさいしなと逆側で待っていた。

そんな中アナウンスを無視して横断歩道を渡る人達が何人か居た。近くに居た子どもが渡っちゃいけないのにーと大きな声で言うと、周りの大人達もマナーが良くないと口々に話をしていた。

教会に行くとちゃんと生きていかなきゃと漠然とした頑張りたいという気持になる。だが渡るなと言われても反対側に行く人達を見ると

ああ、現実ってこんなもんだな

理想と現実のギャップになんだか力が抜けてしまった。降りしきる雨は並んでいるうちに強くなっていた。

警察車両や中継用の車が走っていき、やがて選手たちは寒い中駆け抜けて行く。頑張れと沿道の声援も大きく響く。そんな中生きるって何なんだろうと今年も答えのない問を求めようとする1月2日であった。

#箱根駅伝 #キリスト教 #正教会

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