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「人に期待する」ことと「人を信じる」ことの違いとか

こんにちは。こんばんは。青木です。

これを書いてる前日にTwitterに呟いたことについてもう少し深掘りして書きたいと思ったので、今回は『「人を期待する」より「人を信じる」ことのほうが尊いね』って話をします。

みなさん人に期待されたこと、もしくは期待したことってありますか?私は何度もあります。が、その度に期待するのではなく信じる方に考え方を変えています。
人に期待されるような人、って例えばどんな人でしょうか。パッと思いつくのはやはりスポーツ選手ですかね?「今日こそホームランを!」「出るか日本記録!?」とか。数年前だと、レスリングの吉田沙保里さんやフィギュアスケートの浅田真央さん等が日本中の人からオリンピックで金メダルを期待されてました。
他にもアーティストや政治家、研究者など、世間に向けて自身の成果や結果を発表する機会が多い方は、この「人からの期待」に曝される事が多いように思います。

この「人からの期待」というもの、中々厄介だなと思うんです。というのも、その期待と違う結果が提示された時、期待をする側は裏切られたような気持ちになったり、期待していた対象に対してネガティブな感情や行動をとってしまいがちだからです。
それによって期待を受けていた側の方が自分自身を追い詰めたり、必要以上に責めたりする。そのメンタルダメージによってもたらされるのは次のパフォーマンスにとってマイナスの要因でしかありません。プロの世界の人ならメンタルトレーニングを積んでいるかもしれませんが、アマチュアや一般人だとそうもいきませんよね。子供の時、習い事の発表会や試合の時に家族やコーチに期待されたけど、思うような結果が出なくて周りの人にがっかりされたり見限られたりしてそのショックで習い事をやめてしまったというような人も多いと思います。

期待は大きくなればなるほど自分も相手も追い詰めます。それを反動のエネルギーにうまく利用できる人もいますが、そうなるには元々の本人の性格と念入りなメンタルトレーニングが不可欠です。つまり、かなり少数派だという事です。プロのスポーツ選手でも、期待という負荷をバネにできない人は大勢いると思いますが、そのような人は想像できないくらいの練習量や実戦経験を積む事でそれを自信に変えて本番に挑んでいます。負荷(過度な期待)に対抗する力(自信)を身につけるために過大な練習を積む。時にはそれが選手生命に影響を及ぼすほどだとしても……

「次も期待してます!頑張ってください!」と沢山の人に応援されることはとても嬉しいですし、何物にも替え難いエネルギーです。とてもありがたいですし、これからもよろしくお願いしますと思っています。ですがその一方で、応援しているはずなのにその応援が相手の負担になってしまっているのでは、応援する側もされる側も不幸な話です。
だから、「人に期待する」より「人を信じる」ようにしてみませんか?

「信じる」というのはそのことを正しいと思うことです。信用、信頼、はたまた信仰というような熟語があるように、対象の姿や行為をあるがまま受け止めてそれを肯定するということです。
「期待」はさらにその先を相手に要求します。相手が自分が思っているような言動をとることをあてにして待ち構える。まさに期を待っている状態です。
つまり期待は相手に自分の願望を投影してただ結果を待っているということ。そこには自分のコンプレックスも含んでしまう場合があります。「自分にはあんなことはできない。でもあの人ならきっとやってくれる!」……テレビの前で思ったことはありませんか?「自分はそこまで出来なくて諦めてしまった。でもあなたならきっと出来る!頑張れ!」よく聞く応援メッセージですが、受け取る人によっては過度な期待が重荷になってしまう内容かもしれませんね。

「そんなつもりで言ってない!うがった捉え方をするそっちに問題があるんじゃないか!」という方もいるかもしれませんが、言葉というのは、得てして出て自分の手元から離れてしまった後は受け取った側の判断にその意味合いが委ねられます。あなたがたとえそんなつもりがなくても、相手があなたが言った期待の言葉をプレッシャーに感じてしまう事があるんです。あなたがそんなつもりじゃないことも、自分を勇気づけようとして言ってくれた言葉であることも分かってます。でも、それでも、理解に心が追いつかないときがある。それが性格によるのか、その時の体調のせいか、メンタルが不安定なのか………原因は人それぞれで、どれもなかなかコントロール出来ないものです。

ですから、期待するより信じてみませんか?その人が今まで積み上げてきたもの、これからしようとしていることに対して、それをそのまま信じてみませんか?ここまでこんなことをしてきたんだね。これからそんなことをしようとしてるんだね。結果がどうであれ、自分はあなたがやる事を信じて待ってるよ。あなたが笑顔になれる結末を迎えられたらいいね。この方が、温かい気持ちになれませんか?

自分のことは自分のことでしかない。人のことに自分のことを重ねても、それで自分が何か変わるわけじゃない。自分自身にしたって、期待して結果が出ずに落ち込んだり自棄になったりするのなら、自分のやってきた事、やろうとしている事を信じて行動したほうが、導かれた答えを受け止めやすくなる。そう思ったら、「人を信じる」ことのほうに考え方をシフトしやすいと思います。

かくも時代は集団から個が尊重されるようになっていっていますが、集団においては人に期待することによって不和が生まれる原因になってしまうことが散見されていたように思います。自分がやらなくても誰かがやってくれる、とかそういったものです。
個が尊重されるこれからの時代、「人に期待する」のではなく「人を信じる」ということがますます重要なマインドになっていくのではないかと思います。

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