ジョニー・デップとアンバー・ハードが名誉毀損で互いを訴えていた裁判について
7年前にジョニー・デップが映画のプロモーションで来日した時に、たまたま都内のホテルでお二人をお見かけした。私は元々「シザーハンズ」の頃からジョニーのファンだったし、主演映画は必ず観に行っていた。それだけ好きでいた人に急に会えたら、きっと舞い上がって興奮し発狂でもするのかと思っていたら、その実は(わあ、すごいな。)と存在を3Dで見られてラッキー、くらいにしか思わなかった。この自分の中の温度差は何なのだろうか、とその時は深く考えなかった。
ともあれ、大スターのお二人は近づき難い輝きを放っておられた。(アンバーが美しすぎてたまげました。)笑顔を見せてはいるけれども、それはきっと表の顔に過ぎないのかな、など穿った見方もした。何か感じる違和感。それが何なのかわからなかったが、今ならわかる。あの時から彼らはお互いを憎しみ合い傷つけ合っていたのだと。
裁判の行方だが最終的にはジョニーの勝訴。13億円⁉︎
ファンがどのように感じているのかをネットで調べても、彼を擁護する意見しか聞こえてこない。アンバーは嘘つきで病気でイカれている、彼は被害者だと。2人のことは2人にしかわからない。なのに、そのプライバシーのすべてを全世界に向けて裁判所から発信している。まるで「ゴーンガール」さながらの映画のようだと感じた。
一度は愛し合ったふたりがこの世の誰よりも忌み嫌い合うという悲しい現実。これが映画の中のお話だったらどんなに良かったことか。
この結果は予想ができていたが、やっぱりな、という感想しかなかった。私はフェミニスト軍団の回し者ではないが、結局は地位も名誉も上の者が勝つようになっているという、この世の仕組みを具現化しただけの裁判。そんなふうにしか思えなかった。
なにしろジョニー側の弁護士軍団がすごかった。そりゃお金があれば、優秀な弁護士も雇えるでしょうに。陪審員だって、どうやって彼の映画のファンじゃないと査定できるのだろうか。
もちろんアンバーの心の病気のせいも否めない。
だけども、人気者が負けるわけがないのも真実。
公平か不公平かは知る由もない。
ジョニーは勝訴すると、あらかじめ勝ちを予測して用意していたかのようなメッセージをインスタに上げた。
そんな彼にだって非があったはずだ。「喧嘩」だって一方だけが悪いわけではない。
原因があって結果がある。私は常に正しく何もしていない、なんて信じない。
手放しで勝訴を喜んでいる彼を見ていると、今までのように映画を楽しみに待つようなファン心理は喪失した。
彼女の味方とかどちらかの味方というわけではなく、何だか虚無感しかなかった。ヤフコメの皆さんとは違った感想で申し訳ないが、「知らない方が幸せ」とはこのこと。スターのプライベートなど興味がないし、知りたくもなかった。
とにかく、お金があっても幸せとは限らない、と誰かが言ってたことは真実だった。
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