【つらつら草子⑯】ベルリンと厄年

 これで本厄が開けると思っていたのだが、何をどう勘違いしていたのか2017年が前厄、2018年が本厄だったということに、2017年のクリスマス前に気づいた。一年を振り返り、なかなか波乱万丈な一年間だったなあと思いながら、けれどこれでもう本厄も明けるし!と思っていたが、これからが本厄だという。
 現在、ベルリンにいる。いろいろあって、12月の末からベルリンに戻り、二週間ほどホームステイをし、昨日からWG(シェアハウス)の家に入った。残りのドイツ生活はここで送るつもりだったが、厄年発令なのかなかなか苦しく、さてどうしたものかと悩んでいる。ついでに風邪を引いている。「使う機会がないからなかなか減らないなあ」と思っていた百均のマスクが大活躍である。つらい。昨年も歯の詰め物が壊れたり新たに虫歯が見つかったりと、病院と保険屋さんにお世話になりまくった一年だったが、こちらで風邪をひいたのはこれが初めてである。乾燥で喉が痛いだけかと思っていたが、喉と鼻の粘膜が腫れ上がり、節々が痛い。よりによって、今日から一人だというこのタイミングでこれかと、さすが厄年と唸ってしまう。買い物に行くべきなのだがもう外に出る気力もないのでドレスデンのクロイツカムで安くなっていたアーモンドシュトレンを食べている。店員さんが「トラディッショナルなのはレーズン入りのだよ!」と英語で説明してくるのを「すみません私にはドイツ語の方がいいです」と言い、ドイツ語で改めて言われ、「でもレーズン入りのはもう箱入りのでかいのしかない。カットしてある5ユーロのはアーモンドしかない」と言う。レーズンシュトレンの5ユーロのラスト1個はもう目の前で買われていったので、シンプルなのでいいやと思いながら買おうとしていたところだったので、「じゃあレーズン入りをカットしてもらうことはできるか」と聞くとできないという。そして「トラディッショナルなレーズン入りのはこれ」と箱を指す。一キロも食える訳がないからカットを選んでいるのである。これでいいですといって買ってきたアーモンドシュトレンである。食べてみた。パサパサしていた。レーズンが入っていると、長い時間をかけてレーズンの水分が出てくるのでしっとりするという。なるほど、これはレーズンの方がおいしいと思う。じゃあなんでアーモンド版作って大量に売ってんねんとも思う。でもまあ買うならレーズン入りだなということが学べたのでよかったしどうせ自分のことだからレーズンを食べてもアーモンドを試したいと思う人間ですよねだからこれでよかったですよね、と自分に言い聞かせながら食べる。腫れ上がったのどにパサパサのシュトレンが引っかかる。つらい。心情を吐露すると多少楽になる気がするのでもう一度言う。とてもつらい。

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 理由が理由なので、今後消すかもしれません。とりあえず今日(1月9日)から一ヶ月は有料のまま上げ続けます。その後どうなるか、無料になるか取り下げるかはわかりません。残り文字数は4730字です。誤字脱字チェックもせずに勢いだけで上げています。ベルリンでの年末年始の話と、現在の窮状です。

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