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(13)冴えないマネージャーは乃木坂46の最強ボディーガード

1‘

“コンコン”

〇「はい、どうぞ」

奈々未「失礼します」

美波「失礼します…」

2‘

〇「あれ?どうされました?今日はくる予定でしたっけ?」

近くのテーブルから手帳を取ろうとする。

奈々未「いえ予定はありません、今日の襲撃の件でお話したいことが」

〇「大丈夫でした?」

梅澤がいる手前、誤魔化しながら喋る〇〇。

3‘

奈々未「〇〇さん、梅澤は全て知っています」

〇「…全て?」

奈々未「はい、〇〇さんがマスクドパラディンだということを」

〇「…そうですか」

4‘

美波「あ、あの!」

〇「どうしました?」

美波「やっぱり〇〇さんがマスクドパラディンなんですね」

〇「はい、幻滅しましたか?」

5‘

美波「い、いえ!そんなことはありません!」

奈々未「それと今回襲撃者がマスクドパラディンを出せと」

〇「それでどうしたんですか?」

奈々未「梅澤がマスクドパラディンとして襲撃者の前に」

6‘

〇「っ!?…それは橋本チーフの指示ですか?」

空気が重くなる。

美波「ち、違います!私が勝手に着替えて出たんです!!」

〇「…そうですか、すみません、疑ってしまって」

奈々未「いえ、私もまさかあの時の会話が聞かれてると思わなくて」

7‘

〇「梅澤さん」

美波「は、はい!」

〇「僕の代わりにマスクドパラディンの勤めを果たして頂いてありがとうございます」

美波「いえ…」

〇「でも今後はそんな無茶はしないでください」

8‘

真剣な表情の只野。

美波「っ…」

〇「梅澤さんはアイドルです、警備スタッフではありません」

奈々未「……」

〇「僕も表向きは護衛マネージャーでも警備スタッフでもありませんが皆さんを守る役目があります」

9‘

俯く梅澤の手を握る。

〇「本来守るべき人に怪我をさせてしまったら僕は…いや、僕達は悔やんでも悔やみきれません」

美波「〇〇さん…」

〇「人にはその人に合った役目があります、梅澤さんはアイドルで人々に夢や元気を与えます、僕はそのアイドルを守る盾です」

10‘

奈々未「私達マネージャーもそうよ」

〇「だから梅澤さんは梅澤さんのやるべきことを、僕達は僕達のやるべきことをしますから」

美波「わかりました…」

〇「でもありがとうございます、梅澤さんのおかげで林さんも他の皆さんも助かりました」

11‘

“なでなで”

梅澤の頭を撫でる只野。

美波「っ…///」

奈々未「ぁーあ、本当に罪な人…」

12‘

〇「そうだ、来週から復帰します」

奈々未「はぁあっ?!退院は2週間後のはずです!」

〇「いえ、やはり早めに復帰しておいた方がいいと判断しました」

奈々未「ダメですよ!お腹を刺されたんですよ!?」

13‘

〇「刺されることなんて傭兵時代に比べたらなんてことないです、あの頃は銃撃戦ばかりで何回も被弾したこともあります」

奈々未「それは若い頃ですよね!」

美波「え、〇〇さんって傭兵だったんですか?!」

〇「ええ、まぁ」

14‘

奈々未「許可できません!」

〇「残念ながら秋元先生と今野さんには許可を取ってあります」

奈々未「っ!!」

〇「心配してくださりありがとうございます、復帰すると言ってもよほどのことじゃない限り、出ないようにします」

15‘

奈々未「…わかりました」

美波「大丈夫なんですか?傷の具合とか…」

〇「お医者さんも激しい運動しなければ大丈夫と言ってます」

美波「無茶だけはしないでください」

16‘

〇「はい、わかってますよ」

奈々未「それでは私は一度、梅澤をホテルに送ってきます」

〇「また来られるのですか?」

奈々未「…ダメですか?」

17‘

〇「い、いえそういうわけではありませんが…」

奈々未「ではなんですか?」

〇「疲れてると思うので、休まれたほうが…」

奈々未「大丈夫です、それにご相談したいこともあるので」

18‘

〇「わかりました、お待ちしております」

奈々未「梅澤、帰るわよ」

美波「はい!では〇〇さん、帰ります!」

〇「はい、気をつけて」

19‘

To be continued

20‘

この作品はフィクションです。

実際の人物や団体とは関係ありません。

またこの作品内の表現や行動はあくまでも、

作品としてなので、実際に行っても、

責任は取りかねますのでご了承ください。

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