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(ラスト)異世界召喚されたら女性が主体の王国でハーレム剣聖になりました

1‘

“バタバタ!!”

麻衣「〇〇!!」

日奈「お兄ちゃん!!」

○「麻衣…日奈…」

2‘

○「…ゴホッ…」

口から血を吐く、〇〇。

麻衣「〇〇!深川隊長!なぜ、傷が塞がらないんだ!!」

傷口に手をやる麻衣。


3‘

深川「わ、わかりません!!」

○「みんなに…ゴホッ…話さないといけないことがある…」

麻衣「喋るな!」

○「日奈…ローアイアスの準備を」

日奈「わかったよ…」

4‘

○「俺はこのままじゃ、死ぬ…」

絢音「えっ!」

麻衣「どういうことだ!」

○「悪神の刀は、本来の村正の呪いが強化されたものだ…その呪いは相手の再生力を奪い、苦痛を与えるもの」

奈々未「どうすれば消せるの!?」

5‘

○「ゴホゴホっ!それは…この時代には存在しないスキル…」

七瀬「この時代“には“?」

○「300年前の時代にあったとされるスキル…」

麻衣「それって…」

6‘

○「そう…君のご先祖だ」

“ザワザワ!!”

その場にいた全員が驚きを隠せない。

麻衣「そうか…あの掠れた文字は白ではなく…黒…」

7‘

○「あぁ…俺は麻衣の先祖だ」

奈々未「そんな…」

佑美「それはほんと?」

○「そうだ…正しくは違う世界線の俺だ」

8‘

沙友理「今度は〇〇さんの番?」

○「そういうことだ」

飛鳥「どうやって?どうやって過去に戻るの?」

史緒里「そうですね…過去に戻るのは時空論上、不可能です」

9‘

遥香「しかし、それでは〇〇さんの話が矛盾します」

○「いいや…1人だけ、それができる人がいる」

かりん「それは?」

日奈「麻衣さんです」

ローアイアスを張り終えた日奈が戻ってくる。

10‘

麻衣「私が…?」

○「代々、引き継がれてきたはずだ…」

麻衣「もしかして、干将・莫耶か?」

奈々未「女王の双剣…?」

○「そうだ、その双剣には過去と未来…どちらかに行くことができるはずだ、そう言われてきたはずだ」

11‘

麻衣「そ、そうだが、一度も発動したことがないぞ!」

美彩「それはそうよ…その双剣のスキルはいち所有者に対して、一度しか発動できず、血に反応して発動ができる」

七瀬「血によって?」

○「それは…俺の血だ」

12‘

一実「そうか!その双剣は王から王妃に贈られたもの!その双剣を打ったのは…初代国王!つまりは〇〇が作った!」

美彩「そういうこと…つまりは〇〇の血がないと無理…しかも、かなりの近親者じゃないと」

みなみ「それが、女王?」

絢音「いいえ…正しくはお腹の子」

13‘

○「そうだ、そのお腹の子を通して、麻衣は双剣のスキルを発動できる」

麻衣「それしかないのか?それしか…」

○「悪い…これしかないんだ…」

奈々未「そんな…」

14‘

日奈「そろそろ、始めないと手遅れになっちゃうよ」

○「そうだな…麻衣…頼む」

どこからか啜り泣く声が漏れ出す。

麻衣「だが…」

涙を流す麻衣。

15‘

○「頼む…」

麻衣「くっ…未来があれば、過去があり…ズズッ…過去があれば未来あり…楽な道など…あらず…グズッ…厳しい道しかない…『干将・莫耶』」

麻衣は双剣を抜き、両腕を広げる。

ゆっくりと、弧を描く。

16‘

麻衣の背後にはトラベルホールが開く。

○「日奈…肩を」

日奈「うん」

〇〇に肩を貸す日奈。

17‘

トラベルホールに歩き出す〇〇。

周りには騎士達。

○「元気でな」

奈々未「それだけ?」

七瀬「〇〇さんらしいね」

18‘

未央奈「まだ、奥さんになってないのに!!」

絵梨花「過去の自分に期待しなさい」

日奈子「結果、意味ないじゃん」

○「あはは…日奈…ここまででいい」

自分で歩く、〇〇。

19‘

日奈「お兄ちゃん?」

○「俺は日奈が具現化できたらしようと思ってことがある」

日奈「え?」

○「俺の魂を半分、日奈に分ける」

日奈の体が光だす。

20‘

日奈「え、え?」

○「これで、日奈は俺がいなくても生きていける」

玲香「うそ…そんなことが?」

○「麻衣達を支えてくれ」

日奈「お兄ちゃん…わかった!」

21‘

○「時間だ」

ホールに歩き出す〇〇。

麻衣「〇〇!絶対に未来を変えてみせろ!絶対に戻ってこい!」

奈々未「そうよ!戻ってこなかったら、承知しないから!」

22‘

○「あはは…おっかないな…頑張るよ」

ホールに入る〇〇。

日奈「みなさん!離れてください!ローアイアスでトラベルホールを閉じます!!」

ホールから離れる騎士達。

23‘

○「達者でな」

“シュン…”

ホールが閉じられる。

麻衣「〇〇…」

奈々未「大丈夫…〇〇なら」

24‘

飛鳥「しぶといから」

さくら「そうですよ!」

麻衣「わかってる」

日奈「気長に待ちましょう…」

25‘

こうして、第三次魔物襲来戦線は、

終息した。

この戦いに終止符を打った〇〇は王国の英雄となった。

26‘

_____

27‘

麻衣「こうして、〇〇は王国の英雄となったのでした…おしまい」

彩「もう一回お話してー!!」

麻衣「本当に彩はこの話が好きだな」

彩「うん!大好きー!」

28‘

麻衣「そうか、でもこれから彩の誕生日会があるからまた今度」

彩「はーい!」

奈々未「迎えにきたわよ〜」

彩「奈々未〜」

29‘

奈々未「ほら、麻衣も行くよー!」

麻衣「わかっておる!」

部屋から出る3人。

“ピカっ…!”

部屋の中が一瞬光る。

30‘

end

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