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(7)彼は最強の一般人

1‘

蓮加「〇〇さん!」

⚪︎「どうしましたか?」

祐希「お聞きしたいことがあります!」

⚪︎「いいですよ?」

紗耶「〇〇さんは護身術とか習ってましたか?」

⚪︎「習っていませんよ」

2‘

桃子「え!?そうなんですか!」

この3ヶ月、何度も不審者を追っ払ってきた〇〇。

⚪︎「本などを見たりして、独学で覚えました」

さくら「すごい…」

3‘

悠理「〇〇さんは英語は喋れますか?」

⚪︎「喋れますよ?」

レイ「really?(訳:本当ですか?)」

⚪︎「Yes(訳:はい)」

美波「他に喋れる言葉はあるんですか?」

4‘

⚪︎「ロシア語と…ラテン語とアイヌ語かな?」

紗耶「ロシア語とラテン語!って、アイヌ語!?」

さくら「紗耶ちゃん、どうしたの?」

紗耶「〇〇さんって出身は北海道ですか!?」

レイ「どうして、そう思うの〜?」

5‘

⚪︎「アイヌ人って、北海道の先住民族だからですよ」

さくら「アイヌ人って、あのアイヌ人?」

紗耶「そう!」

⚪︎「僕は東京出身ですよ」

紗耶「そうなんですか…」

6‘

⚪︎「なんかすみません」

紗耶「いっいえ!こちらこそすみません!」

桃子「どうして、アイヌ語を喋れるんですか?確か、アイヌ語って、文字がないし、アイヌ語喋れる方がほとんどいないって…」

⚪︎「僕の父がアイヌ人と日本人のハーフなんですよ」

7‘

遥香「ハーフ?アイヌ人って、日本人じゃないんですか?」

⚪︎「一応、日本人ですが、まだ日本とロシアが繋がってた時代から存在する民族で、血筋には北方の血が流れています」

悠理「沖縄人と一緒ですね」

⚪︎「そういうことです」

さくら「〇〇さんはクォーターですか?」

8‘

⚪︎「そうなりますね」

※実際、作者はアイヌ人のクォーターです。

⚪︎「話は変わりますが、僕と、奈々未さん、金川さんには共通点があります」

紗耶「え!なんですかー?」

⚪︎「なんでしょ〜」

9‘

蓮加「目!」

⚪︎「奈々未さんと金川さんは大きいですが、僕はそうでもないです」

祐希「美人!」

⚪︎「僕は違います」

美月「なんだろ…」

10‘

⚪︎「正解は…鼻です」

紗耶「鼻?」

⚪︎「奈々未さんも金川さんも北海道出身ですよね?」

美波「そうですね

⚪︎「北海道の血筋の方はアイヌ人の血も混ざってる方が多いので、鼻も高く、奈々未さんみたいな鼻が多いんです、金川さんの鼻も似てるんですよ」

11‘

紗耶「そうなんだ…」

⚪︎「ちょっとした雑学です」

悠理「勉強になります!」

⚪︎「あとは僕に質問はありますか?」

美月「はい!」

12‘

⚪︎「美月さん、どうぞ」

美月「〇〇さんは彼女さんはいますか?」

⚪︎「僕ですか?いませんよ?」

美月「作らないんですか?」

⚪︎「僕はモテませんから」

13‘

美波「そうですか?」

⚪︎「はい」

蓮加「〇〇さんはかっこいいと思いますよ?」

⚪︎「ふふっ…ありがとうございます」

みんなで楽しく話していると…

14‘

“コンコン”

奈々未「〇〇くん、ここにいたのね?少しいいかしら?」

⚪︎「…?はい」

楽屋の外に出る〇〇。

15‘

⚪︎「どうしたんですか?」

奈々未「さっき…これが届いたの…」

奈々未は手紙を渡す。

⚪︎「…これは…」

奈々未「今度のイベントに参加するならタダじゃおかないって…」

16‘

⚪︎「イベントとは?」

奈々未「今度、渋谷の方で新しくできた高層デパートのお披露目会があるんだけど、そのデパートのイメージモデルが乃木坂なのよ」

⚪︎「そのイベントに参加したら…これはデパートを邪魔したいわけじゃないみたいですね」

奈々未「どうすればいいと思う?」

17‘

⚪︎「もちろん、可能なら不参加ですね」

奈々未「そうよね…秋元先生と今野さんに相談してみるわ」

⚪︎「必要なら僕も行きますよ?」

奈々未「いえ、今はあの子達についていて」

⚪︎「わかりました」

〇〇は嫌な予感がしていた。

18‘

To be continued

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