「異世界召喚されたら女性が主体の王国でハーレム剣聖になりました」18
1‘
王国に戻ってから数日…俺は部屋に監禁されていた…
○「なぁ…もういいだろう?」
奈々未「だめよ」
絢音「だめです」
七瀬「だめや」
一実「だめだね」
2‘
○「美彩…」
美彩「諦めなさい」
○「でも…」
美彩「いい?回復スキルで傷が癒えても体力や疲労は回復しないのよ?」
絢音「そうです!」
3‘
奈々未「ヒュドラとの疲労が回復しきってないのに貴方ときたら…」
七瀬「訓練指導や自身の修行…バカなん?」
○「でも…」
一実「みんな心配なのよ」
○「…わかった」
4‘
美彩「それでいいのよ」
○「仕方ない…武具店に行ってくる」
奈々未「武具店?刀が壊れたの?」
○「いや…今の刀では竜種の鱗に刃が通らない」
美彩「…あははは(笑)」
5‘
○「なぜ笑うんだ?」
美彩「だって、竜種に神器以外の武器で傷を負わせていた人が何をいうのかと思えば(笑)」
七瀬「そやな、神器であっても竜殺しの特性がないときついしな」
○「俺も一実みたいに一斬りで一刀切断できるようにならないと」
一実「私のはスキルによるものだから…」
6‘
○「いや…技能系スキルはあくまで使用者の技術が前提だ」
一実「それはそうだけど」
○「仮に未熟者がそのスキルを使ったとしても竜種の首は落とせないし、そのスキルは取得できないだろうな」
七瀬「でも刀で神器ってなると難しいやんな…」
7‘
一実「そうだね…私の菊一文字もスキルあって竜種を斬れるのよ」
絢音「美彩様は刀で何か知ってることはないのですか?」
美彩「うーん…この王国のどこかに神殺しの刀があるって聞いたことあるけど…」
○「神殺し?物騒だな」
8‘
七瀬「でもそれって御伽話やんな?」
美彩「うーん…私も聞いたことないな…」
○「“麻衣“に聞いてみるか…」
美彩「女王を名前で呼ぶのね?」
○「まぁ…公共の場でもないし、俺の嫁だしな…一応」
美彩「ふっ…それもそうね」
9‘
ーーーーー
10‘
麻衣「それで…“私“に?」
○「あぁ」
麻衣「うーん…一振りだけ知っている」
○「本当か?」
麻衣「うん、この王城に地下に封印されている神器がある」
11‘
○「封印?」
麻衣「そうだ、その刀は持つものに呪いをかける」
○「呪い?…まさか…村正か!」
麻衣「やはり知っていたのね」
○「だがあれは日本でいう戦国時代のものだ、300年の歴史しかない乃木王国…そうか…時間軸が違うのか」
12‘
麻衣「そう、異世界とノギスフィアでは流れる時間が違う」
○「そうか…でもここにある村正は神を殺したんだろ?」
麻衣「そうだ、この世界では邪神族という種族がいる」
○「邪神族…」
麻衣「元々は聖神族だったものが堕ちた存在」
13‘
○「その邪神を殺したから神殺しの特性を?」
麻衣「そういうこと」
○「その時に呪いが?」
麻衣「いいえ…呪いは元々よ」
○「どういった呪いが?」
14‘
麻衣「…特性名は【狂人乱舞】…」
○「狂人乱舞…?」
麻衣「使用者の身体能力をあげるのと同時に戦闘欲に支配される」
○「狂化か…」
麻衣「その一振りは竜種の鱗も簡単に切り裂き、村正で上がった身体能力は神にも届き得る」
15‘
○「その代わり敵味方関係になしに襲うのか」
麻衣「ええ」
○「…その村正、見れないか?」
麻衣「っ…」
○「みるだけでもいい」
16‘
麻衣「しかし…見たものを魅了する力もあると聞く…特に同じ世界の人間は魅了されやすいとも」
○「俺が魅了されると?」
麻衣「…〇〇は時々…冷徹な顔する…アーバント研究員の時もそうだった…」
○「…大丈夫だ…近くに寄らないしみるだけにする」
麻衣「……わかった…私も準備があるから数日後に案内する」
17‘
○「ありがとう」
麻衣「なに…私の婿の為だからね」
○「今日は仕事は?」
麻衣「ないが?」
○「なら王城を回らないか?」
18‘
麻衣「それは…まさかデートのお誘いかな?…ふっ、〇〇に限ってそれはないか」
○「いや…その…そのまさかだ」
麻衣「っ…!?…///」
○「どうした?」
麻衣「なんでもない!準備するから少しでていて!」
○「わ、わかった」
19‘
“ズルズル…”
麻衣「ずるい…朴念仁のくせに…///」
女王であるがゆえ…少女のような恋はできないけど
この気持ちは大切にしたいな…
20‘
“ガチャ”
麻衣「またしたな」
○「お…いつもと違うな」
麻衣「へんか?」
○「いや、似合ってる綺麗だ」
麻衣「そ、そうか!」
21‘
○「行こう」
麻衣「うん!」
この日、王城内を手を繋いで散歩する2人が目撃された…
見たものは口揃って言う…『なんて幸せそうなんだろう』と…
22‘
To be continued
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