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(12)人外にモテすぎる僕

1‘

奈々未「ここか…」

人気のない路地裏に来てる、奈々未。

誰かを待ってるようだ。

“ブルンブルン”

2‘

数十分待っていると路地裏に一台のバイクが入ってくる。

?「お待たせしました」

奈々未「いえ、こちらがお呼びしたので」

?「要件は大体予想がついてます、竜人の鱗…ですよね?」

3‘

奈々未「そうです」

日奈「本格的に話す前に改めて自己紹介しときますね、私は樋口日奈」

奈々未「橋本奈々未です」

日奈「話は戻りますが、竜人の鱗を差し上げることは可能です…が」

4‘

奈々未「何か条件でも?」

日奈「いえ、その秘薬に使われる竜人の鱗はただの鱗でなく、【竜人の天鱗】なんです」

奈々未「竜人の天鱗?」

日奈「はい、しかも1人の竜人から一枚しか取れないんです、でも秘薬に使うのは2枚必要です」

5‘

奈々未「そんな…」

日奈「仮に他の竜人を見つけて、事情を話してもくれる保証はありません」

奈々未「どうしてでしょうか?」

日奈「それは天鱗は生涯に1枚しか生えず、天鱗のある場所が腹部…丁度子宮の上に位置するからです」

6‘

日奈は服の上から指を指す。

日奈「私は提供することに抵抗はありませんが、他の方は違うと思います、天鱗は竜人族の性感帯だからです」

奈々未「天鱗を取るとどうなるんですか?」

日奈「取っても平気ですが、自分では取れないんです…快感がすごすぎて」

7‘

奈々未「それって…自分では取れないから他の人にとって貰うしかない…でも他人に性感帯を触らせる人はいない…」

日奈「そういうことです…」

奈々未「その話を聞いて、不躾ですみませんが、天鱗をください!」

頭を下げる奈々未。

8‘

日奈「頭を上げてください、もちろん差し上げます…〇〇くんの為ですから」

奈々未「っ…ありがとうございます!」

日奈「私は自分では取れないので橋本さんが取ってください」

奈々未「わ、わかりました!」

9‘

〜〜〜〜〜

10‘

日奈「はぁはぁ…」ピクッ💕ピクッ💕

奈々未「あ、ありがとうございます」

日奈「いえ…他に当てはあるんですか?」

奈々未「いえ…あと鬼人の角も必要で」

11‘

日奈「…どっちも当てがありますよ」

奈々未「本当ですか!?」

日奈「ええ」

奈々未「紹介してください!!」

12‘

日奈「ええ、そのつもりです」

奈々未「…一つ聞いても?」

日奈「なんですか?」

奈々未「どうして、ここまでしてくれるんですか?」

13‘

日奈「ん…それは移動したらお話しますね」

奈々未「…わかりました」

日奈「ではいきましょう」

バイクに乗って、移動する。

14‘

〜〜〜〜〜

15‘

〇「……」

純奈「…不運な子…どうして君ばかりこんな目に遭うんだろうね…」

〇〇の頭を撫でる純奈。

純奈「君のお母さんも…君に似て優しい人だった…」

16‘

〇「……」

純奈「君の大切な人達が君の為に動いてくれている…だから起きたらこれでもかってくらい感謝するんだよ?って…君ならそんなこと言わなくてもするか」

“ちゅっ”

額にキスをする純奈。

17‘

しかし次の瞬間には顔つきが険しくなっていた。

純奈「さてと…この落とし前はつけてもらうよ…井上小百合…」

部屋を出ていく純奈。

〇「……」

18‘

〜〜〜〜〜

19‘

奈々未「ここですか?」

日奈「はい、ここに来てもらってます」

“ガチャ”

建物に入る2人。

室内に入るとそこには2人の女性がいた。

20‘

奈々未「あなた達は…」

?「初めまして、私は深川麻衣です」

?「私は衛藤美彩よ」

奈々未「橋本奈々未です」

深川「事情は日奈から聞いてます」

21‘

美彩「私からは竜人の天鱗を提供するわ」

奈々未「いいんですか?天鱗は一度しか生えないって…」

美彩「〇〇くんの為だもの」

奈々未「〇〇を知っているんですか?」

美彩「私は〇〇くんが通う学校の救護教諭なの」

22‘

奈々未「あ、そうなんですね」

美彩「だからってわけじゃないけど、彼の母親とは知り合いだったのよ」

奈々未「ありがとうございます!助かります」

深川「それで鬼人の角なんだけど…」

23‘

奈々未「もしかして、深川さんが角を?」

深川「そうなんだけど…」

奈々未「だけど?」

深川「私は特異種なの」

奈々未「特異種!」

24‘

驚く奈々未。

それもそうだ、鬼族の鬼人は特異種が生まれにくく、

最後に目撃があったのも6000年も前の話である。

深川「私は鬼神…私の角を使うと思わぬ副作用が出るかもしれない」

奈々未「鬼神…それで副作用って?」

25‘

日奈「私はボディーガードもしてるけど、本職は亜人専門の生物学者なんです」

奈々未「そうなんですね」

日奈「橋本さんは鬼族って何種類くらい存在してると思いますか?」

奈々未「えっと…確か、【ヴァンパイア】、【鬼人】、【ゴブリン】の3種族ですよね?」

日奈「正解です、そしてこの3種族に共通してるのが仲間を増やす能力です」

26‘

奈々未「増やす能力?繁殖力じゃなくて?」

美彩「繁殖能力で言えば、ゴブリンだけね」

日奈「ヴァンパイアと鬼人はある行為で仲間を増やす事ができます」

奈々未「ヴァンパイアは吸血行為ですね?」

27‘

日奈「そうです」

深川「鬼人は自身の血肉を食べさせることで相手を鬼人化させます」

奈々未「じゃあ…角を使うと〇〇も?」

日奈「通常の鬼人ならそれの心配ありませんが…」

28‘

美彩「特異種の鬼神になるとそれがわからないのよ」

奈々未「深川さんには鬼人の知り合いとかは…」

深川「ごめんなさい、仲間はもう2000年近く見てないんです、鬼人は個体数が少ないし、元々人間と関わりたがらない種族だから居ても手助けしてくれないと思います」

奈々未「…でもあの秘薬を完成させるためには必要です…だから深川さんの角が必要です」

29‘

深川「わかりました…私から角を提供します」

奈々未「ありがとうございます!!」

目的の材料が5分の4、揃った。

最後はダークエルフの耳…

果たして手に入るのか…

30‘

To be continued

31‘

この作品はフィクションです。

実際の団体とは関係ありません。

またこの作品内の表現や行動はあくまでも、

作品としてなので、実際に行っても、

責任は取りかねますのでご了承ください。

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