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「異世界召喚されたら女性が主体の王国でハーレム剣聖になりました」27

1‘

○「それで君達は誰なんだ?」

奈々未「私は橋本奈々未」

七瀬「西野七瀬やで」

絢音「鈴木絢音です」

日奈「それでお兄ちゃんとはどういった関係で?」

3人は事情を説明する。

2‘

○「整理すると…君達は異世界の人で俺は異世界に飛ばされていて、そこで君達と結婚したと?」

奈々未「そうね」

七瀬「〇〇さんは現実世界だと40歳やで」

日奈「お兄ちゃんが40歳?ってことは…私は35歳ってこと?」

絢音「……」

日奈の言葉に黙ってしまう3人

3‘

日奈「ま!とりあえず理解しました!」

○「理解したのか?!突拍子もないことを言ってるんだぞ!?」

日奈「嘘は言ってないように見えるし、悪い人じゃないと思う」

○「日奈…」

日奈「とりあえず、3人にはここで暮らしてもらって様子見ましょう」

○「わかった…」

4‘

5人の生活が始まった。

それはそれは楽しい生活だった。

奈々未「本当に平和な世界ね…」

絢音「ですね…」

七瀬「ここままの方がええんかな…」

5‘

絢音「そうですね…この世界では死んだはずの日奈さんは生きていますし…〇〇さんは嬉しそうです」

“ガシャン!!”

奈々未「え!?」

○「日奈が死んでる?」

絢音「あ、これ、ちがっ…」

○「うっ!頭がっ…!」

6‘

“ガチャ”

日奈「お兄ちゃん!?」

頭を抱えて、しゃがんでる〇〇に駆け寄る日奈。

日奈「大丈夫!?お兄ちゃん!!」

“がしっ!!”

7‘

日奈の腕を掴む、〇〇。

○「お前は…誰だ…」

日奈「え…日奈だよ?黒石日奈!お兄ちゃんの妹!」

○「日奈は…日奈は15年も前に死んだ…」

日奈「っ…」

○「お前は誰なんだ…」

8‘

日奈「思い出しちゃったんだね…」

奈々未「日奈?」

日奈「日奈であって、日奈じゃない」

七瀬「どういうことや?」

日奈「私の名前はローアイアス…」

○「なっ…」

9‘

日奈「私はお兄ちゃんのスキルであり…記憶…」

○「じゃあ…お前は俺が作り出した幻…」

日奈「半分正解であり、半分不正解だよ」

絢音「半分正解で半分不正解?」

日奈「私はお兄ちゃんの記憶を元に黒石日奈という人物を作り上げた…だから半分は日奈でもう半分はローアイアスってことなの」

10‘

○「半分は…日奈…」

日奈「そう…お兄ちゃんがこの精神世界と私を作り出した…」

奈々未「どうやったらこの世界から出れるの?」

日奈「お兄ちゃんが私を否定したら帰れる」

七瀬「なんや…それ」

日奈「私は死んだ…それをわかっているはずなのに…ここにいる私を本物の日奈だと、今も思い込んでる」

11‘

○「それは…」

日奈「お兄ちゃんが私を否定しない限り、ここからは出られない…」

○「俺は…」

日奈「…お兄ちゃんは私のこと好き?」

○「え…」

日奈「正しくは本物の私を」

12‘

○「もちろんだ…」

日奈「じゃあ…そこにいる3人は?」

日奈が3人を指差す。

○「大切に決まってる!」

日奈「ならわかってるでしょ?お兄ちゃんがどうすべきか」

13‘

七瀬「日奈ちゃん?」

日奈「現実に私はいない…でもそこにいる3人は生きてる」

○「日奈…っ…」

日奈「また…お兄ちゃんと暮らせて楽しかったよ?」

○「ひ…なぁ…(涙)」

14‘

日奈「私の中には少しだけ日奈の魂が入ってるの…だから日奈の気持ちがわかる…私は…お兄ちゃんの妹でよかった!」

テーブルの花瓶から日奈が好きだった、紫のクレマチスの花を〇〇に握らせる。

日奈「この花の花言葉は…『喜び』…お兄ちゃんがいたから私は生きてこれたんだよ…」

○「ごめん!あの時…日奈を守れなくてごめん!(涙)」

日奈「ううん…私はお兄ちゃんに守ってもらってたよ…だから今度はお兄ちゃんが愛する人達を守って?」

15‘

〇〇達の体が光だす…

○「これは!」

日奈「目覚める時だよ」

絢音「日奈さんはどうなるんですか?」

日奈「私はスキルとしてお兄ちゃんのそばにいるよ」

七瀬「そんな…」

奈々未「それしか方法はないの?」

16‘

日奈「ないです」

○「日奈…俺は約束する…必ず、愛する人達を守り抜くって!」

日奈「ふふっ…それでこそ、私の自慢のお兄ちゃん!!」

〇〇達の体が薄くなっていく

17‘

日奈「もうお別れだ、“バイバイ“、お兄ちゃん!」

○「“またな“、日奈」

奈々未「〇〇は私達で支えるから」

絢音「僭越ながら私も1人の妻として支えさせていただきます」


18‘

七瀬「やから安心しぃ」

日奈「ふふっ…安心できそうです」

日奈以外の4人は消えた…

日奈「楽しかったよ…お兄ちゃん…」

19‘

〜〜〜〜〜

20‘

○「ここは…」

奈々未「やっと目が覚めたのね」

絢音「よかった」

七瀬「心配したんやで?」

一実「うぅっ(涙)」

麻衣「よくぞ、戻った!」

〇〇は現実世界に戻ってきた…

21‘

To be continued

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