「異世界召喚されたら女性が主体の王国でハーレム剣聖になりました」32
1‘
○「……なぜ君達が…?」
茉央「深川隊長の命令です!!」
和「私も賀喜隊長の命令です」
咲月「私は女王の王命です」
○「1人ずつ聞こうか…まずは五百城さんから」
2‘
茉央「はい!私は深川隊長から黒石公爵様の回復を命じられました!先のゴブリンのスタンピードで私の回復スキルが進化しました!」
○「どういう風に進化したんだ?」
茉央「今まで、回復系スキルに蓄積ダメージを回復するモノはなかったんです」
○「それが発現したと?」
茉央「そういうことです!」
3‘
○「そうか、ならよろしく頼む」
茉央「了解しました!!」
早速、スキルを発動する。
○「このままで悪いが、井上さんはどうして?」
和「私は賀喜隊長から側にいれば強くなれると言われたので…」
4‘
○「井上さん、君は強さにこだわるね?それはなぜだ?」
和「私の母は平民です…今でこそ、私は伯爵の爵位を得ていますが…12歳まで、私は母と貧民街で暮らしていました」
○「……」
和「13歳の時に強盗が母を襲い、亡くなりました…それから私の父と名乗る方が私を引き取りました…それから私は子爵令嬢として育ちました…」
5‘
顔に影を落とす、井上。
和「父は私に良くしてくださいました…母と私に後ろめたい気持ちがあったのでしょう…父は私がする事には何もいいませんでした…興味なかっただけかもしれませんが…」
○「そうか…」
和「正直、いい心地は良くなかったです…だから私は王国騎士団に入団しました」
6‘
○「それが強くなりたい理由か?」
和「いいえ…私は自分が許せないんです…」
○「なぜ?」
和「私に力があれば母は死ななかったかもしれません…」
○「だから強くなりたいのか?なら俺は適任ではないだろう…」
和「どうしてですか?あなたは強いじゃないですか」
7‘
○「それは力だけだ…」
和「?…それでいいのでは?私はそれを望んでいます」
不思議そうな顔をする、井上。
○「賀喜さんは井上さんに気づいて欲しいんじゃないかな」
和「何をですか?」
8‘
○「力ではなく心を鍛えることが井上さんを次のステージに進めるってことを」
和「心…」
○「だけど、俺にはその手助けをしてやれない」
和「…それは〇〇さんがご自身を許されてないからですか?」
○「そうだ…」
和「そうですか…失礼しましました…」
部屋から出ていく井上。
9‘
○「井上さんには悪いことしたな…はぁ…最後は君か」
咲月「はい!私は貴方の影になるよう王命を受けました!」
○「俺の影?」
咲月「はい!私の武器スキルは少々変わっていまして、対象者の影に潜むことが可能です!」
○「それで俺の影か…なんの意図かわからないな…」
10‘
茉央「私からよろしいでしょうか?」
○「ん?どうした?」
茉央「現在、麻衣様のお腹には黒石公爵様との間にお子様がいらっしゃいますよね?」
○「そうだな」
茉央「お子様がお生まれになられれば、黒石公爵様はこの国の王になられます、ならばその御身の安全が最優先になります」
○「それで…影か」
茉央「左様です」
11‘
咲月「茉央、説明ありがとう、そういうことです」
○「わかった」
咲月「何かあれば、お呼びしていただければ影を通して、かけつけます」
○「何かあれば呼ばせてもらうよ」
12‘
咲月「承知いたしました」
茉央「今日の回復は終了しました!何かあればお呼びください!」
○「ありがとう」
茉央「では私はこれで」
13‘
咲月「私も失礼します」
2人が退出する。
○「俺も備えないとな…」
〇〇はある所に向かう。
14‘
ーーーーー
15‘
“カランカラン”
オウカ「おっ、公爵様じゃないか」
○「早速で悪いがこれを大量生産してほしい」
紙をオウカに差し出す。
オウカ「なんだこれ?何に使うんだ?」
16‘
○「魔物襲来に備えて…な」
オウカ「期限は?」
○「なるべく早くだ、そうだな…1週間でどうだ?」
オウカ「はっ!そんなにくれんのか?」
○「この数だぞ?」
17‘
オウカ「なぁーっにっ!俺はこの国1番の鍛治師だぞ?朝飯まえだ!」
○「ふっ…さすがだ、頼む」
オウカ「まかせろ!」
○「あと…この刀を強化してくれ」
日本刀ー黒鉄ーをオウカに渡す。
18‘
オウカ「これか…んー…これはもうだめだな!」
○「なんでだ?」
オウカ「刃こぼれは砥石がされていてパッと見だと平気だが、耐久性がダメだ」
○「そうか…」
19‘
オウカ「新しいのを見繕うか?日本刀は製造方法がわからないから無理だが、他の武器ならいいのがあるぞ?」
○「ん…いや…いい、当てがある」
オウカ「そうかっ!なら1週間後にここにきな!」
○「あぁ、わかった」
アストレア武具店を後にする〇〇。
20‘
To be continued
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?