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5000万年後の地球はどうなっているんだろう

職業柄、児童書に触れる機会が多いわたしは今日、ある面白い本に出会った。

「アフターマン 〜人類滅亡後の動物の図鑑〜」

という何とも奇妙な題名の本である。
時間の都合上、最初の部分しか読めなかったが、サブタイトルから分かるようにこの本は5000万年後、おそらく人類が滅亡しているであろう地球上に存在するのではないかと予想される動物が、進化の様子とともにかなりリアルに書かれた(描かれた)ものだ。

なぜかわたしは、ちょっと現実離れしているようなこの本を読んで少し鼓動が早くなっていることに気づいた。単純に興味が湧いた。

全く進化論や地球の歴史などについて知ろうと思ったことがないわたしがどうしてこんなに惹かれるのだろう。

確実にわかった理由の一つは、描かれている絵が大自然の中に生き物や動物たちしかいないというものだったこと。その光景が美しくてこれが本来の地球の姿だろうなと、5000万年後はこうなっているのかと嬉しくなっていたからだ。

そしてもう一つは表現の仕方が難しいが、今世界中で抱えている環境問題や地球温暖化の問題で地球に住めなくなるのではないかと各国が対策を必死に考えている。だが、この本では当たり前のように人類滅亡後を描き、そこに本来の美しさが取り戻されているということが、わたしにとってはホッとしてしまうような感覚だったからである。

あぁ、こうやってこれまで地球が破壊と再生を繰り返して進化してきたように、これからもいろんなことが起こるんだと。それは偶然ではなく、必然的なものなんだと。それがわたしの心に疑いもなくスッと入ってきた。

面白いと言ったら捉え方は様々になってしまうかもしれないが、私たちの力じゃどうにもならないことは起こるんだろうし、もしそれがすぐ目の前で起こるならば、わたしはそれを受け入れようと思う。

こんな気持ちにさせてくれるこの本に出会えたことが、今日も何か与えられたと実感する幸せな瞬間だ。

図書室でわたしの目を引くようにセッティングされていたことに、感謝しよう。いつかまた出会おう。その時はしっかり最後まで読むよ。

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