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WordPressを使って感じたCMSの使い勝手

とあるWEBサイトを制作する機会があり、初めてWordPressを触った。
自分が1ユーザーとして操作してみて、改めてノーコードCMSのありがたみを感じた。
現職のサービスのCMSは死ぬほど触っているから使う側の気持ちがだいぶ薄れてきていたけれど、入社して初めて触った時の気持ちを思い出した。加えて、今回はWEBサイトを作るという明確な目的があったから、実際のユースケースにおけるたくさんの気付きがあった。


便利と思った点

コーディング技術や専門知識が不要

ノーコードって言葉が世に広まりすぎてノーコードのありがたみが薄れてきているように感じるけれど、やっぱりノーコードはありがたい。
HTMLやCSS等は割と習得しやすいコードだとはいえ、WEBサイトを作りたい事業者側からしたら、そのコードを新たに勉強して習得する時間も労力もない。コーディングの技術もバックエンドの知識がなくてもWEBサイトを作れるのはやっぱり便利!

テンプレートが豊富にある(無料も有料も)

とはいえ、いきなりまっさらな状態から作るのはだいぶハードルが高い。WEBサイトは日頃大量に見ているのに、いざ自分が作るとなると
「WEBサイトってどういう構成だっけ?」
「どのくらいのテキストと画像の配分が見やすい?」
「要素は何個くらい並べるのが普通?」
などなど無限に疑問が出てきて手も足もでない状態になってしまった。

そんな時に、とりあえずそれっぽいテンプレートをインポートして、必要な部分だけ編集を加えていくという進め方ができるのはとてもありがたい。
なんでも何かを始める時の初めの一歩が一番重いため、極力難易度を下げて助走を付けてあげる(かつその一歩にすごい感動体験をさせる)のはとても重要。

How to記事や動画が世に溢れている

WordPressは世界ナンバーワンシェアのCMSなだけあって、使い方を分かりやすく解説してくれている動画や記事がネット上に大量にある。WordPressでの制作・運用代行で稼いでいる会社もあるし、WordPressに関する記事を執筆して広告収入を得ているブロガーも大量にいるから、そういった記事や動画が勝手に増え続けていく仕組み。サービス提供側からしたら、マニュアルや使い手目線でのハウツー記事を勝手に書いて世に展開してくれるユーザーが大量にいるのはこの上ない理想的な状態(羨ましい)。。。
ちなみに、私がググった記事やyoutube動画はこんな感じ

・WordPress はじめ方
・WordPress サイト制作の流れ
・WordPress テンプレート
・WordPress 事例
・WordPress プラグイン

自分の管轄内で操作できる

WEBサイトを制作するには、他にもプロのWEB制作会社に委託したり、最近ならAIでそれっぽいサイトを作ることも可能ではある。一回最低限のサイトを作るだけであればそれで十分かもしれないが、事業者の顔にもなるサイトはやっぱりこだわりたい欲求が出てくるし、臨時で変更を加える必要が出てきた時に自分だけで完結できないのはもどかしい。
となると、自分でWEBサイトの構造を大まかでも把握し、編集したい箇所を自分でいつでも自由に編集できるような環境が一番望ましい。

コードが書ける人はカスタマイズもできる

コーディング技術が世にかなり広まってもなお、WordPressがこれだけの世界的シェアを誇っている理由の一つがコレなのではないかと思う。
WEBサイト一つ作るにしても毎回カスタマイズして一からコードを書くとなると、それなりに時間がかかってしまうし割に合わない。それならば、ある程度の型から必要な部分だけをカスタマイズして作る方が効率が良い。さらに、技術力のある人によってカスタマイズされたテンプレートがまた他の人も使える型としてアップデートされていく好循環ループの仕組みが出来上がっているのは最強。

不便と思った点

チュートリアルが欲しい

テンプレートのダウンロードによってある程度は勝手を把握できたが、そもそもはじめにテンプレートをダウンロードした方が良い、テンプレートをダウンロードした後はここから編集するのが良い、といった手順を教えて欲しい。
ググれば丁寧に解説してくれている記事は山ほど見つかったけれども、管理画面上で初めにチュートリアルをしてくれるとググる手間が省けて嬉しい。

左のメニューのどこから触るべきか分からなかった

テンプレートやプラグインのレコメンドが欲しい

使用用途に応じてテンプレートやプラグインがたくさんあるのは非常にありがたいが、初心者からすると逆に選択肢がありすぎるとどれを使うべきか分からないため、
・初心者にはとりあえずこれ!
・サービスサイトには必須!
・問い合わせフォームはこれが便利!
など、フリー検索以外の検索やレコメンドがあると嬉しい。

候補がありすぎても困る

管理画面上のワードがとっつきにくい

「固定ページ」「テーマ」「プラグイン」など、メニューバーに意味の分からないワードが羅列されていて拒絶反応を起こしそうになる。
IT系のサービスではカタカナワードを使いがちな気がするが、そのサービス特有のワードの意味やワード間の関係性が理解できるような説明がどこかに欲しい。

「セクション:〜〜」がありすぎて違いが分からない

画面の行き来が面倒くさい

最初の構築時に複数の設定を行う必要があり、特に表に出る画面のコンテンツやデザインを操作する
・外観→カスタマイズ
・固定ページ
・投稿
は何回も行き来する必要がある。
表に出るコンテンツやデザインを操作する管理画面上では、常にWEBサイトのプレビュー画面も確認できると嬉しい。

CMSのCSMとして求められること

(※二つの略語両方略さず言える人はどれくらいいるのだろう…w)
自分が使う側になって初めて気付くことは多々あると思う。
今回感じた便利/不便は他のCMSサービスにも共通して言えることが多いのではないだろうか。
最近カスタマーサクセス職の将来性に対する論争が盛んになっているけれども、これまでの業務内容が変化していったとしても、常に"カスタマー"の目でプロダクトへの改善点やその改善サイクルが自然発生するような仕組みを考えられる思考は持っておきたい。

個人的に思う、CMSサービスに求められる要素
#簡単
#分かりやすい
#感動体験
#達成体験
#コーチ的役割(レコメンドと自主性の適切な距離感) 

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