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ガザに暮らす18歳からDMが来た②目前の飢餓/家庭内の問題/愛馬の死


初めに/支援への御礼

こんにちは、こんばんは。下のnote↓を書いてから20日ほど経ちましたが、いまも継続してGAZAに暮らす18歳とのやり取りを続けています。

おかげさまで上記のnote、いろんな方にシェア&読んでいただき、寄付額が伸びました。本当にありがたいです、漫画家・瀧波ゆかりさんがシェアしてくれたのも嬉しかった…普段勇気をもらっている漫画の作家さんなので…。

とはいえ、都知事選もあり、私自身けっこうそちらに気が向いていて、動けていませんでした(日本は日本で大変ですよね…この同時並行でいろんなことが起きてる時の葛藤、いつかまた文章にしたいです)。その間にもいろんなことがあり、ここに書いてGAZAの現状についてお伝えしたいと共に、ふたたび皆さんにもお力借りられたらなと思いまた筆をとっています。

近況①「食べ物を買えない」という連絡がきた

最近は友人・はましゃかちゃんにもメッセージグループに参加してもらってます。彼女のコミュニケーション能力と対話力に助けられ、一人でやりとりしていた時の数倍、いろんなことが聞けるようになりました😭 こういう支援って、対話して聞き出す役割と実務で動く役割を分けて動いたほうが、もしかして動きやすいのかも…と思ったりしました

まず、7月の頭に最近のAyaと家族は食料が高すぎて買えない日々が続いてることが判明しました。連絡をもらった時点で「二日前にパン半分を食べたきり、そこからは水しか飲んでない」という状況。とりあえず、いま集まってるお金を引き出して食料を買って!!と再三伝えてはいるけど、なかなかそれにも時間がかかっているようでした。

お金の引き出しに時間がかかった大きな理由は「直接お金を引き出せないから」。銀行が機能していないので、寄付金の振込先に自分の口座を指定することができません。そのため多くの人は①国外に暮らす人(ボランティア)にクラファンを設立してもらい、②その人がお金を引き出し、③ガザの代理人へ送金する、という手順が必要。

そして、ガザの代理人からお金を受け取るには手数料40%がかかる…!!!40%て、これ、やばくないですか。例えば2000ドル引き出しても、手元にくるのは1200 ドル前後。でも銀行は機能してないので、仲介人がいないとお金は受け取れないから、現状どうしようもない…。ぐぬぬ。

そして、ドネーションサイトからのお金の引き出しも、gofundmeだと大体一週間かかることもこのタイミングで知りました…。今すぐお金が必要でも、手元にくるには最低でも約一週間。それまでに計画的にお金を使えばいいのでは、と思うかもしれません。でももう少しだけ想像力を働かせてみてください、不安定な情勢では急な出費(薬代や移動費、破壊された生活用品の買い直し)もありうるし、いつも買うものですら値段が大きく変動しうる。そうなれば、節約も計画もままなりません。もちろんWFPなどの食糧支援は継続していますが、輸送車が襲撃されるなどして、多くが届いていない現状があります。

2024/07/12現在、どうにかお金は彼女たちの手に渡り、飢餓を免れました。でも食料品が高騰している現地では、またすぐ同じような状況に陥るでしょう…せめて食料品の供給が安定し、価格が下がればいいんだけどな…。

近況②生活状況の悪化による家庭内暴力

家庭内の話なので詳細は省きますが、近しい家族が家庭内暴力に苦しんでいる、という相談も受けました(紛らわしいですが、AYA家族内ではありません)。この情勢下で収入が途絶え、生活困窮するなかで家庭内暴力が起きてしまったようです。現状、どうにか逃げて生活できているようなんですが、逃げているお母さんと子供たちに資金がない状態。なので、彼女たちのドネーションを立ち上げなきゃという話をしています(が、その後に①の状況が起きて、こちらは一旦ストップしてしまっています。他の支援者さんが進めてくれている可能性もある)。下記はロシアによるウクライナ侵攻で家庭内暴力が増えた、という記事です。

不安定な状況が人の心を蝕んで、更なる暴力を生む。自然災害のその後や、戦争後のPTSDやそれで生まれる家庭内暴力について、知識としては知っていました。しかしこうして、リアルタイムで知らされると改めて本当にキツい。そしてこれが自然災害ではなく、”侵略”によるものであることに憤りが収まりません。どれだけ人々の暮らし、人生をぶち壊せば気が済むんだ??????

そして2000キロ離れているがゆえ、できることが本当に少ないことも痛感しました。これがもし国内なら、その場で支援団体に繋ぐことだってできるのに。現状、GAZAにそういった団体があるかすら分かりませんが、せめて近くにいればもっと協力できることがあるのに…。

近況③愛馬の死

そして今週、暮らしているテントのすぐ近くが攻撃されました。AYAたち家族は無事だったんだけど、彼女たちが20年一緒に暮らした愛馬が死んだそうです。なにが悲しいって、送られてきた写真が死んだあとのものだったこと。

AYAに「元気なときの写真も見たいな」とメッセージすると「お父さんのスマホに入ってるけど、今回の攻撃で壊れてしまったから、もう見れない」と返信が。ずっと一緒に暮らした動物の最後を、こんな風に迎えなくちゃいけないなんて。スマホに入ってる記録ですら、爆撃によって簡単に遡れなくなってしまうなんて。人の記憶と生活史が今まさに破壊され、取り返しのつかない状況まで粉々に追い込まれている。これを意図しているんだろうな、徹底しているんだろうなと思うと、やっぱり憤りが収まりません。

悪化する状況への歯痒さと、継続的な支援の難しさ

このように日々、状況の悪化は加速するばかりで、問題はどんどん重なっています。一つ解決したところで、次の問題が起こる。どうにかお金を間に合わせても、またすぐにお金が必要になる。先行きの見えない情勢下じゃ、結局生活には余裕は出ない。停戦しない限り、彼女たちは食い扶持のために働くこともできないし、適切な支援を受けることもできないから。エジプトへ逃れるための資金が揃えば少しは前進するかもしれないけれど、現状そんなお金がボーンと寄付される可能性は極めて低い…(エジプトへの移動は一人70万円かかるので、AYA家族の三人が避難するには210万円必要。共に暮らしてる親戚家族15人分を揃えるためには、1000万円以上が必要です。)自分の資金的な余裕のなさと、なかなか支援の輪を広げられないまま日々が過ぎてく歯痒さは日々募ります。

そして、日本から物理的に2000キロメートル離れた土地の支援って本当に大変で!連帯と支援は必要だと思っているけれど、民間&個人レベルでやれることには無理がありすぎる!!という苛立ちがあることもここで打ち明けます。なんなら、AYAへのメッセージの返信すらままならないときだってある。

寄付金が集まらないと言われすぎて、彼女に対して「しょうがないじゃん!」と英語で送りそうになることもある。でも、その苛立ちも無力感も全部、全部攻撃を続けるイスラエルにぶつけるのが真っ当なわけで。侵略は私の心まで蝕み、暗い影を落としつつある自覚があります。

なのでまた、AYAへの支援を呼びかけさせてください

どうしたらいいんだろう。全部投げ出したくなることもありますが、とはいえ、手を止めて蓋をするのも結局嫌なので、こうしてまた支援を呼びかけます。上記のchuffed.ページがクラウドファンディングです。前回の記事ではgofundmeのページをシェアしたんですが、gofundmeのほうだとお金を引き出しにくいのが分かりました。なので、最初に作られたchuffedのページから寄付いただけると幸いです。こちらも安全性は極めて高いので、ご安心ください。

寄付をどう集めていくか、私もまだまだ正解がわかりません。このnoteもどう終わらせるべきか、決まりきらず書き始めてしまいました。もっと知恵が欲しい、もっと術がほしい。そう考えながら、どうにか毎日を過ごしています。

本当に、早く停戦してほしい。もうウンザリです。広島の平和式典にイスラエルが出席するのも最悪、アメリカが武器を輸出し続けてるのも最悪。この世って人を殺すためにあるんだっけ?そんなことないよね…?と世界を疑う気持ちを少しでも薄めるために、私は今後もできる限りを続けます。

※2024/07/14 一部修正加筆をしました


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