リリーアンヌの場合。

リリーアンヌは前世記憶からの人格さんです。
基が前世記憶のせいか、交代したときの感覚が他の人格さんと異なります。

まず、交代そのものがしづらい。
これは彼女が表にでたがらないことも含みます。
彼女はあくまで記憶の所持に留まっていて、現実的な生活面などには一切関わりません。

感情的になり交代したことはありますが、意識的に交代したときの彼女は冷静で感情に乏しく淡々としています。
話すことは特にないと言った上で、時代が変わっていること、自身が若くして亡くなったためこの肉体を不思議に感じていること、こんな風に手ががさがさになるようなことをしたことがないということ、そんなようなことを話します。

彼女である時、感情には蓋がされ特になにも感じることがありません。
が、その後私に代わった時に彼女が本当は感じていた感情がこぼれてきました。

心を閉ざすということはそれだけで苦痛を伴うことです。
彼女がなぜ記憶として人格化したのかはわかりませんが、そこに並々ならぬ激しさ、彼女の言葉を借りるなら「熱」があることは確かに思います。

今、中で彼女は動揺しています。
中では蓋をしきれないのでしょう。
表にでることで刺激された記憶から来る感情にどうしていいのか解らないのだと思います。

表へでてきた時と中にいる時とでは、人格さんの有り様は変わります。
中にいるときの方が素のままです。
現実的な制約がないからだと思います。

DIDの不思議。
自身の体験として今後も観測していきたいと思います。


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