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畑はじめました

9月から畑をはじめました。10数年前、2年ほどやっていた畑。またいつかやりたいとずっと思っていたけれど、ようやくご縁とタイミングが合い、山を眺める素敵な環境で再びはじめることになりました。


昨年8月、長年服用していた薬を手放し、それから1年が経った今年8月、心と体がある程度健やかになってきたころ、この畑に出会いました。でも、まだ鬱っぽくなるとなかなか抜け出せない日も続いていました。


9月から畑に通いはじめ、山を眺める環境で土に触れ、野菜やハーブに触れ、鳥や蝶や虫など畑に生きる生命を感じているうちに、生きるエネルギーがどんどん戻ってくるのを感じました。

落ち込む日があっても、あれを植えなきゃ、水をやらなきゃと畑で過ごすうちになんだか元気になり、落ち込んでもリカバリーが早くなり、生きる希望や、これからやりたいことへの意欲が湧いてきました。



そんなとき「庭仕事の真髄」という本に出会いました。こんなにも体感を伴って共感できることばかり書いてある本ってあるの!?というほど、今の私にドンピシャでした。

自然のなかで過ごしたり、ガーデニングすることがどれほど心と体を健やかにし、その人のありのままを生きることをサポートするのか。これまでの経験で知ってはいたけれど、ここまで心と体がバランスを崩したところで体験すると、さらに微細な部分まで自然がサポートしてくれるんだということを身をもって体感しました。

そんな体感をまだ上手く言語化できないときにこの本に出会い、この1年で私が感じたことがこんなにも言語化されている!と興奮しながら読み進めました。


「庭仕事をしている時だけは自分を良いと感じる。 庭で身体を動かすことは注意を彼女自身の外へと向けることになり、またケイに避難場所を与えることになった。とりわけ良かったのは、世界はそれほど悪くない、そしてケイ自身もそんなに悪くないのだと、ガーデニングが現実を肯定してよいと教えたことだ」

「庭は私たちに循環的な物語を与えてくれる。季節が再びめぐってくると、人間ももとに戻った感じを受ける。変化しているものもあれば、同じものもある。季節という時間構造には慰めがある。寛大で、次のチャンスがあるから人間は学ぶことができる。もしも今年何か失敗しても、翌年の同じ時期にまたやってみればよいのだ」

これは私の心に響いた箇所のごくごく一部ですが、響いた箇所が多すぎて、今では付箋だらけになっています。



葉山で暮らしていたとき、花と野菜とハーブを植えた庭を作りたいと感じ、大阪に帰ってきてからも、そんな庭を開放して誰でも気軽に遊びに来れる庭を作りたいと感じていました。なぜ私がそう感じたのか、そんな庭には心と体にどんな作用があるのか、その答えがこの本に書かれている気がしました。

大それたことはできなくても、畑で土に触れたり、ガーデニングしたり、裸足になってアーシングしたり、育てた野菜を食べたり、ハーブティーを飲んだり、話をしたりしなかったり、ハンドマッサージしたり、ハンモックで昼寝したり…何かをしたり、何もしなかったり。ただただ自然のなかで土と植物と生き物に囲まれて過ごす。そんな時間を気軽に過ごす場を、いつかシェアできたらいいなという思いが湧いています。

今、私がそんな時間にとてもとても助けられているから。そんな時間があることで、心と体が健やかになっていくのをとても実感しています。どこでどんなふうに実現できるのか、まだ何もわからないけれど、私が畑で過ごすことにたくさんのギフトがあると思うので、今は畑を思いっきり楽しもうと思ってます。

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