レジの店員さんに「ありがとうございます」と言う理由
コンビニでレジをしてくれた店員さんに、「ありがとうございます」と言うかどうか。
かつては「言わない派」だった。というより、逆になんで言うの?という状態だった。
いつも通うコンビニなら、店員さんに悪く思われるのは得策ではないので、愛想よくしておくというのは分からなくはない。
でも、初めて行くようなコンビニで、それも今後は二度と来ないようなコンビニで愛想よくするメリットが思いつかない。
お金を払って商品を買ったから、店員さんが仕事をしている。それ以上でもそれ以下でもない。
あえて理屈をつけるなら、「ありがとうございます」と言う義務なんてないということにでもなるだろう。
実際には、そんな理屈も考えないで、ただ単に、なんで言うのかわからないから言わない派だった。
でも今は「言う派」になった。
理由は簡単で、店員さんにありがとうと言うか、言わないか、どっちの方が自分にとってカッコイイか、あるいは、ありがとうと言える人か言わない人か、どっちの人になりたいか、を考えたときに、ありがとうと言える人になりたいと思ったから。
…
ちなみに、一般的な話でいうと、客としてであっても愛想よくしておいた方がいいと私は考えている。
客でなくても、普通に人と接するときにも愛想よくする方がいい。
まず気分がいいのは当然として、それだけでなく、たくさん話ができる。話しかけてもらえる。つまりたくさん情報が入ってくる。
ムスッとしていると、情報が全然入ってこない。独りよがりな考えに凝り固まったり、偏ったりする。これは意外と見落としがちだと思う。
レンタカー屋でのアルバイトをやっていたのだが、ムスッとしている人が来るとあまり説明したくないなーと思うので、一部だけ説明してあとは自分で頑張ってください的な感じにすることもあった。
もちろん、必要な説明はするけど、それ以上にサービスとして説明しておいた方がお客さんのためになることを説明することもある。だけど、ムスッとしている人には、早く説明しないと嫌な顔をされるかもしれないと思い、説明しない。
説明は要らないとはっきり言う人もいる。
その結果、情報不足なので、変な所に車を発信させたり、カーナビのやり方がわからないと言ったりして、結局、最初から説明をちゃんと聞いておいた方が早かったみたいなことになる。
聞く耳を持っている人にしか人は話そうと思わないという当たり前のことである。
だから、コンビニであっても、いつも行く所なら愛想よくしておいた方がいい。
ただし、一回きりのコンビニではそうはいかないので、そんなときでもなぜありがとうと言うのかという話を上でしてみたのである。
ギュゲスの指輪
似た話で、ギュゲスの指輪という話がある。
詳しくは知らないので、上の動画(28分25秒あたり〜)や文献などで調べてほしい。
簡単に言うと、「透明人間になったら、あなたは他人の物を盗んだり、嫌いな人を殺害したりしてしまうと思いますか?」という思考実験である。つまり透明人間だから悪いことをしても絶対に誰にもバレない。思考実験だから、例外的にバレるとかも考えない。
(ギュゲスの指輪をつけると透明人間になれるらしい。)
グラウコンは、人はそのような状況で自分の欲求を抑えられないから不正を働くという。人に見られた状況でしか正義は存在しない。
ソクラテスは、誰にもバレないけど、不正な行為をやってしまったら、自分の精神が壊れるから不正は働かないという。
不正をやってもバレないなら、不正をやってしまうかもしれないというのが普通だろう。
つまり不正をやってもデメリットなんてないと思ってしまう。
けれども、不正をやってしまうと「自分は不正をやってしまう人だ」という思いを一生抱えながら生きていかないといけない。確かにデメリットがあるということなのだと思う。
他人にはバレないけど、自分にはバレるみたいな感じなのだろうか。
だから自分の中で許せないことは許すべきではない。たとえ誰も見ていなくても。
逆に、自分の中で正しい、こうありたいと思うことは、周りがやっていなくても貫いた方がいいみたいなことになるのだと思う。
(もちろん殺人とかはどうかと思う)
「クレーマーを追い返す奴」
これに関連してジャルジャルの「クレーマーを追い返す奴」というネタをあげてみたいと思う。
公園の壁を背景に写真を撮りたい写真家と
ただクレームをつけたいだけのクレーマー。
クレーマー:どこで撮っとんねん!
写真家:すみません。管理者の方ですか?
クレーマー:許可取ったんかい!
写真家:いや許可は要らないみたいで…
クレーマー:許可証見せい!
写真家:すみません。すぐ終わらせますので。
クレーマー:代表者はだれや
写真家:この壁が必要なんだ!この壁が大好きなんだ!この背景で撮らないといけないんだ!そのクレームに信念があるのか!信念のないクレーマーは向こうに行けえ!
信念ある写真家 vs 信念のないクレーマーで、信念のある写真家が勝ちました。
周りがどう言おうと自分はこう生きたいんだという確固たる信念が伺えます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?