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サークルによる自主制作本のご紹介

ななほしサミットのむかいかわずです。
きょうは2020年末に私が自主制作し現在販売中のコミック本をご紹介します。

こちらは自分が故郷広島から関西へ移住した2018年ごろから描き始めた広島を題材にしたご当地4コマ漫画「うちらのフォークビレッジ」のいわゆる「まとめ本」です。内容は主に、

・主人公が広島へ上広するまでを描いた新作描き下ろし漫画
・修正、加筆を加えた過去作
・各1ページで描いた登場人物の紹介漫画
・おまけの自己流お好み焼きレシピ

で、構成されています。当時の過去作だけではかなり薄い本になりそうだったので色々とネットに公開していない要素を盛り込んだ結果、描き下ろし作もかなりの量となりました。

描き下ろし漫画の冒頭。「そもそも主人公はなぜ広島に?」を描く。

故郷広島を題材にした作品を制作したい、という想いから「フォークビレッジ」を描き続ける中で創作仲間に「まとめ本が出せる」とコメントしていただけたことや、今後活動する上でも印刷所に製本をお願いする経験は一度しておいたが良い、と判断したことから制作に取り掛かりました。これまではデザイン学校在籍時にキ●コーズで出力したデータを自分で裁断し、東●ハンズで材料を揃え、裁縫道具などを用いて絵本を手作り製本した経験しかなかったので・・・。

なにかと面倒になりそうな方向に考えがちな性格なので、「せっかく作るのだから、なるべく商業誌と遜色ないものを」との思いから手元にあるお気に入りのコミックだけでなく古本屋へも足を運び、フォークビレッジの作風に合ったコミックを探し、装丁の作りやデザイン、ページ構成などを参考にし、結果的に竹書房や双葉社の4コマ雑誌連載作によくあるA5サイズの単行本スタイルに落ち着きました。そもそも登場キャラも女性だらけですしね・・・。

印刷会社は福山市の栄光さんにお願いしました。自分が望んでいた「カラーカバー付きで、カラーページ差込OKで、なるべくリーズナブルに作りたい。キャンペーンで安くなればなおよし」という要望に合っていたことや、なにより地元企業にお願いしたいという思いもあったので・・・初めての入稿でわからないことだらけでしたが電話で質問した時も親切丁寧に答えていただき本当にありがたかったです。

もう1つこだわりたかったのが、「カバー裏のおまけ」です。作中に「はがええ妹と金髪美少女が俺を巡って修羅場な件」という架空のラノベをネタで登場させたので最近の商業コミックによくあるコレを今回の本でもやりたい、と思いました。なによりフォークビレッジ以外の作風のものを描きたかった、というのもありましたが・・・やはりきちんと調べて丁寧にデータを作れば、同人でもこういうの可能なんですね。

「はがええ」は広島弁で「歯がゆい」という意味で使います。

無事入稿が済み、届いた本を最初に手に取った時の感動は今も忘れません。その後、BOOTHに通販ページを立ちあげしばらくすると、Twitterのフォロワーで購入してくださった方々が報告をしてくれました。「購入された方が自分の本棚に置いても、“同人誌”だと思いにくいものを作る」という思いがとてもあったのですが実際報告して下さった方の中には商業コミックとともに棚に置いてくれた方もおられ、とてもとても嬉しい気持ちになりました。ご購入してくださった皆さん、本当にありがとうございます。

フォークビレッジ単行本の制作はのちの「きまぐれシャノワール」書籍版制作にもとても活きました。ナナ先生の要望でその際は印刷をねこのしっぽさんにお願いしたのですがフォークビレッジ同様カラーカバー付きで制作を進めた結果、本来はコミック向きの用紙を使用するセットでのオーダーとなったために、小説本にしては少し厚めの本になってしまったのは反省点ですが・・・なにごとも経験ですね。

どちらもサークルが設置しているBOOTHの方で匿名発送により購入が可能です。「フォークビレッジ」も「シャノワール」も現時点で在庫はまだあるでぜひ一度ご覧ください。
また、実際に本を制作するという段階を踏めたので、今後は「同人イベントに参加し、作品を頒布する」という経験も積みたいと考えています。これから作品をもっと増やし、「ななほしサミット」らしい作品を直にご提供できればと思います。

制作した本はどれもロゴデザイン等にもこだわりを持って制作しました。なのでデザインまわりのことや、自分が今までに影響を受けたデザインのことについても今後お話しできればと思います。ここまでお読みいただきありがとうございました。