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オーガニック給食議連行ってきました

2023年12月6日、「オーガニック給食を全国に実現する議員連盟」(オーガニック給食議連)の会議@衆議院会館に行ってきました。

この議連は、今年の6月に設立されて、メンバーは46人だそうです。超党派の議連なので、野党だけではなく、与党ももちろん各党参加しています。
今回は第2回目ということで、全国オーガニック給食協議会からのヒアリング。全国オーガニック給食協議会は、これも今年の6月に設立されたもので、主に自治体を中心に、市民団体や個人がメンバーになっているものです。

協議会の代表理事の太田市長(千葉県いすみ市長)、副代表理事の秋山組合長(JA常陸)、大信理事長(パルシステム)、下山理事長(全国有機農業推進協議会)、監査の鈴木市長(茨城県常陸大宮市)がそれぞれ、環境の観点や、子どもたちの健康の観点から、オーガニック給食って大事だ!というお話。

共同代表の坂本哲志先生(自民)からは、地元熊本のオーガニックビレッジも選挙区なので、しっかり進めていく、とのお話。
同じく共同代表の川田龍平先生(立憲)からは、気候変動の会議COP28inエミレーツでも、学校給食の充実について追加された、有機農業の推進、オーガニック給食は大事だ、とのお話。

意見交換では、食育基本計画の、給食での地場産物割合の目標値って、今どうなってるんだっけという話や、学校給食会って何してるんだっけ、そこがネックになってないか、うまく連携して進められないかとか、有機米の米粉でパン作って給食に出したいけど、設備投資とか費用とか課題たくさんあるよね、支援が必要だよねとか、他国の例でも有機でアレルギーが有意に減ったとかデータってないんだっけとか、そんな話が色々ありました。

国は、学校給食にオーガニックを位置付けて、数値目標を設定してほしい!

協議会からは、学校給食での有機農産物の利用については、第4次食育推進基本計画の中で、「取組事例の共有」をするという記載に留まっていて、明確な目標値はなく、国として明確な推進には至っていない、学校給食法などに明確に位置付けるべき、とするペーパーが出されました。

最後に下山理事長が、学校給食法第10条を改正し、有機農産物の文言を位置付けてほしい、と発言しました。

ちなみに、現行の学校給食法第10条には、こんな条文があります。

第十条 栄養教諭は、児童又は生徒が健全な食生活を自ら営むことができる知識及び態度を養うため、学校給食において摂取する食品と健康の保持増進との関連性についての指導、食に関して特別の配慮を必要とする児童又は生徒に対する個別的な指導その他の学校給食を活用した食に関する実践的な指導を行うものとする。この場合において、校長は、当該指導が効果的に行われるよう、学校給食と関連付けつつ当該義務教育諸学校における食に関する指導の全体的な計画を作成することその他の必要な措置を講ずるものとする。
 栄養教諭が前項前段の指導を行うに当たつては、当該義務教育諸学校が所在する地域の産物を学校給食に活用することその他の創意工夫を地域の実情に応じて行い、当該地域の食文化、食に係る産業又は自然環境の恵沢に対する児童又は生徒の理解の増進を図るよう努めるものとする。

e-gov 学校給食法

栄養教諭の指導内容として、地域の産物を学校給食に活用することが努力義務になってるので、そこのところに、「有機農産物」も書き込める余地はありそうです。

給食は自治体(市町村)の仕事なので、給食をオーガニックにしたい、もっと良くしたい、と思って市町村の教育委員会などに言っても、特に法令や計画などに何にも位置付けがないから、やらない、やれない、と言われることが多々あります。
農林水産省も、みどりの食料システム戦略で、有機農業面積を2050年までに25%にすると打ち出していて、給食も大事だと言っているので、きちんと、学校給食での有機農産物使用についても、国として数値目標を掲げて、位置付けてほしい。

フランスは、エガリム法で、公共調達での有機の割合は20%以上とすることが義務化されていますし、デンマークでは2030年までに90%以上、スウェーデンでは2030年までに60%以上とすることが国家目標となってます。目標を掲げたことで、進んできました。

訪日外国人旅行者数3000万人を目指そう、とか、そういう国の目標があれば、予算も法令も政策も自治体も動いていくので、目標は大事!

給食は自治体の事務だから、国が目標を作れないのでは、と思う方もいるかもしれないのですが、そんなことはありません。
日本の給食に必ずついてる牛乳。これは、国が法律に基づいて目標を決めてます。

(学校給食供給目標)
第二十四条の三の二
 農林水産大臣は、政令で定めるところにより、国内産の牛乳の消費の増進を図ることにより酪農の健全な発達に資するため、国内産の牛乳を学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)に規定する小学校及び中学校その他政令で定める学校における学校給食用として広範に供給することを目途として、国内産の牛乳の学校給食への供給に関する目標(以下「学校給食供給目標」という。)を基本方針に即して定め、これを公表しなければならない。
 農林水産大臣は、学校給食供給目標を定めようとするときは、文部科学大臣に協議しなければならない。

(学校給食供給計画数量)
第二十四条の三の三 農林水産大臣は、毎年度、学校給食供給目標に即し、かつ、牛乳の需要及び供給の動向並びに前条第一項に規定する学校の幼児、児童及び生徒の数を勘案して、国内産の牛乳の学校給食への供給計画数量(以下「学校給食供給計画数量」という。)を定め、これを公表しなければならない。
 農林水産大臣は、学校給食供給計画数量を定めようとするときは、文部科学大臣に協議しなければならない。

(学校給食への供給の円滑化)
第二十四条の三の四 国は、学校給食供給計画数量に相当する数量の国内産の牛乳の学校給食への供給の円滑化を図るため、国内産の牛乳を学校給食の用に供する事業について援助する等必要な措置を講ずるものとする。

e-gov 酪農及び肉用牛生産の振興に関する法律

2030年までに学校給食(公共調達)の有機食材割合を30%にする!とか、給食のお米は100%有機米にする!とか、具体的な数値目標を日本国として掲げてほしい!
給食関係法令・計画等に、オーガニックを明確に位置付けて、自治体が動く根拠を作ってほしい。
会議後に、山田勝彦先生にそんな思いを直接お伝えさせていただきました。
選挙はいつかといろんな人がソワソワしているけれど、議連には、これからの議論、とっても期待しています。

有機のお弁当、めっちゃ美味しかった!長岡式酵素玄米好き。塩谷町のお店のようです。

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