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妊婦は、国産チーズは食べていい!

妊婦には色んなNGな食べ物があります。ナチュラルチーズもその1つです。ナチュラルチーズに含まれる可能性があるリステリア菌が、免疫力の弱った妊婦に食中毒を起こすリスクがあるからです。

妊娠中、チーズ専門のレストランに行った際、厚労省が作成しているこんなチラシを提示され、あくまでも自己責任で食べてくださいね、と店員さんに言われました。

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しかし、私はチーズが大好きなのです。妊娠前はほぼ毎日のようにチーズ(とワイン又は日本酒)を食べていたのに、妊娠した途端に、そこから40週間チーズを禁じられるなんて無理!

もちろん、リステリア菌に感染し、リステリア症になると、妊婦自身が死亡するリスクがあるとともに、胎児の流産・死産のリスク、新生児が死亡するリスクがあるので、リステリア症になるリスクは避けなければならないということは当然だと思います。

ただ、リステリア菌は、74℃以上加熱することで、死滅できるのです。つまり、74℃以上で加熱殺菌されたものは、リスクはほぼないと考えられます。

日本で製造されるチーズは、原料となる牛乳(原乳)がほとんどの場合、加熱殺菌されています。法令(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令)では、ナチュラルチーズについて、以下の通りリステリア菌の基準が示されています。原乳の加熱殺菌義務は書かれていませんが、実態として、未殺菌乳でのチーズ製造は、保健所の許可を得るのが難しいようですし、検査もなされており、また、ただし書きのように、容器包装に入れた後にも加熱殺菌されているものもあるようです。

リステリア・モノサイトゲネス(一g当たり) 一〇〇以下
 ただし、容器包装に入れた後、加熱殺菌したもの又は飲食に供する際に加熱するものは、この限りでない。

食品安全委員会も、ひっそりとQ&Aで国産ナチュラルチーズは加熱殺菌しているから大丈夫と書いています。

チーズのメーカーである明治や雪印も、リステリアの心配はないと言っているようです。

一方で、欧米からの輸入チーズは、注意が必要です。欧米では、ナチュラルチーズは必ずしも原乳の加熱殺菌がなされていないことがあります。むしろAOCという品質保証を受けるためには殺菌してはならないとされているものもあるようです。これは、原乳本来が持つ菌や風味を大事にする考え方から来ているとのこと。

ちなみに私が1番好きなチーズは、北海道足寄町のしあわせチーズ工房の「幸」です。そして日本酒(大信州か、にいだ自然酒がいいかな)も一緒に飲めたら最高(さすがにアルコールは飲めないけど)。

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厚労省のビラに、国産は大丈夫と書いてもらえないものでしょうか。もちろんゼロリスクはあるわけないと思っているので、厚労省が書きたくない気持ちはわかるのですが。厚労省のビラが、日本のチーズ好き妊婦の我慢とストレスを無駄に増やしているように思えるのです。

私は国産ナチュラルチーズを食べて、元気にマタニティライフを過ごしたいと思います。そして、チーズ好きなのに、厚労省のビラを見て、国産も含めて全てのチーズを我慢してしまっている妊婦さんがいたら、国産チーズなら食べて大丈夫と伝えたいです。

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