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菅首相に足りないのは、ポジティブなイメージです。今からでも「ちょっとドンくさい不器用な誠実真面目人間で、時々ニコッと可愛く笑う」イメージをつくるべきです。日本はフーテンの寅さんがヒーローになる国なので、大丈夫です。 ●「最終的には生活保護もある」…国民を突き放す首相の発言に、坂上忍も絶望


坂上忍が、29日放送の『バイキングMORE』(フジテレビ系)で、菅義偉首相の発言に対してコメントした。

施政方針演説の中で、「暮らしと雇用を守っていく。それが政治の責務です」と雄弁に語っていた菅首相。だが一昨日の参議院予算委員会では、「収入を失って路頭に迷う人が多数いる」といった質問に対し「最終的には生活保護という仕組みも(ある)」と答弁した。
これに坂上は「僕は素直にびっくらこいちゃいましたけど」と呆れ顔。「ペロッと本音が出てしまったかは分からないが、総理の言葉は重い」と糾弾。そして、「本当に生活保護を受けたくても、受けないようにして、自ら命を絶つ方も結果的にいるくらいなのにこんな言葉が出てくるなんて」と嘆いていた。
【引用中断】
 今日のブログは、ぐるっと一回りして結論に至る、面倒なブログです。市井の一市民が、菅首相にイメージ戦略を採用した方がよいと提言するにあたり、今現在のテレビはイメージ・印象操作の時代だという説明から入らせて頂きます。
 マスコミ人にとっては「自分が、その時その場で感じた事を、ペラペラしゃべる」のが仕事です。
 また最近は、昼の情報番組には司会者ではなくて、MCさんとしてマスコミ人が登場するようになりました。
司会者もMCも番組の進行役です。ただMCはマスターオブセレモニー(master of ceremony)の略で、司会者とは役割が違うそうです。
業界用語大全によれば【司会者とは台本通りに番組を進行する人で、MCは、出演者たちの個性を尊重して、その能力を引き出しながら、番組全体を指揮する人のことです。
 台本通りに進める司会者よりも、その場の空気を読み、ハプニングを受け止めながらも番組を進めるMCが今は求められている】そうです。
即ち、昼の情報番組では、台本が細部まできちんと書いてあるわけではなくて、進行役のMCさんの感性で番組が進んでゆくということのようです。
だからこそMCさんは、結構自由に自分の感じた事を言ったりするわけです。
例えば、同じ内容の報知新聞の記事では、首相は以下のように答弁したと報道されました。
「大事なのは、私は雇用と暮らしだと思っていました。やはり雇用を守り、暮らしをしっかり支えていく」とし「政府には最終的には生活保護という仕組みも、そうしたセーフティーネットを作っていくのが大事」と答弁したそうです。
この発言に対して、MCの坂上忍は「素直にビックらこいたんですけど」と驚いた。さらに「そもそも、生活保護を受けさせないためにどうしたらいいんだっていうように知恵を絞っていただくのが、本来だと思うんです」と指摘し、「…この発言をしちゃうっていうのが信じられない」と続いたらしいです。
なんのこっちゃです。
私は坂上氏の「生活保護を受けさせないためにどうしたらいいんだって知恵を絞る」というのは、首相の「雇用と暮らしをしっかり支えていく」だと思います。その上で支えきれない分は「生活保護で」と首相は述べているのですが、坂上氏には「この発言をしちゃうっていうのが信じられない」そうです。
その理由は「本当に生活保護を受けたくても、受けないようにして、自ら命を絶つ方も結果的にいる」からだそうです。
いやはや何とも…。
何を言っているか解りません。
私には、ただ「生活保護」という一つの単語に、坂上氏の感性が拒否反応を起こしたようにしか聞こえません。
この意味では、坂上氏の方が「ポロッと本音をもらした」ような気がします。
また、この生活保護で首相を批判した前日の発言も、東京スポーツの記事になっていました。引用します。
●坂上忍 蓮舫議員の首相追及は「失礼。自分に都合の悪い時はなにもしないで…」
1/28(木) 14:07配信【東京スポーツ】
坂上忍(53)が28日放送のフジテレビ系「バイキングMORE」で、前日参院予算委員会での蓮舫議員の言動に言及した。  
蓮舫議員はコロナで亡くなった人たちへの思いを菅義偉総理に聞き「申し訳なく思っております」と答えると「もう少し言葉はありませんか。そんな答弁だから言葉が伝わらない。あなたには総理としての自覚や責任を言葉で伝えようとする思いはあるのか」と語気を荒げた。これには菅総理も「失礼ではないのか」と反論する一幕があった。  
こうした蓮舫議員の言動に坂上は「ひとこと失礼だと思った。菅総理は医療の不備について、すでに公式の場で謝罪している。この場で追い打ちをかけるようなやり方はどうなのか」と批判した。  
さらに「蓮舫さんは〝そういう(追い打ちをかける)係〟なのかもしれないけど、自分に都合の悪い時はなにもしないで、相手に対してこういう態度を取るのは理解できない」と指摘。  
蓮舫議員が18日に自身のツイッターで菅総理の施政方針演説の原稿の一部を演説前に公開したことにも言及。蓮舫議員はこの件について、自身で謝罪はしていない。
【引用終わり】
 この坂上さんって面白い人ですね。
 しかし、テレビだからこれでいいのであります。
 なぜならば、今のテレビの情報番組は「自分が、その時その場で感じた事を、ペラペラしゃべる」のが面白いかどうか、即ち「視聴者にウケる事を、その時その場で喋れるかどうかが、真剣勝負の世界」なのです。
 つまり、昨日言った事と今日言った事で多少整合性が取れなくても、その時にそれでよければいいのです。その場ではなされた一言にいちいち反応するのは、モノを書いているマスコミだけで、みんなどうでもいいのです。
 毎日新聞は以下のように報じています。

【菅義偉首相は29日夕、立憲民主党の川内博史衆院議員やシングルマザー、非正規労働者と首相官邸で面会し、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた生活支援に関する要望を受けた。川内氏によると、首相は立憲が求めるひとり親世帯などへの給付金やすべての非正規への休業支援金の支給について「対応したい」「この私が話を聞いたんだから」と前向きな姿勢を示したという。

 面会には田村憲久厚生労働相が同席。首相が野党議員と面会するのは異例で、新型コロナ対策に真摯(しんし)に向き合う姿勢を示す狙いもあるとみられる】そうです。

 しかし、坂上氏は昨日の自分の発言は、間違いだったようだとは言いません。

だから、MCの一言の言葉などは、その場で口から出されて一瞬で消えてゆくもののようです。
 ただ、首相始めとした政府首脳は、一言の失言を世界に広めてやろうと意欲満々の記者たちに付け狙われています。
実際 首相は大変です。「困っている人のために、何ができるか」の答えを見つけようとしてシングルマザーと面会するという行動をしているのに、一言の単語を曲解されて「(生活保護と言う単語は)こう聞こえる」という感情で、批判記事ができるのですから…。
これは、日本の首相はコロコロ変わる事の一員かもしれません。そう思うにつけ、もしかしたら安倍さんの政権が7年8ケ月も持っていたのは、安倍さんのルックスや話し方が好感を得やすいモノだったからかもしれないと、思いました。
安倍さんの一言も、何度も批判にさらされていました。
東京都議選の秋葉原の応援演説の時、1時間の「安倍やめろ」コールに対して「あんな人たちに負けるわけにはいかない」とやって、その場面だけを切り取った一部テレビ局の「印象操作」もあって、都議選に自民党は大敗を喫した事になりました。
しかしそれでも、安倍政権は持っていました。
それは、安倍さんの支持者には「切り取り言葉」の印象操作が効かなかったからです。支持者が自分の心に持っている安倍さん自身の印象が、「切り取り言葉」を受け入れなかったから安倍政権は持っていたのです。
つまり、政権維持の為には印象も大事なのです。
だから菅さんも、菅さんのキャラクターで好印象を受けられるように知恵を絞った方がいいと思います。菅さんの場合は、ちょっとドンくさい不器用な誠実真面目人間で、時々ニコッと笑うのがカワイイ感じにまとめると良いと思います。
そうすると、蓮舫さんなどに食いつかれている時には、「菅首相がいじめられている。可哀そう」という感情を国民に持ってもらえるようになりますから…。
今はまだ、やはりテレビの時代です。
「視聴者にウケる事を、その時その場で喋る」才能に恵まれていた小泉元総理は、5年の政権維持に成功しました。
菅首相には、この才能はないようです。
 しかし、真剣さが伝わってくるところはあります。ですから、「ちょっとドンくさい不器用な誠実真面目人間で、時々ニコッと可愛く笑う」イメージ戦略は無理なくできるはずです。このイメージで、もっとテレビに番人出るべきだと私は思います。
 日本では、フーテンの寅さんも、水戸黄門もヒーローです。ですから、令和のスゲちゃん目指して頑張って欲しいと思います。
(追伸)TBSのワイドショー「グッとラック!」のメインコメンテーターの田村淳「僕は、菅さんは弱々しい路線でいくと切り替えて、『こんなに頑張って、こんなに疲弊しています』という演出が入っているような気がします。政治家ならそれぐらいの演技はできますよ」と発言されていました。
 近頃では「菅さんかわいそう」と言う人が増えてきたからだそうです。しかし私は、一国の首相なのですから「弱弱しい路線」ではなく、「不器用真面目で頑張る路線」の方がよいと思います。
 「かわいそう」という同情ねらいでは期待を生まないので、票は入らないと思います。

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