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確かに医療崩壊は《人災》です。その第一の責任は、アビガンを使用できるようにできない・病床もつくれない政治・国会です。 ●医療崩壊は“人災” 自宅&ホテル隔離は治療や薬の処方してもらえず…予備費を有効に使えない官僚、医師会は政府批判ばかり 門田隆将氏緊急寄稿



 新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。軽症者や無症状者についてはホテルや自宅での療養が行われているが、その最中に死亡するケースも相次いでいる。現場はどうなっているのか。作家でジャーナリストの門田隆将氏は療養者に直撃取材したうえで、医療体制逼迫(ひっぱく)の元凶や、「ザル入国」と批判される水際対策について緊急寄稿した。
コロナの死者が増え続けている。1日の死者数が100人を超えることも珍しくなくなり、隔離の途中、つまり入院する前に命を落とす感染者も増えている。NHKニュースによれば、隔離中の死亡者は12月が56人、1月は3週間ですでに75人を数えているそうだ。  
理由は明白だ。自宅やホテルで隔離されている感染者には治療は行われず、病状が悪化してからしか「入院できない」からだ。  
1月下旬にホテル隔離になった都内の50歳男性が電話取材に応じてくれた。彼の話を紹介する。  
「数日前から喉に焼けるような痛みを感じるようになり、嗅覚に異常が出てきました。公立病院のコロナ科を受診して陽性が判明。3日後にホテル隔離になりました。隔離になった夜、39度5分の高熱が出て、さすがに苦しくて翌日のオンライン診療をお願いしました。ホテルには診療用の部屋が別に確保されていて、そこでオンラインで医師に診てもらえる仕組みでした」  
40度近い高熱に男性は「アビガンを処方していただけませんか。早期に投与すれば効果が高いと聞いていますので」と依頼したという。アビガンは細胞内に侵入したウイルスの増殖を阻害する薬であり、確かに早期投与が有効だ。  
「ところが、医師に『それはできません』と拒否されました。理由を聞くと、『そこ(ホテル)は医療機関ではありませんから』というんです。私は思わず、『隔離中は何も治療してもらえないという意味ですか』と問い返しました」  
驚くことはない。隔離中の治療はなく、薬も処方してもらえないのだ。つまり「自分の免疫力でコロナに打ち勝て」というわけだ。男性が続ける。  
「仕方がないので、ホテルに常駐している看護師に『市販の風邪薬でいいからもらえないか』と頼むと、やっと市販薬をもらえました。普通の風邪でも、病院では薬ぐらい処方してもらえるのに、指定感染症2類相当で、コレラや赤痢より上にある病気が、薬の処方すらしてもらえない現実に仰天しました。『ああ、症状が重くならないと入院はできないのか』と知りました。『肝心の感染初期に何もせず、都や国は命を何と考えているのか』と思いました」  
コロナの死者が増えている理由が分かっていただけただろうか。人口比で世界一の160万床の病床を誇る日本で、コロナに使用されるベッド数はわずか3万床。日本では民間病院が全体の8割を占めており、その開業医の集まりである日本医師会は政府批判ばかりが目立ち“非協力”に感じることにも驚かされる。その結果の医療崩壊なのである。  
それにしても何の対策も打てず、さらには10兆円のコロナ対策予備費すら有効に使えない厚労官僚たち。まさに“人災”というほかない。  
水際対策も問題だ。レジデンストラックやビジネストラックなどの入国緩和策で、中国や台湾、ベトナムなどが行っている厳格な2週間隔離もなく、日本は事実上のフリーパスだった。11月と12月の2カ月間だけで13万6000人もの外国人が入国した。感染者急増が、この「入国緩和」と「季節性」にあることは明らかだろう。  
相次ぐ政府の失態で大切な「命」が消えていく日本。それでも怒らない国民の上に胡坐(あぐら)をかく政権には、手痛いしっぺ返しが待っているだろう。  
◆宿泊療養に関する厚労省の回答  ホテルなどの宿泊療養において、感染者の希望に合わせて抗インフルエンザ薬の「アビガン」が処方されないというようなことは有り得るのか。  
夕刊フジが、厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部に取材したところ、「基本的に薬の処方は、患者の希望および現場の医師による判断によって行われる」と回答した。ただ、アビガンに関しては、「有効性や安全性が確認されていない薬のため、緊急投与となり、原則入院が必要になる」と回答した。
【引用終わり】
 やはり今回の医療崩壊には、日本の最も悪い所が出ていると思います。
阪神大震災の時に「自衛隊部隊が、駐屯地で集合して何もせずに出動要請をただ待っていた」から、震災初日に神戸の空を飛んでいたのはマスコミのヘリコプターだけだったことと同じです。
また阪神大震災の前日の夕方に閣議で話し合う内容を決める事務次官会議では、翌日大震災が発生するとは解っていなかったために閣議で話し合うべき内容の中に含めていなかったために、朝5時に発生した震災にどう対応するか、その日の閣議で話し合わなかった事と同じです。
ここで驚くべきことは、20数名いた大臣の全員が「予定にはありませんが、今朝発生した神戸の大震災に対する救援策を話し合いましょう」と提案しなかった事です。彼らは、「その時にも、神戸で生き埋めになっている人がいるだろう」のに、前日の夕方に事務次官が書いたシナリオ通りに、台本を読んで、閣議をするという芝居をその通りにしていたのです。
驚くべき共感力の無さと、自分の役割に対する勘違いの甚だしさを、村山内閣の閣僚はその行動で示しました。
政府閣僚は、その共感力の無さ、今神戸で生き埋めになっているだろう国民の誰かを、閣僚は「今すぐ助けなければ…」と感じなかったのです。
また自分の役割を、自分の仕事はできるだけ国民の安寧な生活を維持すること・再建する事だと思わずに、大臣の椅子に座って官僚の書いた文章を読んで大臣らしい芝居をすることだと勘違いしていた為に、そのまま閣議の芝居をしていたのです。
私は、現在の日本の医療崩壊は、基本的に阪神大震災の時に露呈した「共感力の無さと、自分の役割に対する勘違いの甚だしさ」に依っていると思います。
即ち、厚生省の官僚は、コロナ患者は苦しみに共感力を発揮して「その苦しみを和らげられるかもしれないから、患者がアビガンを服用できるようにしよう」とは考えないのです。即ち「今すぐ助けなければ…」と感じないのです。
何しろ、昨年12月に厚生官僚が「アビガン」の承認を見送り継続審議にした理由は、次の通りです。
【ランダムに割り付けられた薬剤がアビガンかプラセボ(偽薬)か医師は把握できる「単盲検」の試験だったことが結果に与えた影響について議論し、「有効性を明確に判断することは困難」と結論づけた。
ただ、有効性を否定する根拠もないことから部会は継続審議にすべきと判断。米国やクウェートでダブルブラインド(割り付けられた薬剤が実薬かプラセボか被験者も医師も把握できない二重盲検試験)で行われている臨床試験のデータが追加的に提出されるのを待って、あらためて審議することとなった。(日本医事新報社 2020・12/23)】
即ち「アビガンは効果ありという数値が出ているが、検査方法に問題があるかもしれないから、もっと時間をかけて検査しよう」なのです。
つまり厚労省の審議官は「効果ありと言う数字は間違っている可能性が0ではない」という理由をつけて承認を見送りました。
これは「もし効果ありと言う数字は間違っていたら、自分の責任問題になる」からだと思います。
だから審議官は「もし効果ありという数字が正しければ、自分が承認しない事で、コロナ患者が余分な苦しみに耐えなくてはならない。死亡者も増えるだろう」という、予測を無視したのです。
そして、政府も国会もこの審議官の決定を覆そうとはしない。これは、官僚のいうとおりに、阪神大震災の当日に、昨日の問題を閣議で話し合った芝居をした、村山内閣の閣僚と同じです。
今、国会が開いています。ですから、国会が「効果があるという検査結果が出ているから、検査が継続中ではあるが、アビガンをコロナ治療薬として使用する事を承認する」という法律をつくれば、コロナ患者は入院しなくても医師の商戦があればアビガンを服用する事が出来るようになるのです。
今現在は、開業医の集まりである日本医師会は政府批判ばかりが目立ち“非協力”です。
開業医の殆どはコロナ患者を受け入れず、コロナのせいで一般の患者の通院控えが起きて、飲食店と同じように病院経営に損失が出ているので、文句ばっかり言っているのです。
医師会の主張は「医師会の中で、自分でやりたい医師だけでコロナ治療をする。だから医師会の用意した治療の枠以上に患者を出すな」です。そして、治療枠を超えて患者が発生した事態となっても、新たに「自分も視てあげましよう」という医者は殆ど現れないので、患者は自宅でほっとかれることになっているのです。
今政治がなすべきことは、アビガンを承認して、コロナを第2類感染症から第5類に変えることです。
なぜなら、そうすれば、一般の医師でも診療できるようになって、人為的医療崩壊は解消に向かうからです。
今は薬もなくて、一般の開業医ではやれることもないので、患者に来てもらっても困るのですが、薬があれば「やれることが出来て、儲かるから来院して下さい。もしくは自宅に往診します」という医師も増えるはずなのです。
私は、本当に今回の医療崩壊は《人災》だと思います。
日本の何かが狂っている。ピントがずれているのです。

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