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12月の観劇まとめ(WICKED、ベトベン、ハリポタ)

チケット戦争に敗れたため、控えめも控えめだった12月観劇。
年末から怒涛の海外観劇が待っていますが、(本当に自分でも体調管理が心配になるレベルの観劇回数)国内の分は観劇収めしてきたのでサクッと書いていきたいとお思います。

WICKED

チケ難作品のWICKED、四季の会会員ではない私には歯が立つわけもなく諦めていたのですが、幸運にも譲っていただき、1階席2列目という良席観劇してまいりました。

まずはキャストの皆さんに関してさらっと。

エルファバ役の小林さん
Xでも言われていますが、確かに濱田めぐみさんっぽい。
というか、歌い方とか高音の発声の仕方があまりにも濱田めぐみさんすぎて、実際に濱田めぐみさんのエルファバ見てないけど多分こんな感じだったのかな?と想像してました。
小林さんエルフィーの頑固なんだけど憎みきれない感じがとってもチャーミングで、自然と観劇している観客みんなで応援したくなるカッコ良さでした。

グリンダ役の真瀬さん
元宝塚の男役だった方と聞いてはいたのですが、なるほどグリンダのぶりっ子感がどことなく宝塚っぽい。女子が許せるぶりっ子というか誰もが思わずかわいいといってしまう、少しアニメっぽいコミカルさというのでしょうか。
グリンダってただでさえ難役だし、アメリカ特有のBlondeを日本で的確に表現するのは至難の業だと思うのですが、真瀬さんのグリンダはTHE日本のグリンダ像を確立されていて面白かったです。

フィエロ役の富永さん
フィエロってなんていうか、、、90年代アメリカのラブコメの主人公みたいなキャラですよね。フィエロ嫌いな人いないでしょ。って感じ。
だからこそ、お客さんからの期待値が高い役なのですが、富永さんのフィエロは私の求めていたフィエロ像にぴったりハマっていて、満足度が凄かった(何目線)
最初のチャラチャラフィエロからエルファバの影響で変わっていく様子が滑らかかつ印象的でした。


改めてWICKEDを見ると、楽曲や演出ももちろん最高なのですが、その他の分野が本当に素敵。
まず衣装が本当に本当に本当に可愛い!今回センター寄りの2列目だったので肉眼で衣装をジーッと見ていたのですが(特にエメラルドシティ)みんなディテールが本当に細かいし、色使いが計算されているし、心の中でずっと唸っていました。
(NYのMuseum of Broadwayはエルファバとグリンダの衣装しか展示されてなかったのですが、どこかでエメラルドシティの全衣装をマジマジと見られる機会はないのでしょうか、、、。)

そして、舞台セットや各小道具も本当に細部にまで美しく面白くて、これぞ総合芸術の底力!と見せつけられている感覚。

パフォーミングアーツはこうでなくちゃ!っとなる豪快な色使いや演出に心が躍るとっても贅沢な作品。元々派手なミュージカルやドラァグクイーンとか派手なものが好きな私にはこういうエンタメが1番の栄養剤。

「ああ、やっぱりミュージカル好きだなぁ」と思わせてくれる原点回帰的な豪華さと満足感。それでいて伝えたいメッセージや描かれる差別は実に生々しい現実社会だからこそ、手放しで現実逃避として楽しめないのがまた好き。大好き。
WICKED最高。

あと劇団四季のいいところって、作品至上主義のおかげでキャストの皆さんのパフォーマンス力に圧倒的な補償付きだから、パフォーマンスに対するストレスなく作品に没頭できること。
とっても重要なことだけど、チケットを売ることを考えたらなかなか難しい日本のミュージカル界を思うと、劇団四季のシステムほどミュージカルオタクに寄り添ったありがたいものってないんですよね。

観劇中に作中で登場したら思い出させられつ社会問題などに思いを馳せていたら色々と悶々としてしまったので、また考察の投稿をしようかなと思います。

ベートーヴェン

この冬おそらく1番の注目作品のベートーヴェン。
推しの小野田龍之介さんが韓国の世界初演公演を観劇していたことで存在は知っていたのですが、評判があまり良くなかったり、新作すぎることもあってまだまだ日本に来ることはないと予想していたら、大外れ。
確かに、めちゃくちゃ予算をかけられたことを考えると、日本含めた海外に輸出することは視野に入っていたのでしょうがこんなに速いとは。

本当は何回か通いたかったのですが、スケジュールの都合やあまりのチケ難ぶりに一回のみの観劇となりました。
とはいえ、一階席前方ど真ん中の超良席だったので一回で見るには豪華すぎる内容と迫力に若干の胃もたれを感じる観劇体験となりました。

個人的な感想としては、相性の悪さを実感したというか、ハマれなかった。
びっくりするぐらい主人公たちに共感できないし、なかなか世界観に乗っていけないし、、、。
二人の想いがカーテンコールで回収されてもね、、、。
遅いし今じゃないよ。絶対、、、。
そもそも題名がベートーヴェンなのに物語の視点がトニーとの恋なのもなんか違うよね、、、。

そして、ミュージカルを見たって満足感がなかった、、、。
観劇後に頭に残る楽曲が一曲もなくて、ただのセリフとして音楽が流れていってしまって、なんか拍子抜け。
(クラシックが好きな方なら楽しめたかもですが、生粋のミュージカル好きにはうーん、、、。って感じ)
別に駄作とまでは言わなくてもあの豪華キャストを踏まえた期待値があったから、物足りなさを感じたというのが本音かな。

ただ、キャストの皆さんのパフォーマンスは素晴らしかったですし、グランドミュージカルの迫力を存分に堪能することができました。

主演の井上芳雄さんはほぼずーっと歌って、ベートーヴェンの孤独が丁寧に表現されていました。日生劇場であのパフォーマンスを見ることができるのは本当に贅沢。
(あの役をシングルでやるって人間とは思えない。)

ヒロインの花總まりさんも世間知らずの奥様を嫌味なく演じられていて、彼女の行動に説得力がありました。

推しの小野田龍之介さんのカスパールは、短い出演シーンにも関わらず、愛に溢れ幸せに満ちたこの作品内では異質な存在を美しくかつ視点によっては残酷に演じられていました。

ブラックシュガーさん(それって黒糖)こと佐藤隆紀さんは声量バケモンをこれでもかと発揮し、気持ちいいほどの悪役っぷり。
エリザベートでもフランツ役を演じられていますが、同じフランツでも全然違くて見応えたっぷり。

そのほかのキャストの皆さんも素晴らしかったのですが、如何せん出演シーンが短すぎるのが勿体無い。
しつこいけどお願いだからもっと歌わせてあげて!

とはいえ、演出は素晴らしかった!
とにかく視覚的に観客を圧倒させることに徹底されてる演出。舞台装置や美術一つ一つこだわられているし、滑らかな移り変わりがスペクタクルすぎて、まるで映画を見ているみたいな感覚でした。
衣装も派手すぎて時代考証ちょっと違う気がしましたが、パッとみた時の豪華絢爛さはやはり圧倒的。
推しのカスパール衣装もとっても素敵で、舞台写真欲しさにカレンダー追加購入をもう一回観劇予定の母にお願いしました。笑


ハリポタ

既に一回観劇していたのですが、ロンドンでの観劇前に演出の違いや物語の流れを確認したくて復習しに来ました。
見れないかなーと思って適当におけぴを開いたらなんとなんと9と4分の3シートがあるという運命。笑笑

ハリポタの9と4分の3シートやカムフロムアウェイのファーストクラスシートなどを筆頭に取り入れ始めたプレミアム席。
ロンドンにあるVIP席とのサービスの比較がてら楽しんできました。



まず劇場の入り口から違った。
普通に知らずに通常の入り口から入場してしまったのですが、列に並ばずに入れるのは楽ですね。
入場と同時にいただける特典は素敵な特別デザインの紙チケットと公演プログラム。
公演プログラムは買おうと思ってたので、手間が省けました。笑

いざ着席すると本当に見やすい。
目の前が通路で階段差があるので舞台の間で視界を邪魔するものはないし、客席の高さがちょうど良い。
前回最前席だったんですけど、首が痛いのと一部の魔法がほぼ見えないお席だったので、こちらの席が最高額のお席なのはありがたい。(それも海外っぽい)

お話や演出に関しては2回目なので割愛しますが、舞台上で繰り広げられる魔法と共に心がジーンとなる家族愛に泣かされました。

さらっとキャストに関してまとめると。
大貫ハリー。
父親としてのハリーポッターがすごく丁寧で、前回見た石丸ハリーと比べると怒りというより戸惑いの要素が強いハリー像でした。ヴォルデモートによって奪われてしまった家族や父親という存在を受け入れているもののどうすればいいかわからない苦悩がひたすら切なかったです。見てて一緒に苦しくなるハリーかな。
あとポリジュース薬を飲んだスコーピウスの演技がぴーったりで、完全に魔法にかけられていました。
しかし、最後の最後のヴォルデモートが両親を殺すのを見守るシーンだけオーバーな演技に見えてしまい、そこまで高まっていたた気持ちがちょっと下がってしまいました。
あくまで個人の捉え方の問題ですが。

中別府ハーマイオニー
なんとなく吹き替え版のハーマイオニーに声に似ていたのもあってか、ハーマイオニーらしいちょうどいい不器用さ、正義感や聡明さがしっくりきて、映画の時よりも責任の重さから判断力が突っ走ってないけど、正義感やかっこよさはそのままで私たちの知っているハーマイオニーが中年になったらこんな感じなんだろうなとイメージぴったりでした。

石垣ロン
個人的には責任感が強く成長したロン。
前回の竪山ロンはもっとふざけてて情けなくて、ハリー・ハーマイオニーより精神年齢がだいぶ若いお調子者感が強かった気がしたのですが、石垣ロンは精神年齢は一緒だけど、家族の雰囲気を和ませる素敵なおじさん感が強かったです。

年始のロンドンではフルバージョン観劇予定なのでどこが違うのか確認してこようと思います!
二時間休憩の過ごし方もリサーチせねば!


まとめ

来年は大きな試験があるので、全然チケットとっておらず。だいぶ控える予感。(レミゼ、ムーランは通う予定)

今年の感想としては、個人的にはひとまず観劇するというよりも本当に観たいものを吟味して観るようになりました。
推しだからと言って通わないし、自分のペースに合わせたミュヲタライフだったかな。

全体的に今年は良作も駄作も迷作も色々あった印象。
全体的にはコロナ禍も落ち着き、マスクが外れたことやムーランを筆頭に観客の歓声が増えたおかげで活気が増した気もします。





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