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あこがれのサラダサンドを食べる日は、果たして来るのか

最近のお昼ごはん。冷蔵庫から生野菜をちぎって洗い、ちゃちゃっとサラダにちて食べる頻度が高い。

義母の趣味が野菜づくりで、サニーレタスやらパクチーやら玉ねぎやら、収穫したものをいろいろと分けてくださる。レタスやパクチーに関しては、4人家族のうち私しか食べず、うさぎのように毎日むしゃむしゃと食べて幸せを感じている。

特に、アジアンなサラダを好んで食べている。冷蔵庫に入っている野菜を適当な大きさにちぎり、割いた蒸し鶏やカットした唐揚げを入れ、砕いたナッツをパラパラ。自家製塩レモンとナンプラーをちょこっとかけたらできあがり。こんなに簡単なのに、めちゃくちゃおいしい。

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小ボウルに盛ったサラダを見ていると、デジャヴ感。ショーウィンドウを見つめるだけの懐かしい記憶がよみがえってくる。

脳裏に浮かぶセーラー服が初々しい背中は、かつての高校生の私だ。

おしゃれでかわいい雑貨がたくさんセレクトされている「Afternoon Tea Living」が、買い物に出かければ必ず寄る癒やしの場所となっていた。

高校生にはちょっとがんばれば手に届く金額のものもあった。誕生日にグリーンのティーサーバーやエプロンを買ってもらった思い出がある。

そんな大好きな「Afternoon Tea Living」に、カフェが新設された。

「Afternoon Tea Room」。
店内をのぞくと、広々としたスペースに柔らかい色調のウッディな什器が心地いい距離感で並べられてある。洗練された大人なカフェ空間に、私の心はそわそわドキドキした。

メニューサンプルが並ぶガラスのショーケースには、紅茶やスイーツはもちろん、パスタやカレーなどもある。その中でひときわおしゃれオーラを放っていたメニューが、これだった。

その名も「マッシュルームサラダサンド」。ななななんと、1,430円(現在の価格、公式ページ調べ)である。

材料は、スモークチキン、マッシュルーム、グリーンサラダ、カンパーニュ。ドレッシングは、チャイニーズマヨネーズとバルサミコのダブルの味わい、らしい。

「パン入りのサラダが1,000円以上もするのか・・・!」と、当時は度肝を抜かれた。いや、しかしだ、大人になればしっかり働きお給料もそれなりにもらい、優雅にいただける一品になるのかもしれない。

と、思ってきたけれど。

あこがれ続けて20年ほど経っただろうか、いまだに口にしたことがない。サラダに1,000円以上の投資をする勇気がない。

いや、メニューサンプルのショーウィンドウを眺めるだけで終わり、Afternoon Tea Room にお茶しに行ったことさえ、なかった。私は何にビビってきたのだろうか。

現在在宅ワーカーである私の小さな楽しみ、ランチタイムに自分好みのサラダをつくって食べるときはいつも、Afternoon Tea Roomのあのサラダボウルが脳裏に浮かぶ。

子ども2人のママになった今、Afternoon Tea Room に足を運ぶ日は、果たしてくるのだろうか。


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