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嵐の前の静かな夜桜。

「日曜日に春の嵐が来るらしいよ。」

耳にした時は今週もか、ぐらいにしか思っていなかった、

なぜなら3週連続、大荒れの天気が続いていたから。

ただ近所の桜が7分咲きほどで輝きを放っていた。

「今撮らないと葉桜かなー。」と思い、急遽一眼レフを取って車に乗り込んだ。

インスタやツイッターを見る限り、昼桜はありふれているけど夜桜は全然目にしていない

「どうせなら、ライトアップされた夜桜を撮ろう。」と思い調べる。

が、コロナ禍もあり軒並み中止。ただ小湊鐵道が桜をPRして集客していたのを思い出して、調べると見事にヒット。

県南方面へ車を一時間ほど走らせた。



県南、まぁ市原方面は元職場や母校ということもあり割と土地勘ある。

故に「田舎だし真っ暗」としか思っていなかったけど、目的地を目指すと

「あれ、こんな風景あったっけ」と心変わりが相変わらずの自分を客観視しながら

街灯の乏しい田舎道を走り抜けた。



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「飯給駅」

小湊線で唯一読みにくい駅名。

車は駅前の駐車場に停めようと思ったが、満車。

臨時駐車場も満車。が故に路駐も多い。

「電車が5分後に来るから待ってれば、撮り終えた誰か帰るだろ」と考え、

待つこと10分。ビンゴ。

駅前の駐車場に停めることに。

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小湊鉄道の線路の開放感にも驚きつつ(柵はあるも、うっかり入りそう)

桜の溢れ美についシャッターを切る。

菜の花も咲いていて素晴らしいグラデーションだけど、夜のためあまり映えず。

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駅のホームから。

広角レンズがないのが悔やまれる。けどこの画角でも美しい。

人が溢れているけどみんな譲り合って写真を撮っている。

「美しい景色は人の心も美しくさせるな」なんて思いながら

私も迷惑かけないよう素早く撮って退散。

そして駅舎とは反対側は更に美しいらしい。というかそちらがメインらしい。

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「逆さ桜」

水の張った田んぼが水鏡になり幻想的。

水と紫が高貴な感じもして素晴らしい。

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正面側から撮るとより美しさが際立つ。

ライトアップも眩しすぎず丁度良い。というかシャッタスピードをさほど遅くしなくても綺麗に写ってくれる。

電車を撮るなら割と暗めにスピードを上げた方が良いかもしれない。

”カンカンカンカン………‼︎‼︎”

踏切が鳴った途端、静寂に包まれた。

みんな己のカメラに小湊鉄道を刻もうと息を飲んだ瞬間だ。

電化式されていないディーゼルの重い足音がこだまして次第に大きくなる。

「来る。。。」と思った途端、シャッタ音がこだまする。

盲点だった電車の明かりに一瞬戸惑いながらも調整し、なんとかそれらしい一枚が撮れた。

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当たり前だけど、駅の停車時間は1分もない。

久々に一眼レフで焦った一枚だった。

なにせ逃せば次は1時間後にしか電車がないから。

それにしても綺麗。小湊鉄道が赤とオレンジというのも調和している。

桜も手入れしているのだろう。

目の前の水田も持ち主が毎年、農作業をしているんだろう。

何より、部外者の立ち入りを禁止せずに開放していることに感謝。

このコロナ禍で赤字だから懸命に路線維持に奮闘している小湊鉄道にも感謝。


桜って気づいたら散っているけど、今年はきちんと納められて良かった。

夜ご飯も食べずに撮り続けたけど、まるで桜餅を食したような満腹感で帰路についた。

まぁお腹空いて寄り道したんだけども。

#桜前線レポート

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