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菜園料理の記録 5 猛暑を味方に 〜 本物の柴漬けを作る

毎日毎日、本当に暑いですね。
皆さん、お身体のほうは大丈夫ですか?
私は、夏の暑さが苦手なので、今年はあまり無理をせず、家の中の用事や秋以降のプランについて考える期間にしようと決めました。

鎌倉は湿気が高い地域、しかも今住んでいる家は山の麓に位置するので、梅雨になると家のあちこちがカビてしまいます。
暑い中外出するよりも、夏の間はエアコンの効いた室内で家の手入れをした方が、秋以降のフットワークも軽くなるし、しかも体力の消耗も抑えられるので、暑さが苦手な私にとっては、わりと良い夏の過ごし方じゃないかなと思っています。

さて、熱中症に注意と毎朝ニュースで言われるので、暑いこと=良くないイメージとして捉えられがちですが、この気温の高さがあればこそ出来ることがあるとつい最近知りました。

6月に本場、京都大原の方が漬けた柴漬けを頂いたのですが、これがね、とっても美味しくて心底驚いたんです。
今までは梅干し作りで出来た梅酢で、即席の柴漬け風を作ったことは何度かあります。でも本物の柴漬けは梅酢漬けとは全く違いました。
梅酢で作ったのはキリッとした味わいなのに対し、本当の柴漬けはもっと優しく膨よかなお味。
京都のお土産物の柴漬けは原材料を見ると案外添加物が入っています。
だから食べると不自然な味がするのですが、本物は嫌な味が全くしません。
そして、大原のはきゅうりと茗荷は入っていないのです。茄子と赤紫蘇だけ。

いやいやこれは夏になったら作らなくてはでしょと思っていたら、今年はタイミング良く、庭や畑で梅干しを漬けても余るくらいの赤紫蘇が育ちました。

ところで、改めて考えてみると、柴漬けってどうやって作るのか全く知らなかったんですよね。漬物だから塩をまぶして乳酸発酵させることは何となく想像できましたが・・・。

はい、もちろん調べましたよ、本場の柴漬けの作り方。
塩、赤紫蘇、茄子を層にして容器に入れ、空気を遮断します。
空気があると腐る方向に変化し、空気がないと発酵する方向に変化するというので、容器には出来るだけぎゅうぎゅうに押し込みます。
そしてなるべく早く浸出した水分が全体に浸るように重石をしました。

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空気に触れないように紫蘇の上からラップで蓋をし、重石はラップに包んだweckのガラス蓋を5枚、更にその上にペーパータオルを丸めて同じくラップに包んだもので圧をかけ水分を上昇させます。
苦肉の策です、汗。

そしてこのあとが大事。
漬けた容器を家中で一番暑い部屋に5日間置く!
暑さで急激に発酵を促すのがポイントなのだそうです。
だから気温の上がらない梅雨の最中では絶対ダメ。
うだるような夏の暑さがあればこそのお漬物なのです。

うちの中で一番暑い部屋は、普段過ごすリビングルームで、エアコンをかけているので、容器はベランダに出すことにしました。
なるべく気にかけて日が当たると、その都度移動させていましたが、時々直射日光に当たっていることもあり、、これで大丈夫なのか謎です。

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↑ 漬けて2時間後には既にぶくぶく泡が出て発酵が始まっています。

2日目の様子 ↓
ぶくぶくは止まらず、茄子の色素が一部抜けて漬け汁が紫色に変化。

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3、4日目は色味は2日目とあまり変わりませんが、発酵の泡が容器の隙間から溢れて下に敷いた新聞紙が濡れてしまうほどでした。

最終日の5日目↓

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何だか退色しちゃってます。
漬けて2日目の時の方が色が綺麗でした。涙。
大原の柴漬けはもっと鮮やかな紫色だったのですが。
この日は気が緩んで、かなり日に当ててしまったのですよね。
そのせいかしら・・・。

このあとジップロックに詰め替えて、冷蔵庫で2週間保存すれば出来上がりなんだそうです。
この間に色が綺麗に発色すれば良いな。

詰め替えるときに茄子をひとつ味見してみると、酸味は浅いもののちゃんとお漬物の味がしました。少し塩気が立っている感じです。
2週間保存すると塩気が円やかになってくれたら嬉しいですが、さて、どのように変化するでしょうか。

遊びで動画編集をしてみました。
蓋を緩めると、泡が出てくる様子です。
画面が小さくてわかりづらいですが。





野草の勉強や観察会のために使いたいと思います。