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野草食日記 238 春の味わい*ニワトコの新芽で天ぷら (食べすぎ要注意!)

うちの横の空き地を借りて昨年、家庭菜園を始めました。
そこに、滑らかな曲線の枝を四方に伸ばす、エレガントな木があります。
植物に詳しい方にお聞きすると、それはニワトコの木ということでした。

セイヨウニワトコの花をコーディアルにすると聞いたことがあります。
目の前にあるこの木の花でも作れるのでしょうか?
そう思い調べるうちに、新芽が食べられるとわかりました。
それでは!と早速試してみると、これがとても美味しかった。
いわゆる山菜の風味。

ところがこの美味しいニワトコの葉には弱い毒成分があるというのです。
いわゆるアクというものなのでしょう。
体質に合わない場合や食べ過ぎると嘔吐と下痢を引き起こすのだとか。

2月末、今年もニワトコが新芽を伸ばし始めました。
萌芽力が強いので木の足元からもいくつも蘖(ひこばえ)を出しています。

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たしか、食べすぎ注意だったはず・・・と去年の記憶を辿りながら、このくらいの大きさの新芽をひとり3本、計6本を採取し天ぷらにしました。
2日前に採取したアオキの蕾と、残り物の山芋を海苔で巻いたのも一緒に揚げて、一皿に盛り付けました。

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アオキの蕾は、アスパラの先っぽのような食感です。
でも、アスパラのような華やかな香りはなく、苦味があります。
好き好きはあるかと思いますが、私はほっくりした歯応えが好きです。

ニワトコは、期待通り安定の山菜風味。
去年はひとりひと枝ずつだったので大丈夫でしたが、美味しいのを知っていたから3本まとめて揚げました。
結果は、何事も起こらず。

この記事を書くにあたり、改めてニワトコについてネットの情報を当たっていたら、こんなブログ記事を見つけました。
道の駅で売っているニワトコを12個食べた人の顛末です。
ちょっと生々しいですが、その書きっぷりがおかしくつい笑っちゃう。
(注*食事中の方はお気をつけください)

ニワトコの薬効の中に「浮腫」がありますが、このブログを読んで激しく納得しました。
浮腫以外にも内服で発汗、解熱、利尿、外用では、打撲に利用するそうです。
乾燥した枝葉や花を鍋で煮出して入浴をすると、神経痛やリュウマチに良いということでした。

ちなみにニワトコを食べる量は、ひとり3〜5個ぐらいにしておくのが適当らしいので、食べてみようという方は少ない量から試してみてください。

どんな食べものにも当てはまりますが、体質に合う合わないは人それぞれ。
私は薬草として名高いドクダミは体質に合いません。
ドクダミ茶を飲むと2杯目から気持ちが悪くなります。
腎臓が悪い人がドクダミ茶を飲むと浮腫が出るという話も聞きました。

初めてのものを食す時は、自分の身体の様子に注意を払いながら、合う合わないや許容量を知る意識を持っていただきたいと思います。

ドクダミ茶を飲んだ体感の記事のリンク。

ドクダミ茶についての考察記事のリンク。
なな艸のnoteで一番多く読まれている記事になります。




野草の勉強や観察会のために使いたいと思います。