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春の野草

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3〜5月に採取できる野草をまとめました。
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2021年3月の記事一覧

野草食日記 238 春の味わい*ニワトコの新芽で天ぷら (食べすぎ要注意!)

うちの横の空き地を借りて昨年、家庭菜園を始めました。 そこに、滑らかな曲線の枝を四方に伸ばす、エレガントな木があります。 植物に詳しい方にお聞きすると、それはニワトコの木ということでした。 セイヨウニワトコの花をコーディアルにすると聞いたことがあります。 目の前にあるこの木の花でも作れるのでしょうか? そう思い調べるうちに、新芽が食べられるとわかりました。 それでは!と早速試してみると、これがとても美味しかった。 いわゆる山菜の風味。 ところがこの美味しいニワトコの葉には

野草食日記 240 ツルカノコソウの胡麻和え

3月初旬、お茶室の庭の手入れをそろそろ終えようかという頃、足元にある岩の淵に瑞々しい葉っぱを見つけました。 これ、何だっけ?!とよくよく見てみると、中に小さな蕾が、まるで巣ごもり卵のように隠れています。 ブロッコリーにも似ていますね。 確か去年の今頃、庭の裏手にある崖にへばりつくように生えていた植物の蕾がこんな風だったかも。 食べられない植物は基本名前の覚えが悪いので、なかなか思い出せません。 数日後、調べ物で甘糟幸子さんの「野草の料理」の目次をめくっているとき、「ツル

野草食日記 239 ヨモギ納豆とギリシャ神話

最近 あるYoutube動画で、ヨモギを納豆の薬味にするという人がいました。 庭をぐるっと歩きまわりヨモギを摘んで玄関の方に帰るところでおしまい。 なのでどのように料理をしたかは定かではありませんが、薬味と言うからには湯通しをしないで生のまま使うのでしょう。 ヨモギというと、熱湯で湯がいてアク抜きをするのが一般的ですよね。 私の野草料理のバイブル、甘糟幸子さんの「野草の料理」を見返してみても、必ず下茹でしたものを使っています。 今まで生でヨモギを使う発想はなかったので、試

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庭と畑の記録 18 カンゾウを移植しました

タイトルを書いて気づいたんですが、「カンゾウを移植」と書くとまるで手術したようですよね。 漢字で書くと萱草。肝臓ではありません。 びっくりした方がいたらごめんなさい。 近くにカンゾウの群生地があります。 カンゾウには、ノカンゾウとヤブカンゾウがあり、ノカンゾウは8月ごろ一重の花を咲かせます。それより早く7月に八重の花を咲かせるのがヤブカンゾウ。 どちらもオレンジ色の花を咲かせます。 ノカンゾウ ヤブカンゾウ ノカンゾウ、ヤブカンゾウの蕾は中華食材の金針菜です。 時々乾

野草研究 3 カンゾウ(萱草)の情報あれこれ

先日観察のために(?!笑) 畑に移植した「ノ」なのか「ヤブ」なのかわからないカンゾウ。 2年前に出会って初めて食して以来、ただ美味しいとだけの認識で (蕾が漢方食材の金針菜ということくらいは知っていたものの) 詳しいプロフィールについてあまりよく知らないまま現在に至っています。 そこで今日はカンゾウについてちょっとまとめてみたいと思います。 山菜として一般的に日本で食べられているのは、ノカンゾウとヤブカンゾウで、どちらもツルボラン科ワスレグサ属の植物です。 若芽の時期はど