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ものがたりが湧きいでる

毎月、友人と運営しているLiving Ohana Hawaii主催で「英語えほん連続講座」をzoomで開いている。英語の絵本を一冊か二冊とり上げて、深掘りしてみたり、テーマについてお互いの気持ちや考えをシェアしてみたり。ブレイクアウト・ルームを使うとそれぞれが自分の思いをゆっくり話せるので、より楽しい時間になる。1時間45分があっという間だ。

多くても20見開きほどの、あのスペースと枚数に「伝われ!」とぎゅぎゅぎゅと思いが詰まっているのだから、魅力がないはずがない。絵本の表紙を開いたらこのイラストのように、感情やイメージが次々と湧きいでてくる。そういう絵本が読み継がれていくのだろう。

この「伝われ!」があまりに意図的だと読む側のイメージが広がりにくくなる。受験のときの「作者の意図はなんですか?」みたいに作者の意図をたどるような、糸をたどって洞窟を歩くような、そんな感じになる。魅力を感じるのは物語自体にパワーがあって、火山が爆発するような、泉が湧きいでるような、木の根が広がるような、作者も意図しないところに何かが広がっているような、そんなお話。読み手の無意識レベルに働きかけてくるような。

昔々、NHK研修センターでの女性向け研修会に携わっていたのだが、宮迫千鶴さんというパワフルな絵を描く画家さんが講師でいらしてくださったことがあり、元気のモトということについて語ってくださった。その自分の無意識の中にある元気のモトを膨らませてくれるもの一つが、絵と物語から成る絵本のように思っている。元気のモトが枯渇しているなぁと言うときに、ぼうっと読めるお気に入りの絵本を持っておくのもいいですよね。

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