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昔遊びをやってみた

ecomom連載記事の転載。子育て中のお母さん向けに書いていました。

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どういうわけか、腕時計の文字盤の2時を示す棒が外れてしまった。修理は無理とのことでそのまま「2時」がぬけたまま使っている。使用上は全く不便は無いのだが、人からどう思われるかなー、というほうがもっぱら気になって新品の購入を考え中。2じ(児)は家にいるから、このままでいこうかなー。


子どもが表現すること
ソーシャルスキルという、人とかかわるときに必要になる技法のようなものを小学校に教えに行っている。たとえば、何かを借りるときに「貸して」と言うとか、話すときには相手のほうを向いて話そうとか。スキルに終始してしまうのはどうかと思うので、ウォーミングアップで「なべなべ底抜け」をやった。1年生のグループなのだが、2人組でやって、次に4人組。8人組みでひっくり返ることができたことを確認して、クラス全員40人でのなべなべ底抜け。

クラスの子たちに「できると思う?」ときいたら、大半が「できる!!」。けれども5,6人ほどが「うまくいかないと思う」という。「できないかも」という子に勢いで「やろうよー」と誘いたいところだが、「どんなことが起こって、うまくいかないんじゃないかと思った?」と聞いてみた。

「くぐるところが決まってないと、みんながいろんなところにいっちゃうから」「ひっぱって、輪が切れちゃうと思う」「いっぺんにくぐるところに行って、手を上げている人の手が離れちゃう」「一人ずつ行かないとうまく通れないと思う」などなど、どれももっともな意見。
「じゃあ、くぐるところを決めておいて、ひっぱらないように注意して、それから一人ずつゆっくり通ればうまくいきそうかな?」と聞いてみると「できないかも派」もOKだと言う。

くぐるところはどうやって決めればいいのか聞いてみたら、「背の高い子がいい」とのこと。確かに、そのほうが大勢で通りやすい。40人で「なーべー、なーべーそーこぬけー、そーこが抜けたら、かえりましょ~」。ぞろぞろ、ぞろぞろ。場所が狭かったこともあって、みんなで協力しながら、ゆっくりひっくり返る。背中合わせで円くなって、振り返るとそこにでっかいな
べができていました。

まずは成功。

次に、元に戻るほうにも挑戦。こちらのほうは、後ろ歩きで移動しなくてはならないので、より難しい。ゆっくりめに移動して無事元通りに。子どもたちが「やったー」「できたー」とうれしそうな顔になって、こちらも安心。子どもたちとつないでいた手の温かさが残る。

わらべ歌ってうまくできてる
久しぶりに「なべなべ底抜け」を見て、仕事の目で見ていたら、わらべ歌ってうまくできてるんだなー、といまさらながら感心。お互いの息が合わないとうまくひっくり返れない。自分だけ先に行ってしまっても、お互いが勝手な方向でひっくり返ろうとしてもうまくいかない。相手の出方を見つつ、自分の出方を探るというか、自分が出てみつつ、相手がどう出るかに気を使うというか。そういったことを無意識のうちにやれるようになるわけだ。

しかも、手をつないでその温かさを感じられたり、ひっくり返るときに自分や相手のしなやかさを感じたり。わざと床にひっくり返り、子犬みたいにじゃれあって体の感じを楽しんでいた子たちもいた。
そういえば、うちの下の子はニラメッコがお気に入りだ。こちらが無表情になるだけでギャーギャーと、騒がしいほどに喜ぶ。上の子もいまだに「ニラメッコをしよう」というだけで吹きだし始める。

こんな単純に楽しい気分や大笑いが出てくるなんて。昔遊び、すごいなー。

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