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日常の中に「バカンス村」を

ecomom連載記事。子育て中のお母さん向けに書いていました。

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夏休みも残すところあとわずか。ISO娘はまとめに追われ、4歳児は「ぼく、幼稚園に行く」と毎日のように言っては「まだ夏休み!」と周りからいさめられています。

パンフレットにひかれて
先日、北海道にあるバカンス村というところに行ってきた。広々とした草原とそこで花摘みをしている女の子のついたパンフレットに4年生の子どもともども、すっかり魅了されてしまったのだ。子どもを預けられるシステムになっていることも魅力のひとつだったのだけど。
旅行前に送られてきた案内にはドレスコードが書いてあったり、スタッフと一緒にあれこれやることになるらしかったり、ほかの家族と一緒に食事をとるらしかったり。「どう、ふるまえばいいのか?」という不安をいだきつつ、「私でもプログラムに参加できるんだろうか?」とちょっと緊張しつつ、曇天の北海道へ。


子どものアクシデントでリラックス
夕方に現地に到着し、見知らぬ家族と囲む夕食。やや緊張した雰囲気のなか、なんと、4歳児がゲボするというアクシデント。周りの方々がペーパータオルやナフキンを持って手助けしてくれて、一気にリラックス。子どものアクシデントが、こんなふうに周りと打ち解けるきっかけになったりするんだなー、と妙に納得。見回せばほとんどが子ども連れ。スタッフも当然、子どもたちに慣れてて、ニコニコ顔。声をかけられたり、からかわれたり。子どもがこんなに歓迎されるレストランはディズニー関連施設以来じゃなかろうか。子どもたちも楽しそう。

さて、一晩明けて子どもたちは子ども向けプログラムへ。4歳児と9歳児とは違うグループになる。4歳児はいつも預けられているベビールームの延長のような感覚だったらしい。印象的だったのは9歳児。小学校4年生の子がほかに2人来ていたとのこと。すぐ仲良しになったとかで、夕食はその子たちの家族と食べたい!と言う。どちらかというと、引っ込み思案な娘だと思っていたのにびっくり。その後もお友達と時間を調整して、野外でのプログラムに参加したり、ショーを見たり。親に「こうしたいんだけど」と交渉するなんて、「へー」と思うようなことがいっぱい。

お母さんのパラダイス
この状態は母親にとっても、本当にありがたい。家事に追われることなく、子どもと四六時中一緒にいなくて済み、自分のペースでやりたいことができる。これだけで(思えば子どもができる前はこうだった。これを望むのはいけないことなのか?)こんなにノビノビするのかという体験。周りを見渡せば、眉間にしわを寄せているお母さんは、まず、いない。子どもをテーブルに残していても、周りのお母さんたちが(知らない同士でも)フォローしてくれる。困っている子どもがいれば、自分の子じゃなくてもなんとなく手伝っている。こういうことって、東京ではあんまり見かけない。なんとなく、子どもは邪魔者、うっとおしいものという視線を感じてしまうのは被害的になり過ぎか?

大人たちが心から楽しんでいて、子どもたちは自分のペースで動ける。大人たちの振る舞いを見て、「ああ、大人も楽しいんだ」っていうことが子どもに伝わることはとても大事だと思う。旅行先やレストランで、眉間にしわを寄せて叱っている自分に気づくことが多い。ところが、今回、ほとんど叱ることのない毎日。ということは、なんだかんだ言っても、自分が機嫌が良ければ叱らないで済むようなことなのかも? と日ごろの自分を振り返る。そして、こういった状況が日常の中にポツポツあれば、お母さんたちがこんなに切羽詰らなくても、そして、子どもたちが追い詰められなくても済むのではないかなとも。

「日常のなかにバカンス村を!!」ムーブメントでも始めようかと思う今日この頃なのであった。

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