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what appeals to you about her ideas 3

Kids Hurt Too Hawaiiでは、親や大事な人との死別を経験した子どもたちや離別を体験した子どもたちのグループを行なっている。

月に1回か2回、ウィークディの夕方に集まり、一緒に食事をしてそれから年齢別にさらに3つのグループに分かれて「オープニング・サークル」をする。オープニング・サークルではトーキングスティックを使い「自分がなぜ、Kids Hurt Tooに来ているのか」を話す。「私はアイリーンです。6歳です。お父さんがガンで死にました」のように。もちろん、言いたくない場合には「パス」をする。

シンシアは「オープニング・サークルをすることで、ここがグリーフをプロセスする場になる」と言う。「グリーフのエネルギーが動き始める」とも。ジョアンナ・メイシーは「つながりを取り戻すワーク」は4つのステーションを巡りながらスパイラルに進むと言う。「感謝から始める」「世界の痛みを大切にする」「新しい目で見る」「前に進む」の4つだ。

グリーフへのサポートはまさにこの2つ目を大切にしようとする営みだ。

これが、なかなか人に理解してもらいにくかった。うつ状態へのサポートでも同じことを思う。「落ち込み」や「傷つき」はある。けれどもそれがあることにできれば気づきたくない、わざわざ目を向けなくても、さっさと忘れたほうがいい、いつまでも拘らないで先に進むべきだという力がとても大きく働いていると感じた。そこに痛みがあるということに気づくことや、一緒に痛みを感じることへの恐れのようでもあった。

けれどもなきものにしようとすればするほど、「ここにあるよ〜!」とその存在は大きくなる。不安や不信や混乱も大きくなり、それを抑え込むためにより大きな声で「無理やり大丈夫」にしたり、弱さとして片づけようとしたりしているようにも見えた。その大きな声に「弱すぎるのか?」「感じ方がヘンなのか?」「米国ではナイーブすぎるのか?」とある意味、「痛み」との関わり方に自信を失っているときに出会ったのが、ジョアンナ・メイシーだったのだ。

ジョアンナの理論には3つの柱がある。一つは仏教、二つ目がシステム理論、そしてディープ・エコロジーだ。仏教的価値観もさることながら、システム理論に惹かれた。(つづく)


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