見出し画像

自分に○

明日の夕方以降、必要な外出以外、しないようにというオフレがホノルルに出てしまいました。出かけていいのは食料買い出し、銀行、車関係ぐらい。仕事も家からやりなさいということで、もちろん学校は休みだし、人口密度の高い我が家です。まさか、こんな経験をすることになろうとは。ハワイ島訪問も4月の日本訪問もキャンセルして、本物の海を眺めながらひたすらPC前でサーフィンしてます。今日もエコマム記事です。

×がついているのは一部分 
小学校で「かかわりタイム」という授業を担当している。時間的にも予算的にも年間で1クラスに対して1回か2回とのこと。でも、全クラスをまわって、「自分や周りの人のことについて考えたり、感じたり。そして人に自分のことを話したり、周りの人のことを聞いたりするコミュニケーションの時間でもあるんだよ」というような説明をして、あれこれ、周りの人とのかかわり
合いや自分について考えたり、感じたり、ということをやっている。

先日の5年生を対象にした「かかわりタイム」。この日は学校公開で保護者の方たちもいらしていた。あれこれプログラムを考えていたのだが、以前にここにも書いた「ほめる」ことをテーマにやってみることにした。

最近、ほめられたのは?
まずは、子どもたちに聞いてみた。
「最近、ほめられたことは?」
「なーい!!」
「え〜?」
ワークシートを用意して、「最近、ほめられたこと」を書いてもらおうとしたら、「なーい!!」と大合唱。そして、「怒られたことなら10個ぐらい書ける!!」との声。そうなんだ。そんなに即答? 本当にないの?
「まずは、ほめられたことを思い出そうよ」と誘ってやっと「塾の先生」や「習いごとの先生」からほめられた話や「テストで100点とってほめられた」話がでてきた。

そこで、自分のいいところの探し方のコツを伝授するからといって、「今できていて、これからも続けるといいと思える行動」を探してみて、と誘ってみた。

具体的な行動に○をつける
そうしたら「えー、学校に来てるとか? 歯を磨いているとか?」と楽しそう。「そうそう、そういう小さな今できている行動はみんなOKなことだよね」と言って、3つ以上探してもらった。これならどんどん、見つかる。
「今、できている行動」に注目して、まずはそれをOKだよね、よくやってるよね、頑張ってるよね、偉いよねってほめたり、認めたりできるといいよね、って話した。

そして、どうしても叱られた話をしたいというので、何を叱られたのか、聞いてみた。そしたら、「最近叱られたのは、お母さんから『馬鹿、最低!!』と言われたこと」ってのが出てきた。どうしたのか聞いたら、ポケットにティッシュを入れたまま洗濯に出したから、とのこと。

ああ、親として、その状況無茶苦茶よく分かる。洗濯物全体に白いモラモラがつきまくる。

他の子どもたちにも、叱られた際に「どう言われたか、それから、どの行動に×がついたのかを考えて書いてね」と言い、さらに「その行動を変えるとしたら、どうすればいいと思うか」も書いてもらった。先の女の子は「今度からはポケットをチェックしてから出すことにする」と新たな行動をプランしていた。

自分全体に×?
そして、「叱られると、自分全体に×がついたような気持ちになることが多いけれど、自分全体が×なんてことはないよね。さっきのOKの行動を見つけたら山ほどあったことを思い出せばわかるとおり、自分にはいっぱい○がついている。そのなかで、一部分まだ足りない、これから変えたほうがいい×の部分があるということなんだよ。だから、叱られたり、怒られたりしているのは自分の中の一部分なんだからね」
という説明を加えた。

最後に感想を書いてもらったら、「×がついてるのが自分全体じゃないとわかってほっとしました」「×は一部分だと思ったことはなかった」というようなものが結構、ありました。

保護者の方と一緒に聞いてくださっていた副校長先生から「×は一部なんですよね。なんか元気になりました」とのコメント。そうそう、大人になってからも、バッテンを自分全体につけてしまうことって、よくあるんです。でも、全部ダメってことはありえない。×がついているのは、一部の行動だけ、なのです。そして、多分、それは必要ならば変えられることなのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?