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女性装パーティーを催しました。

2022年のクリスマスに性的マイノリティーの当事者さんと交流出来ないかな…ということを個人的に考えていて。
でも、マイノリティーの方々とは小樽プライド委員会を通じて交流をしたり、LGBTQカフェ(勉強会)で一緒に勉強したりと今後も行っていくことをふまえて、どんな会を行いたいのかあれこれ悩んでいた。

どんな事がしたくてクリスマスパーティーをしたいんだろう…

考えがまとまらないまま、ある方の顔がふっと浮かんで。思うままにメッセージをしてみた。

きっと私は性的マイノリティーの当事者でありながら、マイノリティーの方々を取り巻く社会を変革したいと強く思っていることと同じぐらい、性的な壁や隔たりを最も嫌っていることをちゃんと示したいし、性的マイノリティーがマジョリティと比較したり卑下したり…もううんざりしていて。

もっともっと自己表現が日常にあって、皆が安心に安全に暮らせるようなそんな環境を求めている。

今はまだ、大抵のことに困難が多く存在しているから、地道な活動が日々続く。

何処かで、同性婚を果たせないまま寿命を迎える人が今日も明日も、明後日もいるのかと…毎日毎日毎日嫌というほど思わされる。そんな日々の中、辛くはないとは微塵も言えない中で、SOGIについて思う。

自己表現、それはTPOを大切にしながらも個人のアイデンティティを表すこと。自己の開放や自分を大切にする行為だ。

自己表現、それを自由に一緒に楽しんでくれる空間はきっとここだ。そう思って、あさみさんにメッセージをしてから、あさみさんは少し考えてみますと言って。その後メッセージを下さった。

「おぱぁるのクリスマスパーティーが、特定の人達向けで良いのかなって考えていました。

とりあえずは「私のお店にいらっしゃるお客様だから、女装は否定していないだろう(≒みんな参加できるだろう)」と考えることにしました。

また、「女装さん」向けというより、「割り当てられた性別や性アイデンティティとは関係なく『女性らしい』格好で」という「女性装(Female-Dressing)」パーティーなら良いのかなと。

なので、Nanaさんも全然大丈夫です。

また、男性装お断りにはしないつもりなので、料金で少し差をつける感じになると思います……

上手くまとまっていなくて申し訳ないのですが、「女性装クリスマスパーティーやりましょう」って事です!!

中略

では、企画を進める上でご迷惑をおかけするとは思いますが、よろしくお願いします。

あさみさんからのメッセージ

あさみさんからのひとつひとつの言葉がとても丁寧で、心温かくなりました。

私自身がジェンダーフルイドを自認していて、完全な女装かどうかなどをモゴモゴ悩んでいたことなどどうでも良くなっていった。

「何を表現したいのか」そこに集中するだけでこんなにも自由になるのかと。

女性装パーティーやろう!となった後、思いもよらない方に「僕も機会があったら女装したかったんです。」と言ってもらい、社会性や性自認にとらわれない世界が広がっていることをひしひしと感じたし、私の視野も広がった。

会場になったおぱぁるさんは、すすきのにあるBar&Gallery 卍 さんの店休日である日曜日に営業している。どんな方も優しく招き入れて下さる、貴重なお店だ。

今回のパーティー開催で、ご一緒させて頂いたお客様のお話をお伺い出来たことで、新しい発見があった。それは女装=スカートやフリルのブラウスではないということ。

目標にしているキャラクターや理想像が個々にあり、そこに向かって日々努力をしていること。

ファッションを楽しむことの奥深さがそこにあったのは、ただ着飾りたいのではなく自己表現そのものなのだと言うことがしっかりとあったこと。

もちろん、スカートが好きだったり、ピンク色を着たいと思っていたりする人もいると思う。それが画一的なものではなく、自分の本当の気持ちから湧き出てくるものだから、こんな時間は愛おしく価値のある時間と言える。

朝から自分のためにメイクをしたい。自分の着たい服をきてテンションあげたい。それを叶えてあげる自分が存在出来ることは、日々が輝いて、キラキラする瞬間だと思った。

誰かよりもとかじゃない、見栄張ったり、誇示するためじゃない。

自分のために自分がしてあげられることの1つをしてあげる。それは本当に本当に大事なことだと思った。

こんなにも大切なことに改めて気付かせてくれたお客様、卍さん、皆様のご協力があり、あさみさん中心に楽しい時間を過ごす事が出来た事には大変感謝申し上げたいと思います。

まだまだ、沼のほとり。私も自分自身から湧き出る自分のアイデンティティを感じてあげること、そして叶えてあげること、ファッションだけじゃない、アートや仕事や生活の中で私らしさを持ち続けていきたいものだと改めて。

(余談だけど、加齢や老いとの付き合いも加わるお年頃なので、どんな風に年を重ねていきたいのかも課題のひとつとして。)

自分らしさを押し殺して生きていたあの日の自分に言いたい。いま、私は自由だよと。



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