#コロナで変わる食の未来 サステナブルかどうかも判断基準に

#日経COMEMO  から、#毎日Uber Eats 有りですか というお題が出ています。一時は出前館のヘビーユーザーだったのですが、どうもUber Eatsは使う気になれずに今に至ります。


Uberというと、海外の配車事業が急成長した一方、その負の側面がクローズアップされています。働く人の保護という観点で、ドライバーを個人事業主とみるか従業員とみるかという点で事業の根幹が問われています。


Uberのビジネスモデルは、「隙間時間に働ける」というコンセプトが始まりですが、結果的には、労働者の保護として通常求められているコストを、個人事業主という立て付けにすることで削減しているビジネスモデルです。(例えば、最低賃金の規定も適用外です。)また、日本でもウーバーイーツの労組が団体交渉権を持つのかどうか、という点が話題になりました。(労働者ではないので団体交渉権はない、というのがウーバーイーツ側の主張でした)

労働者の保護は、歴史的に労働者側で勝ち取ってきた権利が制度化されたものです。そのため、どの企業にも等しくコスト負担がかかります。このような前提に対して、従業員を「個人事業主」に置き換えるということでコスト削減を図るというビジネスモデルなのですが、それ自体はイノベイテイブな発想だと思います。しかし、サステナブルかどうか、という観点ではどうでしょうか。

コロナ禍で、需要が高まるにつれ、ウーバー側もギグワーカーの待遇改善に動いています。待遇改善にはコストがかかる、それを吸収して今のサービス価格を維持できるのかどうか。その点が、この事業がサステナブルかどうかの分かれ目でしょう。ギグワーカーが個人事業主であろうと従業員であろうと、働く人の保護をないがしろにして事業が成り立つのか、という観点で、今後が非常に気になります。

特に、配送事業は、交通事故やケガなどのリスクが高い事業ですので、通常であれば様々な保険や補償によるコストがかかる事業です。それが手薄なのがウーバーのビジネスモデル。なので、ウーバーイーツの配達員の交通事故や交通ルール違反などの記事を目にすると、どうも働く人の保護をないがしろにしているような気がしてしまい、配達を頼む気になれないのです・・・。搾取する側に加担している罪悪感を感じてしまう。となると、せっかく配達してもらったお料理も100%楽しめない。それがウーバーイーツを利用しない一番の理由です。

一方で、需要の高まりで労働力を確保するために、保護を充実させているのが今の状況だそうですが、それが極まると、今のサービス単価を維持できなくて値上げになるかもしれません。そうなるとますます毎日Uber Eatsというのは贅沢に感じます。そんな人が増えると事業の成長性にも限界がくるかもしれません。

私自身は、こういったサステナビリティの視点が、意外に判断基準になっているな、と感じました。そこまで考えている人は少数派だとは思います。とはいえ、コロナにより一般消費者の視点もかわりつつあります。

そんな流れをふまえて、コロナ後、にわかにSDGsを経営のテーマに掲げる企業が増えていますが、消費者側がどこまでそれを日々の生活の判断基準として落とし込んでいるか、それによりSDGsがビジネスを両立させられるかが左右されます。個人的にはなかなかそこまで意識の高い消費者が増えるのはイメージできませんが、「食」という身近なテーマだと、過去の企業の不祥事に対する消費者の反発は激しくなるのを見ているので、意外と新しい潮流が生まれるかもしれません。想定外のことが起こる世の中なので、そんな時代が来る可能性もゼロではないでしょう。


#日経COMEMO #毎日UberEats有りですか

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