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詩  作詩  ポエム

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これまで綴った言葉たち 新しく綴った言葉たち 誰かの元へ、そして自分のための言葉たち #詩 #作詩 #ポエム #作品 #日本作詩家協会の元会員の頃の一部作品
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2016年12月の記事一覧

父さんの鼻歌

父さんの鼻歌

風呂場から楽しそに
呑気な鼻歌
踊ってる

変わりゆく景色の中で
涙流した日も
逃れられない悲しみに
大事にしてたもの
忘れたふりして

雨の日も
晴れの日も
「大丈夫か?」
「無理はしてないか?」
不器用な旋律
心に染みる
父さんの鼻歌

風呂場から頼もしく
陽気な鼻歌
泳いでる

約束もされない明日へ
期待もするけれど
逃れられない寂しさに
欠けているものほど
愛着が湧いて

迷った日も
誓っ

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夏の暮れ

急な坂道 あなたとね  
お手てつないだ 蝉の声  
今は鳴らない 人形時計  
造船所の汽笛が響く
夏の暮れ 夏の暮れ
幼き日々を想い出す  

窓から日差し 休山  
あなたはいつも 眺めてた
音戸大橋 くるっと巡り
いつしか景色も変わってた
夏の暮れ 夏の暮れ
時の流れに涙する  

あなたと早朝 お薬師さん
皆の幸せ 願っていた
切ないほどの 後ろ姿
今では私の道標
夏の暮れ

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