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函館-三沢基地-十和田奥入瀬備忘録

北海道にも本格的な夏が来た7月21日夕刻から,退役米軍人の友達♂(53)と大学院生私♀(23)で行った青森旅行について備忘録を記しておきます.あくまで備忘録なので,旅行記や観光スポットというよりはその場その場で起こったことや感じたことを忘れぬうちに書いていく感じです.


一日目

私の学校の用事に合わせて集合は夜の8:20.彼の住居から函館港へ行く道の上にある駅で待ち合わせるので,最初の道程は鈍行電車2時間一人で揺られます.噂の秘境駅,小幌駅を見ることができたけど特に感慨もなく長万部へ.

合流して,函館港へ.フェリーは10:10発か12:30発だけど,長万部から函館へはだいたい2時間くらいかかるので(そのとき8:30)ゆっくり行こう~って話をしてたのにめちゃめちゃ飛ばしたら1時間ちょいでついた.で,結果的に早いほうのフェリーに間に合った.まじか.私がのんきにブルーベリーとか食ってる間に.大人二人と満載ハイエースで3万弱,まあ,お金の話は後ほど.

船上では少し転寝して(夜だし),午前二時に青森港に到着する.ローソンで濃いコーヒーを買って,いよいよ米軍基地へ.青森港から三沢基地まではだいたいこれも2時間くらい.まだまだ元気なのでいろんなことを話しながら,まっくらな青森の県道をひたすら走る,言葉ではうまく言い表せないけど空を覆う草木とか,不規則に曲がる木々とか,そういうのはなにか人ならざる者の気配を感じてちょっと怖かった.星はきれいだった.そうして走るうちに,暗闇の中に三沢基地のサーチライトを認めて,一気に目が覚めてわくわくが復活する(飽きてたわけではないけども).

午前三時を回ったころに三沢基地に到着する.まず憲兵隊による身分証確認やフィンガープリントチェックや写真撮影などを受ける.曲がりなりにも米軍基地,もっと厳しいボディチェックがあるかと思っていたけど上記の簡単なチェックと行先の確認だけで5分で済んだ.持ち物検査や誓約書的あれすらなくて,若干の拍子抜けというかなんというか.ディズニーのほうが厳しいぞ…….まあ,今回は退役軍人の友達のゲスト枠で入ったからこんなに緩かったのかもしれないけど."Welcome to little America"

入って,とりあえず宿泊棟へ.一緒にレセプションに行くけど,友達と受付のお姉さん(アメリカ人)ものすっごい早い英語で半分も聞けなかったのでその辺に飾ってある勲章とか見てた.朝四時からでも泊めてくれるらしくって,カードキー受け取って部屋へ.部屋はキッチン,ダイニング,寝室が二つにランドリールームとバスルームバルコニーのフルセットだった,すごい.アメリカンスタンダードだから~って言ってたけど,あれいくらしたんだろう.

そのままゆっくり寝て……ってしたいところだけど,朝6時には積んできたスーパーカブの商談があるので,一時間だけ眠って住宅エリアへ.詳細は省くけど,まあ戸建ての並ぶlittle americaで興味深かった.ただ,ハウジングナンバーしかわからなかったのでかなり探すのは苦労した.基地の地図は保安的な理由で無いし.一人目のお客さんのところについて,スーパーカブをハイエースから降ろして,ミラーや灯火類の最終確認をして,友達が受け渡して説明してる間に残ったカブのラッシングしたり訳知り顔で質問に答えたりする(メカニックとして紹介されてたし)(間違いではないんだけど).利益は3万弱.

次の,まだ買うかどうか迷ってるって人のところに次のカブを運んで同じことをする.見えてるところ全部タトゥーで,本物のアメリカの兵隊さんだなんて簡単な感想を抱いてみたり.商談を取り付けて,明日に持ってくるよ,ってしたところで一度基地から出て,三沢市内のおすすめらしいメキシコ料理屋で小麦粉にひき肉巻いたあんな感じのおいしい朝ごはんを食べて,部屋に戻って10時までシャワー浴びて仮眠した.一度降りたゲスト許可は24時間以内ずっと有効でいつでも出入りできるらしい.私が言うのもあれだけど,ザルくない……?って思った.

そのあとはすこしBase Exchange(スーパーみたいなとこ,何でも売ってる)によって飲み物とか軽食とか買って,十和田湖方面へ向かう.

三沢から十和田湖へ至る途中には奥入瀬渓流もあって,綺麗ではあったんだけどさすが連休初日の昼下がり,まあ交通がよろしくなかったので滝をチラ見しつつとりあえず進むのみにとどめる.そうして十和田湖についたけど,予約してなかったのでキャンプ場はどこも満員で,とりあえずアップルパイ食べながら進退を考える.そのあと適当に見つけたホステルにハイエースを停めてカブを降ろして,さあ十和田湖一周だ!

雨に降られ,霧に覆われ,hilly roadでは深刻なトルク不足を感じたけど十和田湖は綺麗だったし友達は楽しそうだったからよかった.ただ,回り切ったのが夕方4:30くらいで,さらにコロナか何だか知らないけどほぼすべての個人経営のレストランは休業してて,ただ見つけたのがホテルの中の適当なうどん屋で,でも開くのが6:00らしいのでそれまで散策することに.すこし出島のようなところが近くにあったので,その中の乙女の像とか,十和田神社とか行ってた.神社の植生は興味深かったし,そこに至るまでの湖畔の風景も美しくて,結果的に十和田湖周辺で一番思い出深いかもしれない.

そのあとは特にうまくないうどんで腹を満たして,ちょこっと売店的なところでお酒を買い足してホステルへ戻る.クソぼろいホステルとはいえプライベートルームにしたし,友達と色々話したかったんだけどそのころには疲れてなんにも英語がが出てこなくなってきてたから黙って友達が電話してるのを聞いてた.今日基地で見た燻製機を買うかどうかの相談をしてて,興味深かったけど途中で飽きたから裏庭にいた狸とか見てた.

シャワー浴びて戻ってきたら友達はもう寝る準備してたのでまあ私も諦めて寝る(9:30).

三日目

朝起きて快晴,身支度も早々に前日に食べたアップルパイをもう一回食べに行って,カブをハイエースに積み込んで出発.

まずは交通が混む前にもう一度奥入瀬を楽しもう,てことで,三沢までの帰り道上の奥入瀬に車を止めて徒歩で奥入瀬散策する.奥入瀬の美しさや良さは語られつくしてると思うのでそこは他の方に譲りますが,車道から見るのでなく歩いてこそだなあ,と思いましたとだけ.何してたかって聞かれても友達がフライフィッシングしてる隣でシダの葉のフラクタルに思いをはせたりしてただけだから割愛.

そのあとせっかくならと奥入瀬の温泉,洗心荘へ行ったけど,クソ熱くて30分で出てきた.いい湯ではあったけど,源泉かけ流しだから人を選ぶね.友達は10分で出てきてた.ヤクザ見た,めっちゃ入れ墨入ってた!!小指なかった!!って言ってて,まあ興味深いけど,君もタトゥーそこそこ入ってるし195cmの筋肉質な初老金髪碧眼アメリカ人は普通から見たらちょっとこわいぞ,とは思いつつ飲み込んで.

そのあと基地へ戻る途中,町のバイク屋で安くていいHONDA DAXを見つけて,交渉したり.DAXのような日本の古き良き原付バイクはオーストラリアで高く売れるらしく,唾だけつけて帰る.まあ結局買わなかったんですけど.

午後にカブを二台売って,買い物をする.基地内にはホームセンターやフードコート(タコベルとかダンキンドーナツとか)とかコンビニ的な施設,レストランやクラブやバー,はては家具屋やリサイクルショップまであってどこを見ても楽しかった.嘉手納とかだともっと大きいらしい.あと基地内の施設だと,小学校から多分高校までの教育施設や消防署,ガソリンスタンド(軽油80円no tax!)に銀行,湖畔の保養所,デイケアセンターまであって完全に基地内で生活が完了できるようになっていた.従業員は,日本人とアメリカ人の半々くらい.でも,レジ打ちとかウェイトレスバーテンは日本人,銀行とか消防署はアメリカ人多いかも.

そんなこんなで,ご飯食べに基地内のレストランへ.おいしい鶏とかクラフトビールとかポークステークとか頂いて色々話したりした…かったけど,ちょっと取り残されたので黙々と食ってた.おいしかった.うん,すごくおいしいことはおいしかったです.そのあとちょっとバーに行ったけど,他に誰もいなかったので一杯だけ飲んで部屋に戻ってきてビール飲みつつオリンピックの開会式見てた.グアム出てきたときに,"あいつらアメリカだろう?いつの間に独立したんだ?"って言ってたのが興味深かった.じゃあ台湾は?香港は?って聞いたらそれは国だろ,ってのも認識の違いを感じて楽しかった.(LIVEはアメリカの放送で見たんですがそのあと日本版見てもなかなか比較が面白かったです追記)

四日目

最終日.だいたいが移動です.

朝起きて,買ってきてくれたダンキンドーナツ食べて(甘い),Exchangeで色々かって,いざ大間へ.ただ,大間までかなり距離があるのと,この旅程中基本的に寝不足なので途中30分だけ仮眠を挟む.私が運転しようか?とは聞いたけどまあ余計嫌だよな,知ってる.大間港に着いたのはかなりぎりぎりだったので特に何もできずに船内へ.ターミナルの海鮮丼とか食べたかったけど,到着後の函館で適当なモスとか食って帰路に就く.

帰路では人生についてとか,結婚や果ては愛についてなどの会話をしたけどまあ主旨ではないので割愛しましょう.

長万部について,特急券を買ってもらって,この旅は終わりです.

最後までお読みいただきありがとうございました.

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