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20年位前の政治学レポート2  (設題内容:グローバル時代の政治の特質について述べよ) が出て来たのでせっかくなので賑やかしの為にもnote投稿。

 レポート設題内容は「グローバル時代の政治の特質について述べよ」。
 今回も所々、ん?と思う部分があるなと思いつつ、少し手直ししてのnote投稿です。以下レポート本体です↓。

課題;政治学設題番号XX
 
グローバル時代の政治の特質について述べよ

 グローバル時代において、顕著化している問題と言えばやはり環境問題である。その環境問題を齎したのは、近代化であるが、その近代化によりこの百何十年かの間に人類は様々な不可能を可能にしてきた。しかしそれは又、様々な弊害を人類に齎したとも言えるのだ。
 19世紀から20世紀にかけてヨーロッパにおいて起こった近代化の波は一時的に世界の殆どを覆うほどの凄まじい勢いを持っていた。そして近代化の広がりと殆ど時を同じくして、それまで人類が到達し得なかった領域も次々と征服されていった。しかしその近代化はそれらの地域に暗い影を落とす結果にもなった。
 その証拠に(現在に於いては若干の改善が見られる点もあるが)、世界の屋根と言われたエベレストにすら多数の探検者によるゴミが大量に積もり、南米のアマゾンに代表される熱帯雨林の数々は、次々と大量伐採の憂き目に会い、秘境中の秘境中でもあった南極大陸の大氷河にさえ近代文明の魔の手は迫り、徐々にではあるがその氷河を蝕んでいる。
 又、過去に秘境とされた地域に限らず、太古の昔より人類の身近にあり、自らの土壌としてきた領域にも人類は更なる悪影響を与えた。日本においての場合のみを見れば、富士山にはエベレスト以上に大量のゴミが目に付かない所にではあるが投棄されているし、様々な化学物質や工場の排水等によって、我々が日常水源に用いる河川や湖の水は、そこに生息する魚介類をも含め汚染されている。そして、それらを接種した人達に水俣病等の、つまり公害病と呼ばれる病気が新たに発生した。
 他にも、近代化により発達した輸送手段は消費体系を激変させて、多くの食物が大量に消費されるようになった。それによって、今日では食物連鎖のバランスが狂い始めて来ている。その具体例として、日本各地で盛んに食されていた庶民の味の代名詞的存在の「鰯」も、現在の漁獲高は最盛期の十分の一以下に落ち込んだ事が挙げられる。それ以外にも、近代化は日本の自然環境を激変させる要素を多く含んでいたから、それまで日本に生息していたニホンオオカミ等の日本固有種達も絶滅してしまったのだ。
 そして、環境問題以外にも、科学技術の発達は人間の限界を引き上げるといった輝かしい面だけではなく、戦争等に象徴される人間の暴力的、つまり暗黒面においてもその効果は遺憾なく発揮され、特に産業革命以降、近代兵器は恐ろしい速度で発達していったという深刻な問題がある。これがなぜ深刻かというと、その恐ろしい速度で進歩した兵器は人間だけでなく自然環境をも大いに傷つける程の威力を持ってしまったからが。
 その自然環境にさえ被害を齎す兵器は、現在に於いては幾つも挙げられるが、先ず最も恐ろしいものは核兵器である。この兵器ただ敵兵を殺傷するだけではなく、周辺の地形や環境をも著しく損ない、その後も何十年とその毒性を保ち続けるのである。尤も、その核兵器が初めて使用された第二次世界大戦に於いては、戦場での戦争の当事者たる軍人にではなく、戦場の遙か後方の市街地に無慈悲にも投下される事となった。勿論その犠牲者の大半は民間人でもあった。
 これについては、そもそも第一次世界大戦より戦争の形態が、国民を総動員する総力戦へと移り変わった所によるものも大きいが、かの悲惨な出来事は近代という時代の恐ろしさを浮き彫りにしているのだろう。しかし、こうした出来事を経ても尚、第二次世界大戦以降、世界の国々は続々と核兵器を保有し、現在でも人類は二万発以上もの核兵器を所有している。そして、その核兵器を保有する過程で行われた核実験によって、自然環境は深刻な打撃を受けた。
 それ以外にも、アメリカ軍は1965年に始まったベトナム戦争で、南ベトナムの豊かな熱帯雨林を含む広い範囲を、ナパーム弾や7500万リットルという大量の枯葉剤によって傷つけ、その傷跡は今日でも残っている。そして最近でもアメリカ軍は、世界の様々な紛争に介入した際や、先達てのイラク戦争に於いても、【悪魔の廃棄物利用】という異名を頂戴した劣化ウラン弾(劣化ウランとは天然ウランの濃縮過程に於いて大量に生み出される強い毒性を持った金属物質の事を指し、主要にはα線を放出する)を世界の国々に先駆けて実戦投入した。その劣化ウラン弾の原料は、大量の核廃棄物であり、それ故、アメリカに於いてはエネルギー省からただで供給される。又、加工も容易で、この劣化ウラン弾は鉄の約2.5倍の、鉛の約1.7倍の比重を持ち、砲弾の弾芯に利用すると強い運動エネルギーが得られ、その為、戦車等の頑強な装甲も容易に貫通する。しかも、貫通時の衝撃で高熱を発して燃焼し、戦車内の兵士を焼殺するという効果も併せ持つ。そして、この時の燃焼で、質量のうち70%から20%が酸化ウランの微粒子となって大気中に飛散する。これを一旦体内に取込むと肺等に溜まり、放射線や強い化学毒性による影響で、癌等の健康障害を引き起こすと言われている。それに加え、劣化ウラン弾が放つα線の半減期は四十五億年と、当に【悪魔の廃棄物利用】の異名に恥じない恐ろしい出来である。最早『国破れて山河在り』という言葉は過去に於いてのみ通用する言葉となってしまった。
 以上の様に延々と書いた近代化が生み出した問題は、地球上の様々な地域に於いて今尚起こりつつあると言えるし、これから先には更に状況が悪化する可能性もある。そして「バタフライ効果」というミクロ(すでにミクロと言える規模ではないが、大きくとも一部の出来事が全体に大きな影響を与える、という意味に於いてここでは使用した)の現象が、マクロに於いて大きな影響を与える事を表す言葉が証明する様に、これらの出来事は必ず巡り巡って我々の元にも影響を及ぼすのである。
 ならばどの様にすればこれらの問題は解決の日の目を見るのか?実はその答えは、遠い過去や未来に於いて見出されるのでは無く、今日のグローバル時代こそが内包しているのだ。今日のグローバル時代では我々の様な一般人でも世界全外についてを良く知る事が出来る。これは取りも直さず、世界の広さとかいった、マクロ的な事が能く能く実感出来る時代になった事を示している。そして、そうした知識や実感によって齎されるグローバルな視点は、我々の中にも有るであろう、上に書いた問題群の本当の原因である、エゴイスティックで狭量な考え方を改める切掛となってくれるのだ。そしてこれは、国家の政治についても当て嵌まる。そう結局国家といっても、その根本は我々が動かしているのだから、我々が変われば国家の政治も変わるのだ。そうすれば、侵略戦争や、周りのそして何より世界全体の事を考えない様な政治を取る事も無くなり、やがては、この広大で美しい地球との調和を持ってして、地球上に永遠に存続し続けられる様な国家を作り出す為の政治が行える様になるかもしれないではないか。
 この様にグローバル時代の政治の特質としては、これから先の人類を支えていく様な、とてつもなく優れた国家を生み出す可能性が含まれている事が挙げられたが、後は人類がどれだけ早くその可能性に気づくかどうかに懸っているという他無い。しかし、人を突き動かすのが、危険や断罪と罰であるとすれば、当に今日の様な多くの深刻な問題を抱えている時代はうってつけであるのだから、本当の意味の輝かしい未来は直ぐ其処まで来ているのではないだろうか?                          

↑以上二十年近く前の政治学レポートでした。
 これを書いた当時、終盤のオチがもう一つの設題の政治学レポートと同じ様な論旨に出来た事に、上手く行った感があって中々満足でした。
 然しながら、現在のネットに蔓延る、陰謀論やフェイクニュースに煽られて最早収拾不能な多くの人々(著名人にすらチラホラと見られます)を見ていると、やはり人間は信じたいもの、若しくはその人が簡単に信じられるものしか信じられないのだなとも改めて思い知らされました。…まぁ理想的につけたオチなので現実とのギャップは踏まえていましたが、これ程酷く現実が進行するとはなんともはや…。
 ちなみに自分が信仰する浄土宗の教えには、末法の衆生に適した浄土門とそうではない仏教との違いを区別する分け方に、「難信易行(浄土門)」「易信難行(聖道門=浄土教以外の仏教)」というものがあります。
 そして、やはりこの易信難行を好む多くの人々達は、言うは易し行うは難しという二律背反の後に残る虚しさを余り気にしないのでしょうか?また、それ程までにそれぞれ己に自身があるのでしょうか?
 思うに、知って行わざるは尚これを知らざるが如しという知行合一の教えは、こうした段階を脱却するに前段階に必要な無智の知に導いてくれるとも思うのですが…。
 また他にも、日月神示には次の様にも示されています↓

“学や智を力と頼むうちはミタマは磨けんのざ。学越えた学、智越えた智は、神の学、神の智ざと云ふこと判らんか、今度の岩戸開きはミタマから、根本からかへてゆくのざから、中々であるぞ、天災や戦ばかりでは中々らちあかんぞ、根本の改めざぞ。”

 ↑こうした素晴らしい、人間心を越えた大きさの片鱗を覗かせる御告げを信じて従う現在の自分には、グローバル時代に横に広がっただけの視点で物事がどうにかなると述べているレポート作成時の自分が、まだまだ根拠薄弱な余裕があって無知の罪人らしく、人間の因縁の無明に覆われている部分が如何に多いかまだまだ解っていなかったようです。
天才数学者岡潔先生曰く↓

“宗教はある、ないの問題ではなく、いる、いらないの問題だと思う。”

↑との事ですが、やはり二十年近く前の自分は、少し信仰に目覚めていたとは言え、切実さには欠けた形で、真に誠の揃ったミコト(口と心と行い三つの誠でミコト!)の宗教を必要(いる!)という覚悟がなかったせいか、この後、間もなく学生生活の迷いの時間が始まり鬱々としたニート期間に突入しました。
 できれば皆様には自分を反面教師として、日月神示でも厳禁とされている、鼻高や取り違いを速やかに取り去り、その後訪れるかも知れない無力感にたいしては、孟子の言う所の↓

「故天将降大任于是人也,必先苦其心志,劳其筋骨,饿其体肤,空乏其身,行拂乱其所为,所以动心忍性,曾益其所不能」
(天のまさに大任をこの人に降さんとするや、必ずまずその心志(精神)を苦しめ、その筋骨(身体)を労せしめ、その体膚を飢えしめ、その身を空乏(困窮)にし、その人の行うや、その為さんとする所に払乱(逆流)せしむ)

↑以上の教えを励みにし、それを糧にして難信を乗り越え、そんな逆境でも可能な易行たる口称念仏に励む事で貴方の人生の新しい幕開けが訪れる事、間違いなしです!

(注:念仏の易行たる所以の一部や、やり方についてはmy楽天ルームの浄土宗念珠のページを参照。自分の買ったコレクションなので高価なのを掲載してますが、日用の愛用品は自分ももっと安価なもの(やはり使い易さ重視の為)です。)

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