日々こつこつ小説〜わらしべ長者になりたくて 第十五話
『こんなご縁ってあるんだなぁ。』
家に戻ると、ゆうは前に自分が置いてきてしまった猫を飼ってくれたのがあの娘さんであることを確信しながら、『子猫家で飼います。ありがとう』と書かれたあの手紙を広げた。
『これ書いたのあなたですか?なんて聞けなかったけど、これ書いたのあの娘さんだな。本当に優しい人に、家族にもらわれていた。少し大きくなってたな。』
ゆうはとても幸せな気持ちになった。
『わらしべ長者とはちょっと違うかもしれないけど、今の私にはこれが何よりもの財産。自分的にはわらしべ長者達成だな。この先も、何かを大事にする気持ちを忘れずにいたら、それがわらしべとなって。きっと?!まああんまり欲張らず、焦らず、自分らしく行こう。』