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笑顏の番人⑨〜日々コツコツ小説Ⅱ

「そうだよ!
誰だってそんなに強くはないんだ
つらい時も笑えない時もあるさ」


"くすん"「うぅ」

"ずずっ"


しおんが不思議な声を繰り返すように
思わずつぶやくと、そばで微かに泣く声と
鼻をすする音が聞こえた。

振り返ると
泣いているあの子の姿があった。


「あぁ、ごめんなさい。」  "ずずっ"
「今の言葉で気持ちが抑えられなくなってしまって」

あの子は続けた

「忘れ物取りに来たら・・・・・
あなたの声が聞こえてきて・・・・・

いつも笑顔でいたい、いようって・・・・・

うぅ・・・・・
おもっ・・・"ぐすん"
思ってるし、そうして来たけど・・・


どうしても・・・つらくて
・・・・悲しくて・・・

涙が止まらなくて・・・・・」


「あ、あー
こちらこそごめんなさい

いつもあなたのこと、
笑顔ですごいなぁ~って思ってて

それに笑顔に励まされてて

いつもありがとう


でも、うまくいえないけど
私もつらい時もあって

そう言うときは
沢山泣いて
つらいって言葉にしても良いんだよね

誰かに話して
誰かと話して


んー、それで良いんだと私も思ったとこで」


「うん、ぅん、わー・・・・・・うっ、ぅわーん」


あの子はしばらくそのまま泣き続けた。

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