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精聴と多聴をうまく使って、リスニング学習をしよう!

なみのリズムのアサコです。

リスニング学習にはいろいろな方法論がありますよね。
教材もいろんなものがあって、何をやったらいいのか迷っていませんか?

かくいう私は、教材の宣伝文句に飛びつき、あれこれ気の向くままに教材を買ってた時期がありました。結構なお金をつぎ込んだ気もします。まさに、教材ジプシーでした…。

結果は思わしくなく、やってもやってもリスニング力が伸び悩む、という苦い経験をしました^^;

皆様には同じ思いをしてほしくないと思い、ここでは、その苦い経験踏まえ、様々な学習法だけでなく、なるべくそのメリット・デメリットを書いています。ぜひ参考にしてください。

さて、リスニング力が伸びないという人の特徴。

それは、往々にして「ひたすら英語を聞きまくる」という練習しかしていないことが多いです^^;

ええ、かつての私です!!

単に聞きまくるだけじゃあ、リスニングって伸びにくいんですよね。

そこで知っておくべきことは、効果的なリスニング学習の2つの柱は、精聴と多聴であるということ。

精聴と多聴をうまく組み合わせて練習していくことで、効果的にリスニング学習ができます。

そこで、この記事ではこの2つの活用の仕方について説明していきますね^^

リスニング学習の全体像を知りたい方は下記のページをご覧ください。

これをおさえれば完璧!英語リスニング勉強法の全体像

目次

0. リスニング、なんで伸びないの?
1. 「精聴」と「多聴」って何?
1-1. 精聴とは
1-2. 多聴とは
2. 精聴・多聴、それぞれのメリット・デメリット
2-1. 精聴のメリット・デメリット
2-2. 多聴のメリット・デメリット
3. 精聴のやり方と注意点
4. 多聴のやり方と注意点
5. 精聴と多聴はバランスが大事!

0.リスニング、なんで伸びないの?


考えてみてください。

歌がうまくなりたいとしたら、どうしますか?
ひたすら歌いまくるだけじゃ、うまくならないですよね。

野球で上手に打てるようになりたかったらどうしますか?
ひたすらバットで素振りをしますか?素振りしまくるだけじゃうまくならないですよね。

(余談ですが、私はテニス部時代、素振りをひたすら練習しまくって、逆に下手になったことさえあります、汗。練習すればするほど、下手になってしまうことってあるんですよね…)

大事なのはフィードバックなんです。

なぜできないのかを検証し、それを修正するべく練習しなければ、大きな進歩はありません。修正をしなければ、下手な人はいつまでたっても下手なままなのです。英語でも同じことが言えるんです。

英語を聞きまくるだけでは、なぜリスニング力がUPしにくいのか。それは、このフィードバックがないからなんですね。

フィードバックをするための練習。それが、リスニングでは精聴にあたります。一方、ひたすら聞きまくるという練習は多聴になります。

上手になるためには何でも、フィードバックをした上でたくさん練習することが理想的ですよね。

つまり、精聴と多聴の両方を組み合わせた練習がリスニングでも効果的なんです。

1. 「精聴」と「多聴」って何?


では、精聴と多聴とは具体的に何なのかを説明していきます。

みなさんは、長文読解の練習に「精読」と「多読」の2種類があるということは知っていますか?

英語の授業では、英文を1文1文丁寧に読んでいきますよね。主語や動詞など文法を確認し、知らない単語は調べ、日本語に訳す。この作業を「精読」と言います。

精読は、英文を正確に読むために重要な練習です。適当に読んだら誤読してしまいますし、自分がやりがちな語訳にも気が付きにくいです。その意味で、丁寧に読むという作業は、学習のためには絶対に必要ですよね。

しかし、精読には欠点もあります。精読は、1文1文を丁寧に読んでいくため、少しずつしか読み進めることができません。そうすると、英語のインプット量がどうしても少なくなってしまいます。

語学上達のためには、ある程度の量の英語に触れることがどうしても必要になります。そこで、精読を補うために行う練習を「多読」 と言います。多読では、読解の正確さよりも、大まかな内容をつかむことと、量をこなすことを目的とします。

この考え方をリスニングにそのままあてはめたものが「精聴」と「多聴」になります。

1-1. 精聴とは

「精聴」とは、英語を1文1文丁寧に、何度も繰り返し聞いていくリスニング学習のことを言います。

精聴においては、一語として逃さないようにしっかりと聞き取り、意味をきちんと理解することを重視します。意味の分からなかったフレーズは覚え、音声に合わせて発話練習をする。場合によっては暗唱する。量よりも質を重視する勉強法です。

具体的な練習法としては、英文を一文一文聞き、聞こえた英語を書き取っていくディクテーションや、音声に合わせて音読していくリピーティング、音声に合わせて影のように発話していくシャドウイングなどがあります。

1-2. 多聴とは

「多聴」とは、英語をざっと聞き、大まかな意味を理解することを重視したリスニング練習のことを言います。

多聴においては、細かい部分は気にしません。わからないところがあっても、大まかに内容が理解できればOK。質よりも量をこなしていくことで、幅広い英語音声に触れることを重視する勉強法です。

具体的には、英語のラジオやニュースなど、自分の好きな分野の英語を聞き流していく方法があげられます。

2. 精聴・多聴、それぞれのメリット・デメリット

2-1. 精聴のメリット・デメリット

精聴のメリットとしては、質の高いリスニング学習ができるというところにあります。

英語の音声をただぼうっと聞くだけでは、リスニングの学習効果はうすいです。精聴を行うことで、自分が理解できなかったところはどこなのか、どこが聞き取れなかったのかをフィードバックすることができます。間違えた問題を次から間違えないようにするために、繰り返し復習するのと同じ原理です。

デメリットとしては、学習に時間がかかること。したがって、たくさんの英語に触れるのが難しいというのが難点です。一口にリスニングと言ってもいろいろありますよね。ニュース英語もあれば、映画のようにカジュアルな会話の英語もあります。それぞれ発音のされ方が異なるので、いろんなジャンルの英語音声に慣れておく必要があります。

その意味で、リスニング学習は質と量の両方の練習が大事だということになります。

2-2. 多聴のメリット・デメリット


多聴は、内容を大まかに理解することを重視する練習なので、話の流れを推測する力がつきます。

また、聞き流せばよいので、気楽に楽しみながらリスニングができるのも大きなメリットです。机に向かわなくてもいいので、家事をしながら、通学や通勤中の隙間時間にも聞くことができます。

デメリットとしては、初級者にとってはあまり勉強にならないということ。初級者のうちは英語がほとんど聞き取れないので、多聴をするメリットがあまりありません。やったとしても、雑音BGMになってしまいがちです。

したがって、初級者のうちは精聴をメインに行うことが大事です。聞く力がついてきたら、多聴の練習を取り入れていくようにしましょう。

3. 精聴のやり方と注意点

精聴のやり方と注意点は以下の通りです。

・自分のレベルに合った素材を選ぶ
・聞き取れなかった所を確認→発音できるようにする
・英文の意味をきちんと理解する
・短いスクリプトを選ぶ
・時間が経ってから再度復習を!

精聴では、2~3度聞いて60~70%くらい理解できるものを学習素材として選びましょう。あまりやさしいと練習になりませんし、難しすぎても挫折してしまいます。自分に合ったレベルを選ぶことがとても大事です。

精読では、1文1文をしっかりと聞き取っていく練習をします。聞き取れない個所があれば、どこが聞き取れなかったのかを細かく確認していきます。確認するだけではなく、聞き取れなかった部分が聞き取れるようになるまで練習するのが理想的です。音声を巻き戻して何回も聞き、聞き取れなかった音をそのまま覚えてしまうといいでしょう。また、その部分の音声をまねて実際に発話練習を行うと効果的です。

この精聴の段階で活躍する練習法が、ディクテーションやスラッシュ・リーディング、シャドウイングです。また、精読の作業と同じように、わからない単語や表現、文法があればきちんと調べ、スクリプトを読みこみ、各英文をきちんと理解するようにしてください。

精読の作業というのは時間がかかります。特に初級者の場合はかなり時間がかかるので、あまり無理せず、10秒~30秒くらいの短い音声を素材として選ぶといいでしょう。

精聴では、しっかり復習することをオススメします。一回聞き取れなかったものは、時間が経ってから聞いてみると、また同じように聞き取れなくなっているということがよくあるからです。精聴の復習は、通学時間や通勤時間などの隙間時間を利用するのがオススメです。一度精聴した音声を耳だけで聞くようにしましょう。英文を丸ごと覚えてしまうまで、聞きながら心の中でブツブツと唱えるのがオススメです。

更に詳しいやり方については、また別記事で書いていきますね。


4. 多聴のやり方と注意点

多聴のやり方と注意点は以下の通りです。

・自分の読解レベルよりもやさしい素材を選ぶ
・大まかな内容をつかむようにする
・1回ではなく何回か聞くのもオススメ
・英語学習の息抜きにやるといいよ
・動画を見ながらのリスニングもオススメ
・初級者は多聴はあまりやらないでね

多聴の学習では、精聴に使った素材よりもやさしい素材を選びましょう。読んでわかったとしても、聞いたらわからないということはよくあることです。したがって、英文を読んだときに難なく理解できるレベルのものがいいでしょう。1度聞いて、70%くらい理解できるものがオススメです。あまりにもわからないと、聞いてて退屈してしまい、集中できなくなります。結果、雑音になって聞かなくなってしまい、練習になりませんので、自分にとって難しいものは絶対に選ばないようにしてください。

多読と同じく、わからないところがあっても気にせず、大まかなストーリーや内容をつかむことを重視して行ってください。1度聞いて終わりではなく、同じ素材を3~4回聴くのもオススメです。聴く回数が増える度に理解度も深まっていきますし、何度も聞いていると、何回聞いてもわからない部分もはっきりしてきます。1度目に聞き逃してしまったのはなぜなのか、など、自分の弱点も発見できることがあります。

多読は気楽に楽しみながらできるので、英語学習の息抜きに行うこともできます。音声だけで聴くのが難儀だったら、動画を使ってもよいでしょう。動画は視覚で理解を補えるので、推測力をつけるのに役立ちます。

注意点ですが、初心者の段階では、多聴はあまりやらず、精聴の方に時間を多く割くようにした方が効果的です。英文を1度聞いて70%理解するためには、かなりの理解スピードが必要です。つまり、ある程度の読解力や語彙・文法力がないと、多聴学習そのものができないのです。このあたりについては、「英語の聴き流し」のところでも説明しましたが、初心者が多聴だけ行っても効果が乏しいことがほとんどですので、気を付けてください。

5. 精聴と多聴はバランスが大事!


精読と多聴をそれぞれ何時間どのように行うかは、実力レベルや弱点によっても変わってきます。いずれにせよ、自分なりのバランスを取り、両方の練習を組み合わせて学習していくことが大事です!

さて、ここまで精聴と多聴について書いてきました。精聴をする際、リズムと発音のことについても同時平行で学んでおくこと。実はこれが一番の肝になります

英語と日本語の音の違いについて知っているかどうか、身に付いているかどうかで、同じ精聴をするのでも、上達のスピードが変わってきますよ!

気になる方は、他記事も読んでみてくださいね!

アサコ

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