【思考の旅(時間軸、分布、探索アルゴリズム)】

約1ヶ月ぶりのNoteです。MOT for Innovation研修を受けて、感じたこと・そこから受けた刺激・気づきについて書き記します。

---------
ロードマップを意識した行き方は今の自分に何が必要かを示してくれます。

先日のMOT研修にて技術開発だけでなくマーケティングの重要さに改めて気付いたことでインプットする領域が広がりました。

新規事業や起業が上手くいくかはそのプロダクトあるいはサービスにお金を払ってくれる方がいるかどうかでその成功率は一桁高まります。顧客価値(ベネフィット)の提案には顧客の環境・立場をより深く洞察することが大切で、もちろん顧客から話を聞くことができれば一番ですが、その状態に至るまでは筋の良い仮説が必要です。

時間は有限である故、仮説構築に必要な情報をどのようなアプローチで入手するかについて考え抜くことは極めて重要です。何かを探索しようとするときには、その対象群の分布をイメージできると、適切なアルゴリズムを定められる気がしています。離散的か連続的か?連続ならば、どんな形か?探索成功率と、要する時間オーダーが変わってきます。時間オーダーに関しては乱択アルゴリズムについて触れたいですが、ここでその話をすると発散するので一旦割愛します。

… 情報探索にはリサーチ部隊にサポートしてもらえると心強いです。彼らは情報の海の中からノイズを除去して質の高いそれを抽出してくれます。何事も探索初期値の設定は重要ですよね。

探索初期値の質が高いと、付随して得られる情報の価値も高い印象があります。考えている分野と親和性の高い情報が並ぶので、組み合わせによるイノベーションを思いつきやすく、その瞬間に立ち会えることは嬉しいものです。もちろん、全く離れた分野から組み合わせアイデアが湧くこともありますが。。。

さて、ロードマップは見つめる時間軸が異なる方とのコミュニケーションツールとしても有力です。

例えばマーケットサイズを語る際には、時系列を意識して表現すると良いです。その際にキャズム理論をうまく利用してみましょう。全体がガウス分布に近い形で表現されており、イノベーター(2.5%)、アーリーアダプター(13.5%)、アーリーマジョリティー(34.0%)、レイトマジョリティ(34.0%)、ラガード(16.0%)と表現される各グループの割合は、そのサービスがどのような軌跡で発展していくかを予想しているかのようです。

画像1

新規事業案件に関して、必要以上に事業部を頼るのは間違っています。なぜなら彼らはキャズムの谷を越えた位置で、利益を最大化させることが組織の中でのミッションであるからです。ここでキャッシュを生み出し、新たなイノベーションを起こす源泉を得る。然るに、本質的にキャズムの谷を越えるまでの赤子を面倒見る機能もスキルも持っていません。

そのことを意識して、しかし次なる事業創出の重要性を説いてコミュニケーションを図り、しかるべき体制を構築していくことが必要です。イノベーターには全体を俯瞰しそして寄り添う力が求められているのです。

----------

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?