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ビジョン構築WorkShopの成功/ 帰任後6ヶ月目突入

こんにちは。組織のChange AgentのMasamiです。

Change Agentは非常に野心的な活動です。

1)まず目指すのは、シナジーやイノベーションを起こせる組織を作ること。そして、技術やノウハウが人だけでなく組織に根付き、人材の流動性の高い時代にも、常に進化できる組織を作ることです。

その為に、取り組む内容として・1人1人が持つべきファシリテーションスキルを浸透させること。・シナジーの生みやすい、仕組みや体制つくること。・フェア感のある人事評価制度を作ること。・ビジョンに共感する仲間を増やし、共に行動を起こしてもらうこと。

2)このような組織は、グローバル化に進む下準備がある程度できている状態になります。言葉の問題は必ず残りますが、仕事の仕方は、グローバル水準に近づいています。

大目標は、グローバル経営のベストプラクティスを作り、海外からの日系企業全体のイメージを一変させることです。シンガポールで感じた日系企業の”働く場所”としてのプレゼンスの低さは衝撃的でした。

3)さらに大きな目標は、日本の科学技術の地盤沈下に歯止めをかけて、V字回復を果たすことです。ここに、大企業だからこそできる役割があります。日本のPhD 保有者が割を食わない人生を送ってしまう世界を変えるエコシステムを作る。PhDホルダーが、ただアカデミアのポスト争いをするだけでなく、必要な指導を受け投資家相手にピッチをして起業し、一攫千金を狙える仕組みを構築します。成功すればみんなハッピー、たとえ失敗してもそのバイタリティの持ち主を今の企業が欲しがらないわけがありません。

当然、1人では、1つの企業人の肩書きだけでは、達成できない挑戦なので、パラレルキャリアを実践して、全方向に仲間を作りながら走っていきます。仲間を常に募集中です。


さて、この5ヶ月間は1)に注力した期間となりました。

大きな象徴的なイベントとして先週5/29-5/30に外部のファシリテーターを招き、組織のビジョン作りワークショップを開催しました。今私が所属するセンターは6つの異なる機能を持ったグループの集合体となっています。これからは、個人や個グループではなく、センターとしての”チーム”で質の高い(技術検討)業務を担っていきます。

ワークショップではアシミレーションセッションとして、センター長に、本社から与えられた活動方針・センターの機能説明だけでなく、センター長自身の言葉でビジョンを語って頂きました。そのビジョンに対して、課員が理解したこと、質問したいこと、提案したいこと、貢献できることを、ファシリテーターの助けのもと真剣に考えます。そんな想いを皆で共有し、最後にセンター長から回答を受けます。こうして、センター長の見せるビジョンへの理解、共感、納得感を高めながら、より具体的に”5年後センターのなりたいと姿”を4つのワーキンググループに分かれて構築しました。

”あなたの所属センターが2025年にある雑誌記事に特集されています。どんな内容で掲載されていますか?印象的なヘッドライン、インタビュー内容、詳細記事・・・等の自由に描いてください”

という指示のもと、与えられた模造紙に、各グループが描写を始めます。「(視察・見学者の)行列の絶えない企業」として”日経ビジネス” に載った!とか、うちは革新的な業務システムを開発して”プレジデント”に載った!とか、各テーブル大盛り上がりで、未来記事を描いていました。

僕は、一緒になって作業に没頭したり、参加者の心に火をつけるスピーチを主催者として行ったり、時には、全体の作業風景を写真に収めたり。

特に個人的に印象に残っているのは、合間に合間で行った外部ファシリテーターKさんとの作戦会議です。

ワークショップ会場でレイアウトを確認しながら。センター長室でランチを食べながら。1日目の反省会としてお酒を嗜みながら。二日目の朝、ー日目の成果物が展示されている会場で。二日目のランチタイムで、残り半日でどう収束させていくか…etc.

ファシリテーションは、イベント(会議・ワークショップ・研修等)のデザインで大体は勝負がつきます。これをやればうまくいくというプログラムも開発されています。

が、実践は生きたコミュニケーションの場であるので、アジェンダ通りに進めることには固執しません。参加者の出すシグナル(表情、所作)を見ながら、納得していないと思えば、掘り下げて丁寧に説明をしたり、ワーキンググループの作業状況を見ながら、議論時間を伸ばしたり。

私の方でも、熱気コントロールのためのアイテムをいくつか用意していました。センターというチームを形成するには、タックマンモデルにあるように建設的なニコヤカな話し合いだけでは足りません。ストーミングというメンバー同士の主義・主張を激しくぶつけ合う「混乱期」が必要です。一回発散させるようなイメージでしょうか。その混乱期を呼び寄せる問いかけや、データを複数準備していました。

ただこれについては、Kさんと話合い投入を見送りました。正しく表現すると、1日目アシミレーションでのセンター長への質問がこの意見のぶつかり合いに近い効果を生み出していたからです。センター長へは、ポストイット上に簡単には回答できない厳しい質問も多々ありました。これらの回答にセンター長が真摯に答える姿勢をみせ、なおかつ、正直に皆さんの知恵が欲しいと余白をみせたこと、また、35名のセンター員に今一人で対峙することへの怖さも表現したことで

”文句ばかり言っても仕方ない、私たちみんなでこのワークショップを使って具体的なアイデアを出していこう!”

という雰囲気が生まれました。各ワーキンググループのホワイトボードにそれぞれ整理されて貼られたポストイットを見ながら、

”他のメンバーはこんなことを考えているのか” とか、”みんなも真剣に考えて、こんなにもアイデアを持っているんだな”

という気持ちに参加者全員がなれたのも、私とファシリテーターのKさんが意図的にストーミングを引き起こす必要性がないことを感じた理由です。

大体のイメージはついたでしょうか。

このワークショップの結果、我がセンターは結果重視ではなく、関係性を重視する組織になる共通認識を得たことで、結果は自ずとついてくるモードになりました。個人レベルに分配された人役制によって無意識に囚われる呪縛から解放され、人員倍増活気ある組織のビジョンのもとに、各人の行動が変わりはじめます。センター長室に、ワークショップで我々自ら作り上げた2025年の具体的なビジョンポスターが貼られているので、いつでもこの気持ちを思い出すことができます。


僕の次の仕事は、活性化された状態を保ち、業務成果としてのアウトプットを引き出すこと、この取り組みを他グループに水平展開することです。これについては、下準備ができているのでそう難しいことではありません。

したがって、冒頭に述べた2)、3)へのシフトも徐々に初めていくのですが6月はこの2)、3)関係のイベントが盛りだくさんとなっています。

あくまでもこの2年間は1)が主体的ですが、2)、3)も手をつけられるものは始めていきます。然るべきタイミングで良いスタートダッシュが切れるように...

ではまた次の機会に。


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