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Holaで始まりخوياで終わる(モロッコ)

モロッコでよく使われていた「خويا」という言葉が印象に残っている。

私はどこからどう見ても観光客であるので、レストランの呼び込み、観光客向けアトラクションの呼び込みにマア声をかけられること。

興味深かったのは、一緒にいたモロッコ人のベンさんが、なぜか8割ぐらいの確率でスペイン語で話しかけられていたことである。
一応彼は、フィリピンにいようがインドにいようがヨーロッパにいようがそれなりに現地の人っぽく見える顔立ちである。
アジア系の女を横に連れているので、まさかモロッコ人と思われなかったのかもしれない。

コロンビアのサッカーユニフォーム着てたし


モロッコ人に「Hola!(オラ)」とスペイン語で話しかけられ、なんやかんやで同じモロッコ人だと判明し「خويا(ホヤ、マイブラザーの意)」で会話が着地する。オラで始まりホヤで終わる。
ちなみにخوياは正確にいうと語頭にkの音が入るが、日本語のカ行ほどはっきり発音されない。コヤよりホヤのほうが近いと思う。

モロッコ人、とにかく‎「خويا」マイブラザーをめちゃくちゃ使う。
3秒前に会った人間にもマイブラザーを使う。
何なら直接会ったことのない、初めて電話で話す相手にも初っ端からマイブラザーを使う。
「敵だと判明するまでは友達」のマインドなのだろうと思う。

Hola!と話しかけてきたホヤとすっかり仲良くなった様子

初対面の日本人相手に日本語でコミュニケーションを取るとき、「いかに間違いを犯さないか」ということに重きを置きがちだと気づいた。
仕事のメールで「今までお世話になったことないけどな〜、これから関係を築き上げていく予定なんだけどな〜」というときでも、「いつも大変お世話になっております」で始めるし。
これを使っておけば最悪間違いではないから。
わたしは「はじめまして!」と書きたいタイプである。実際「はじめまして!」で書き出したことはないが。

きっと、間違いなく、彼らモロッコ人にもコミュニケーションを取る際の暗黙の了解や規範はあるのだろう。それでも、相手に歩み寄る出だしの一歩がでかいし速いと感じた。

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