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(中編)『鬼速PDCA』

行動に移すこと

・今掲げている複数の目標を5段階まで因数分解(細分化)して、定量化する🔥

4.計画ステージで失敗しないために心がけたいこと

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PDCAにおける最初のステージは「計画」。最初に突破しなければならない門にもかかわらず、ここで脱落してしまう人は全体の50%も存在する。

鬼速でPDCAサイクルを回すためには、計画を立てる段階で、慎重さと大胆さの両者のバランスを保つことが重要。慎重になり過ぎていつまでも決断を先延ばしにすることは、サイクルを回す速度を落としてしまう。一方、雑な計画をもとに動き出すことも、後の実行ステージや検証ステージの精度を下げてしまうことにつながる。

つづいて、PDCAのゴールを定量化し、期日を決めておくことが重要である。ゴールは、1~3か月くらいで達成できるようなものに、適度にブレイクダウンして着手したほうがよい。

5.因数分解こそが鬼速PDCAの要

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PDCAをより早く、高い精度で回し、最短でゴールに到達するためには、「因数分解能力」が求められる。ここでいう因数分解とは、「目標」そして「現状」を構成する因子を思いつく限りリストアップしていくことだ。このプロセスは、目標と現状の間に存在するあらゆる因子(解決策)を見つけていき、最短での達成を目指して道筋を描き出すうえで役立つ。

因数分解能力を高めると、数多くのメリットが得られる。その一つは、計画を立てる段階で課題を抜け目なく把握できることである。より細かい因子に分解すればするほど、あらゆる視点から検討しやすくなり、解決の可能性が高まっていく。すると、その課題を解決するために何をすればよいかという選択肢が可視化でき、さらにはボトルネックも見つけやすくなる。

そして、その目標は達成可能なのだと思えることも、因数分解がもたらす恩恵だ。例えば、現状とゴールのギャップがあり過ぎて意気消沈してしまうような目標でも、一つ一つの課題を解決するためにやるべきことがわかり、達成可能だと信じることができれば、より積極的になれるはずだ。

6.因数分解の力を最大限活用するには

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因数分解の技術を高めるうえで、守るべきポイントがいくつかある。中でも重要なのが、因数分解は最低でも5段階はする必要があるという点だ。5段階というのは、鬼速PDCAを数多く回してきた著者の経験から導き出された基準であり、そこまで深掘りすると、解決策もスムーズに実行に移せるほど具体的になることが多いという。

もう一つのポイントは、要因を見つけるには「なぜ?」と問いかけること、解決策を見つけるには「どうやって?」と問うことである。

例えば、ある商品が売れないという課題について、5段階まで因数分解をしてみたい。因数分解の第1段階で、その理由の一つとして価格の高さが考えられた。なぜ価格が高くなってしまったかを深掘りすると、業者との交渉が上手くいかず原価が高くなってしまうという点が見えてきた。さらに、交渉が上手くいかなかった原因を探ると、経験不足のせいだと判明した。そうならば、交渉術を習得することが、商品を売るという目的を達成するための一つの解決策となる。

このように、5段階まで掘り下げることで、次に取るべき行動がかなり明確になるといえる。

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