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(後編)『鬼速PDCA』

7.計画を実行するには

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目標を達成するための計画さえ立てれば行動に移せると考える人は多い。だが、現実には計画倒れしてしまう確率が高い。立てた計画は実行に移してこそ価値がある。ここで意識すべき重要な点は、その計画が実行可能なレベルにまで細分化されているかということ

実行可能なレベルかどうか判断する基準は、その計画が迷うことなくいますぐ取りかかれるか否かだといってよい。本書では、DOをさらに具体的なタスクに分解し、スケジュール化することを、「TODO化」と呼んでいる。TODO化により実行を邪魔する言い訳の余地をなくし、やらざるを得ない状況を作り出せることが最大のメリットである。

なお、TODO化をする際は、掲げた計画を「誰が、誰に、いつ、どこで、何を、なぜ、どうやって、どれだけ、いくらで」を表す6W3Hに当てはめていくことで、迷いなく実行できるレベルに落とし込める。これは個人だけでなく、チームのメンバーそれぞれが自分のTODOを正確に把握するツールとしても活用できる。

こうしてできたTODOについては、予定通り進んでいるか毎日達成状況を確認する。予定より遅れている場合はペースを上げる、といった微調整を重ねていくことで、実行のスピードをさらに加速させることができる。

8.継続型DOを達成に導くルーティンチェックシート

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DOには完結型と継続型の2種類がある。完結型DOとは、その名の通り一回の実行で完結するDOであり、英語学習を例とした場合「参考書を買う」といったことが当てはまる。一方で、「1日30分英語の勉強をする」というのは継続型DOになり、長い目で見て管理していく必要がある。

中でも、継続型DOの達成に役に立つツールが「ルーチンチェックシート」だ。このシートの目的は、行動を定着化させることであり、達成したい目標を書いたら自己評価の点数を毎日つけていけばよい。

1日30分の勉強をしなかったことで、シート上に0点がずらずらと並んで行く光景を想像してみてほしい。さすがに危機感を抱き、あらゆる知恵を絞って時間を捻出し、勉強し始めるでしょう。

9.自己投資のための時間の作り方

緊急度が低くても重要なことに取り組む時間を捻出するためには、戦術が必要だ

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TODOリストの中から、重要だと位置づけられる項目を、緊急・非緊急の2つに分けるとする。緊急なリストの例でいうと、ふさは明日のプレゼン準備かもしれないし、プライベートでは誕生日パーティーへの参加かもしれない。一方、ニュースチェックや英会話の勉強というのは、重要であっても今すぐやらなければならないほどの緊急性はないことが多い。従って、緊急度の高いDOがあればあるほど、非緊急なDOは後回しになってしまう。しかし、これらは将来への投資であり、自身の成長にとって必要なことである。

そこで、非緊急だが重要なDOについて、ルーチンチェックシートで進捗状況を可視化したり、仕組み化して生活の中に組み込んだりするのも良案である。英会話の勉強を例に挙げるなら、英語が母国語のルームメイトを見つけ一緒に住めば、普段の暮らしの中で自然と英会話レッスンの時間を設けられるだろう。

緊急度の高いTODOについては他人に頼めないか、相手と調整して省けないかを検討していく。同時に、将来大きなリターンが期待できるTODOへの時間も、工夫を凝らして作り出していくことが大切だ。

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