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錬金術について簡単にまとめてみた(^^♪

こんばんは。namihiroです。

これまで燃焼反応冶金技術と人類が金属を手に入れるまでの流れをまとめてきました。
金属を手にした人類が次に目指したのは、簡単に手に入る金属から珍しい金属を作るという錬金術という学問です。
錬金術って響きだけでかっこいいでしょ!!
ただですね、錬金術って大学でも習わないし、正直よく分からんし、メチャクチャ範囲が広い(;´∀`)
ですので、調べながら数回に分けて記事を書いていきたいと思います。

本日は錬金術って何なのかっていう概要とその歴史について簡単に触れてみたいと思います。

錬金術って何?

いつも通り錬金術ってググってみたところ、Wikipedia先生はこう申しております。

錬金術は、最も狭義には化学的手段を用いて卑金属から貴金属(特に金)を精錬しようとする試みのこと。
広義では、金属に限らず様々な物質や、人間の肉体や魂をも対象としてそれらをより完全な存在に錬成する試みを指す。

ざっくりまとめると以下のような感じです。
・その辺で手に入る金属から”金”を作りたい。
・果ては人間やその他の生物までも作ってしまいたい。
・そのために賢者の石を作りたい!
とある漫画だったら完全に
「そんなことしたら、もっていかれるぞ!!(; ・`д・´)」
と突っ込まれるレベルです。
冗談はさておき、古代の人たちは本気でこの研究に取り組んだんです。
人間の欲望って底なしですね・・・。

錬金術の歴史

錬金術の起源は古代ギリシャや古代エジプトらしいです。
錬金術の歴史は世界史と絡めて理解を深めたほうが絶対面白いです。
ですので、古代ギリシャあたりの世界史を中心に化学の歴史を絡めていきます。

冶金技術の記事でまとめた通り、紀元前5500年頃、冶金技術を発明により強固な金属を手に入れたメソポタミア地方(現在のイラン・イラク・トルコあたり)は大きく発展していきます。
一方、紀元前2000年頃になると古代ギリシャでポリスと呼ばれる都市国家が建国されてきます。有名なのはアテネとかスパルタですね。
ちなみに、アテネは非常に哲学も盛んでソクラテスやプラトン、アリストテレスなんかがアテネの方です。古代ギリシャの方々は現代の哲学と科学の中間のような物質哲学という学問を研究しており、様々な発見をのこしています。
紀元前499年に始まったペルシャ戦争では、古代ギリシャの都市国家たちが団結し大国ペルシャからの攻撃を防ぎきります。
しかし、紀元前460年頃から古代ギリシャで内乱が勃発。疲弊したアテネやスパルタをアレクサンドロス大王率いるマケドニア王国が占領。マケドニア王国はそのままの勢いでペルシャまで制圧してしまいます。
マケドニア王国は制圧したペルシャの文化や信仰の自由をそのまま残したため、古代ギリシャ文化とペルシャ文化が混ざりあったヘレニズム文化が誕生します。この時、古代ギリシャで生まれた錬金術の考え方もペルシャや古代エジプトに広がります。
大国となったマケドニア王国ですが、アレクサンドロス大王の死後、内乱により力を失っていきます。
マケドニア王国の後にヨーロッパの主権を争ったのがローマとカルタゴです。紀元前264年、ローマがカルタゴに勝利したことで地中海沿岸を制覇し、そのままヨーロッパ全土を制圧していきます。大国となったローマ帝国では専制君主時代を導入し、国を統治するために帝王は神であるという考えを広めます。
マジかよって気しますけど、ギリシャ神話の流れを汲み、多神教であるローマ帝国としてはそんなに違和感ないんですよ。しかし、これに反発したのがローマ帝国建国とほぼ同時期にユダヤ教から派生したキリスト教の信者です。何故ならキリスト教は一神教だからです。ローマ帝国は最初こそキリスト教徒を弾圧しますが、勢いのあるキリスト教徒に押し切られ、388年にキリスト教を国教とする形で落ち着きます。
その後、395年に弱体化したローマ帝国が西ローマ帝国と東ローマ帝国に分裂します。さらに、西ローマ帝国はゲルマン民族により制圧されフランク王国へ、東ローマ帝国はビザンツ帝国へ変わっていきます。そして、フランク王国はカトリック、ビザンツ帝国はギリシャ正教という異なる流派のキリスト教を国教としていきます。
西ヨーロッパ全域に領土を拡大したフランク王国ですが、843年に後継者争いによりフランス、ドイツ、イタリアに分裂します。そのことで、3国の皇帝よりもキリスト教の教皇の方が力を持つ時代に突入します。この頃から宗教の力が強くなったことで、西ヨーロッパでは錬金術を含めた科学の考え方は異端ととらえられ研究は停滞していきます。
一方、600年頃、中東でイスラム教が誕生します。イスラム諸国はヘレニズム文化圏であったエジプトを経由して錬金術などの科学技術を取り込み力をつけていきます。1072年、力をつけたイスラム王朝によりビザンツ帝国は攻め込まれ聖地エルサレムを奪われてしまいます。
1095年頃、今度はエルサレム奪還のため、教皇の指示でフランス、ドイツ、イタリアから十字軍という軍隊が送り込まれます。しかし、1250年頃まで8回も遠征し、エルサレムを取り返しては奪われを繰り返したことで、財政難に陥ったキリスト教の力が弱まります。このことで皇帝の元に権力が戻っていきます。また、十字軍遠征により徐々にイスラム文化とともにイスラム諸国で発展した錬金術などの科学技術が西ヨーロッパに逆輸入されました。
そして、1400年頃のルネサンスで芸術や科学が自由に研究できるようになったことで、錬金術が花開き、再びヨーロッパで近代化学へ発展していきます。

本日はざっくりと錬金術と世界史に絡めて錬金術の歴史について書きました。
錬金術ってなんかロマンがあってすごく好きなんですよね(*´ω`*)
次回以降は時代ごとに分けてもう少し錬金術の技術的な中身について書いていきたいと思います。
ではでは(^^)/

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