ある夜のこと

最近、夫は眠い眠いと言っている。
「春眠暁を…」というやつか。いや違うか。初夏眠?

そんな中、私はなぜか眠れずに真夜中を過ごしていた。
眠気を夫に持ってかれてるんだろうか。
そうじゃなかったらどんな理由がある?
仕事や家事を頑張ってないからエネルギーが余っているとか?いや頑張ってないのは今に始まったことじゃないし。
心配事があるなどというわけでもないし……。

心配事。そういえば数日前ならあった。
やり遂げなければならない重要な作業を抱えていて、必死で取り組んでいたのだ。
締め切りが迫る中、ちょっと焦っていた。
早くから取り掛かっていればよかったのだけれど、ギリギリにならないとスイッチの入らないダメな私が「大丈夫、ギリギリになれば本気出せるもん」と未来の自分にいろいろ丸投げしちゃったものだから……。
間に合うだろうかと、もう気が気じゃなかった。

でも、それはもう解決したこと。
無事こなせて、「私もやるときはやるんだから!ギリギリ族の力を見せつけてやったんだから!」と1人調子に乗っていたところなのだ。
何なら解放感に包まれながら1日中寝ていたいくらいの気分だ。

それなのに、眠れない。
頭の中はしっかり活動モード。
noteの記事の構想とか練り始めている。
やっぱり夜のほうが冴えてるらしい。
ここは眠っておきたいところなのに。

こうなったら…。とスマホに手を伸ばす。
困ったときは結局スマホ。スマホが何でも解決してくれると思っているんだろうな、私。
何か眠りへと導いてくれるような音楽でも聞こうかと、アプリを立ち上げる。
懐かしい曲。今流行りの曲。選択肢はたくさん。
その中から聞きたいと思ったものを選んで、再生してみた。

ああ、なんていい曲なんだろう!
音楽って素晴らしい。
夜という時間の心地よさもあり、どんどん気分が高揚する。思考が活発になる。
…って寝るつもりなのに。

さらに音楽を聞く。心が求めるままに、そのときピンときた曲を。眠りとは程遠いような曲ばかりだったけれど。
何かnoteでもいい記事が書けそうな気がしてきた。今から動き出したいくらいの勢い。
…いや寝るつもりなのに。

でもそうこうしているうちにだんだんと疲れてきて、夢の世界が近づいてきて……。
私はスマホを手放した。
どうやらこれで、よかったらしい。

今日も、元気だ。
またnoteもたくさん書きたい。

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